まち歩きしながらアートを楽しむ!青参道アートフェアに行ってきました

2017.11.1
青参道アートフェア

10月19日(木)〜10月22日(日)に開催された「青参道アートフェア」に行ってきました。「青参道アートフェア」は、ショップ、カフェなどが数多く軒を連ねる青山通りと表参道をつなぐ小道「青参道」を拠点に、店舗スペースにアート作品を展示し、ショッピングを楽しむのと同じ感覚で、現代アートを楽しめるイベントです。40組以上のアーティストと、青山・表参道エリアの約40店舗が参加し、今年で11回目の開催です。

 

SHEROS(シーローズ)


今年のテーマは「SHEROS(シーローズ)」。「SHEROS」は、「女性のヒーローたち」を意味する造語で、2014年にLamp harajukuにて開催した「自分たちの女性のヒーローに手紙を書こう」という参加型アートが発端となり、世界中に広がりをみせているプロジェクトです。

 

青参道アートフェア

アートフェアのパンフレット

道ばたにパンフレットやMAPが置かれているので、気軽に参加できますよ。


当日はあいにくの雨でしたが、青参道は緑も多く歩いているだけでも癒されます。では、さっそくアートフェアの様子をご紹介していきます。参加店の前にはバルーンが出されているので、雨の中でもお店が探しやすくて助かりました。

 

アートフェアの目印の風船
この風船がついている店舗がアートフェアの目印。

 

庄島歩音(会場:H.P.DECO)

 

フランス人バイヤーのMarthe Desmoulinsさん
フランス人バイヤーのMarthe Desmoulinsさん

 

H.P.DECO今回のアートフェアに向けてつくられたという照明


1店舗目はH.P.DECO。H.P.DECOは「アートある暮らし」を提案するショップ。この日は、フランス人バイヤーのMarthe Desmoulins(マルト・デムラン)さんがいらっしゃいました。好奇心を刺激するバイイングが特徴的で、お店の中はマルトさんの世界感で満たされていました。

 

庄島歩音さんの作品


H.P.DECOでは、今回のメインビジュアルを担当された庄島歩音さんの作品を展示。カラフルな色彩と伸びやかなタッチに目を奪われます。「The window」「The book」など絵画なのに立体的な表現も特徴的です。

 

メインビジュアルになった「hedge」


こちらが今回のメインビジュアルになった「hedge」。「hedge」は生け花を意味し、絵の具を何層にも重ねて表現された、ドラマチックな一枚です。庄島さんの作品には、日常で忘れがちなあたたかさを感じました。

 

安田ジョージ(会場:水金地火木土天冥海)

 

水金地火木土天冥海

 

金色のアルファベットのが目印の階段を上がった先にある水金地火木土天冥海。日本人だから感じられる侘び、枯れ、古いもの、美しい瞬間、質感。それらがどこかに感じられるものにこだわり、日本のデザイナー、作家のハンドメイドのものを中心に揃えられたお店です。

 

水金地火木土天冥海

安田ジョージさんの作品

 

こちらで展示されているのは、安田ジョージさんの作品。安田さんは「土に還る素材」にこだわって、日本の野生動物の造形と存在感を表現されている作家さんです。今年は水金地火木土天冥海さんのリクエストで、骨董の着物地やインドのファブリックをまとった動物たちが制作されました。リクエストされただけあり、お店の雰囲気と馴染む素敵な展示でした。

 

ナタリー・レテ(会場:Le monde de Nathalie)

 

Le monde de Nathalie

Le monde de Nathalie

 

続いては、こちらの階段を登った二階にあるLe monde de Nathalie。フランス人アーティストNathalie Lete(ナタリー・レテ)さんの世界観を集約したショップです。まるで彼女の部屋に迷い込んだかのような展示を楽しめます。インテリア、照明、カーテンなど細部までナタリーさんの世界観に染められていて、幼い頃に読んだおとぎ話の世界のようでした。

 

ナタリー・レテ

Le monde de Nathalie

 

ハユ(会場:io H.P.FRANCE青参道店)

 

ハユ

 

続いては、io H.P.FRANCE青参道店。ioとは私自身という意味。賢く洗練された大人の女性たちのためのショップです。ヨーロッパの風土からくる特殊な色や、伝統技法によるテキスタイルでつくられた服と、ヨーロッパを中心にセレクトされたアクセサリーがioの世界観を作り出しています。

 

ハユ

 

そんな洗練された大人の空間で展示されていたのは、大人も子供も楽しめるアートインテリア「HAyU」。フリーハンドで作り上げられるオンリーワンの世界観が特徴です。お値段も3500円や5000円などお手頃なものが多く、普段の生活に取り入れやすいのが嬉しいです♪

 

長谷川由貴(会場:NEAL’S YARD REMEDIES)

