まち歩きしながらアートを楽しむ!青参道アートフェアに行ってきました
目次
青参道から南青山方面へ
青参道アートフェアは、青山通りを挟んだ南青山・骨董通りのエリアでも開催されています。雨も少し弱まってきたので、そちらの方面へも行ってみることにしました。こちらのエリアでは、「Cafe Madu」「Lounge1908」など飲食店の中での展示の他、小原流会館に展示がまとめられていました。
HOLBEIN OPEN STUDIO(会場:小原流会館1階ロビー)
小原流会館の1階ロビーでは、ライブペイントが開催されていました。この日は、福井伸実さんが「母性」をテーマに描かれていました。すらすら〜と迷いなく描いている様子は、思わず見入ってしまします。なかなかこうしたアートが完成していく過程を見られることは少ないので新鮮でした。
夕方には、完成が近づいていました。6時間という短い時間で、ここまで仕上げられるなんて驚きです。作品を描いている手を止め、笑顔で「お疲れ様です」と話しかけてくださいました。こうしてアーティストさんと直接交流出来るのも、アートフェアの魅力。House Designsスタッフもすっかり彼女のファンになってしまいました。
アラージェン・リオ(会場:OSKLEN)
小原流会館の地下1階に位置するOSKLEN。リオデジャネイロのクリエイティブ・ディレクターであるオスカル・メツァヴァトが提案するショップです。こちらで展開されていたのは、Aragem Rio(アラージェン・リオ)さんの作品。ブランド名は「リオのそよ風」を意味し、ブラジルでは「カンガ」と呼ばれている大きな布を中心に制作(写真右側の布)。
リオの海、山並み、植物や鳥など、自然をモチーフに手書きで描かれた絵が特徴です。南の島にいるようなハッピーな気分にさせてくれます。これらの原画をもとに、カンガと呼ばれる一枚布がデザインされています。ブラジル発のショップに、ブラジルの作品という相性抜群の展示でした。
久保田沙耶(会場:hpgrp GALLERY TOKYO)
OSKLENの隣のギャラリースペースでは、久保田沙耶さんの作品が展示されていました。久保田沙耶さんは、日々の何気ない光景や出会いによって生まれる記憶と言葉、それらを組み合わせることで生まれる新しいイメージやかたちを重要な要素としている作家さんで、数種類のメディアを使い、掛け合わせることで、独自の世界観を作り出しています。
今回は、hpgrp GALLERY TOKYOスタッフの金子さんにお話を伺いながら、見学させてもらいました。

豚に真珠
こちらの作品は、2016年に制作された「豚に真珠」。古い絵画に金箔を貼り付け、その上から描かれた作品です。首飾りの部分は本物のパールが使われています。

Material Witness #1
こちらは、2015年に制作された『Material Witness #1』。焦がしたトレーシングペーパーを何層にも重ねた平面作品です。見る角度によって、マリア様のようにも、お釈迦様のようにも見えます。久保田さんの作品にはこうした宗教をモチーフにしたものが多いそうです。

Material Witness #5
2015年に制作された『Material Witness #5