 

NEAL’S YARD REMEDIES

 

続いては、英国発のオーガニックコスメやアロマを扱うNEAL’S YARD REMEDIES(ニールズヤードレメディーズ)。使われている方も多いのではないでしょうか。

 

NEAL’S YARD REMEDIES

 

NEAL’S YARDで展示されているのは、長谷川由貴さんの作品。自然のもつ力を感じとり、画面へ落とし込むスタイルが特徴です。制作の過程では、日本各地へ出向き、現地で暮らす人々の話や文献も参照しながら作品をつくられているそう。NEAL’S YARDのナチュラルな空間に、長谷川さんの作品がとてもマッチしていました。

 

HAGI CAFE

 

HAGICAFE

 

少し疲れたときの一休みには、お美味しい珈琲とお菓子でブレイクタイム。台東区谷中にある築60年の木造アパート「萩荘」を改装した最小文化複合施設「HAGISO」にあるHAGI CAFEが出張営業していました。

 

HAGISO自家製のスコーンとマフィン


自家製のスコーンやマフィン、クッキーなどが売られていました。一つひとつ手作業で焙煎しているという珈琲「HAGIブレンド」を試飲させてもらいましたが、ストレートで飲んでもすっと飲みやすかったです。オールドニュー焙煎工房本池(鳥取)さんからコーヒー豆を取り寄せているそう。こうして、少し休憩出来る場所があるのは嬉しいですよね。

 

青参道から南青山方面へ

 

青参道

 

青参道アートフェアは、青山通りを挟んだ南青山・骨董通りのエリアでも開催されています。雨も少し弱まってきたので、そちらの方面へも行ってみることにしました。こちらのエリアでは、「Cafe Madu」「Lounge1908」など飲食店の中での展示の他、小原流会館に展示がまとめられていました。

 

HOLBEIN OPEN STUDIO(会場:小原流会館1階ロビー)

 

HOLBEIN OPEN STUDIO

 

小原流会館の1階ロビーでは、ライブペイントが開催されていました。この日は、福井伸実さんが「母性」をテーマに描かれていました。すらすら〜と迷いなく描いている様子は、思わず見入ってしまします。なかなかこうしたアートが完成していく過程を見られることは少ないので新鮮でした。

 

HOLBEIN OPEN STUDIO


夕方には、完成が近づいていました。6時間という短い時間で、ここまで仕上げられるなんて驚きです。作品を描いている手を止め、笑顔で「お疲れ様です」と話しかけてくださいました。こうしてアーティストさんと直接交流出来るのも、アートフェアの魅力。House Designsスタッフもすっかり彼女のファンになってしまいました。

 

アラージェン・リオ(会場:OSKLEN)

 

OSKLEN


小原流会館の地下1階に位置するOSKLEN。リオデジャネイロのクリエイティブ・ディレクターであるオスカル・メツァヴァトが提案するショップです。こちらで展開されていたのは、Aragem Rio(アラージェン・リオ)さんの作品。ブランド名は「リオのそよ風」を意味し、ブラジルでは「カンガ」と呼ばれている大きな布を中心に制作(写真右側の布)。

 

アラージェン・リオ

 

リオの海、山並み、植物や鳥など、自然をモチーフに手書きで描かれた絵が特徴です。南の島にいるようなハッピーな気分にさせてくれます。これらの原画をもとに、カンガと呼ばれる一枚布がデザインされています。ブラジル発のショップに、ブラジルの作品という相性抜群の展示でした。

 

久保田沙耶(会場:hpgrp GALLERY TOKYO)

 

hpgrp GALLERY TOKYO

 

OSKLENの隣のギャラリースペースでは、久保田沙耶さんの作品が展示されていました。久保田沙耶さんは、日々の何気ない光景や出会いによって生まれる記憶と言葉、それらを組み合わせることで生まれる新しいイメージやかたちを重要な要素としている作家さんで、数種類のメディアを使い、掛け合わせることで、独自の世界観を作り出しています。

 

今回は、hpgrp GALLERY TOKYOスタッフの金子さんにお話を伺いながら、見学させてもらいました。

 

豚に真珠
豚に真珠
豚に真珠


こちらの作品は、2016年に制作された「豚に真珠」。古い絵画に金箔を貼り付け、その上から描かれた作品です。首飾りの部分は本物のパールが使われています。

 

Material Witness #1
Material Witness #1


こちらは、2015年に制作された『Material Witness #1』。焦がしたトレーシングペーパーを何層にも重ねた平面作品です。見る角度によって、マリア様のようにも、お釈迦様のようにも見えます。久保田さんの作品にはこうした宗教をモチーフにしたものが多いそうです。

 

Material Witness #5
Material Witness #5


2015年に制作された『Material Witness #5』。1800年代の古い絵画がベースになっています。額縁部分は金箔が綺麗に貼り直され、絵画の部分は、鮮やかなカラーに復元されています。こちらはロンドンにいた際に制作された作品だそう。

 

金子さんのお話を聞いて、より作品への興味が湧き、独自の世界観に引き込まれてしまいました。青参道アートフェアでは、各店舗や展示スペースにスタッフさんがいらっしゃるので、説明を聞いたりできるのもポイントです。美術館のように静かな場所でじっくりアートと向き合うのも楽しみ方の一つですが、こうして作品の背景やスタッフさんとの会話を楽しみながら、気軽にアートに触れられるのも良いですよね。

 

藤井友子(会場:GRANNY SMITH APPLE PIE & COFFEE 青山店)

 

藤井友子

 

骨董通りに位置する「GRANNY SMITH APPLE PIE & COFFEE (グラニースミスアップルパイアンドコーヒー)」。おばあちゃんの味をコンセプトにした、手作りのアップルパイが大人気のアップルパイ専門店です。この日も雨でしたが、お店は常に満席状態。

 

藤井友子
ガーランドも藤井さんの作品です。


こちらでは、藤井友子さんの作品が展示されています。ポップな中にも繊細さを感じるアートが、イラストやガーランドなどで楽しめます。店内は藤井さんの作品でいっぱい。

 

フレンチダマンド

 

せっかくなので、アップルパイもいただいてみました。一番定番という「フレンチダマンド」を注文。じっくりジューシーに煮たりんごに、シナモンの香りが最高です。薄いサクサクのパイ生地にりんごがぎっしりと入っています。甘さ控えめの生クリームとアイスを添えると、美味しさが倍増します。絶品のアップルパイを食べながら、アート作品を楽しめるなんて、とても贅沢な時間でした。

 

PEPITA SANDWICH(会場:Juana de Arco)

 

Juana de Arco

 

ラストは、Juana de Arco(ホォアナ デ アルコ)。ハンドメイドを愛するブエノスアイレス出身のデザイナーの、ランジェリーや洋服、雑貨などが並ぶお店です。ヨガウェアの取り扱いもあり、毎週ヨガ教室も開催されているそう。こんな素敵な空間でヨガができるなんて素敵です。

 

PEPITA SANDWICH

PEPITA SANDWICH

 

こちらで展示されているのは、アルゼンチン、ブエノス・アイレス出身のアーティストPEPITA SANDWICHの作品。コミカルな絵やポップな色使いが特徴です。Juana de Arcoの柄を描いたりすることもあるそう。

 

青参道アートフェア


外はすっかり真っ暗に。一日まるっと青参道アートフェアを堪能させていただきました。来る前は「表参道のアートイベント?!なんだか緊張するなぁ」と少し不安でしたが、とてもカジュアルにアートを楽しむことができました。

 

何より感じたのは、アーティストさんを身近に感じられるということ。アーティストさんのトークショーが開催されていたり、バイヤーの方が来日されていたりなど、ただアートを見るだけはない一味違った楽しさがありました。そして堅苦しいイメージを持っていた青参道が少し身近に感じるようになりました。こんなイベントを名古屋でも開催して欲しいです。

 

「青参道アートフェア2017」
■期間: 2017年10月19日(木) – 10月22日(日)
■開催場所:原宿、表参道、青山の対象エリアのショップ約40店舗
■主催 :アッシュ・ペー・フランス株式会社(ほか参加各店)
■企画 :青参道アートフェア実行委員会
■監修 : 戸塚憲太郎(hpgrp GALLERY NEW YORK / TOKYO)

 

■参加アーティスト一覧
赤羽佑樹 / あべせいじ / アルフレド・オルメド / アンテ・ボジュノヴィック / 飯田淳 / 池田拓馬 / 池平徹兵 / イザベル・ボンテ / エドウィン・ナイト / 大嶋奈都子 / エルス・リンデ / 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団 / 河合真維 / Keeenue / キムテボン / 黒瀬まりこ / 久保田沙耶 / 澁谷忠臣 / 庄島歩音 / 杉田陽平 / 杉本祐太 / 鈴木恵美 / 茶薗大暉 / Tomoya Takeshita / Toyameg / ナタリー・レテ / niŭ / HAyU / holiday / 長谷川由貴 / ハンナ・フシハラ・アーロン / 樋口奎人 / 平井直子(平井英治 / ギャラリーnoir / NOKTA) / 福井伸実 / 藤井友子 / PEPITA SANDWICH / 星野ちいこ / 松岡マサタカ / Mika Tamori / 三井彩紗 / 本池作人 / 本池大介 / 安田ジョージ / YUKI FUJITA / ヤン・フードン / わたなべろみ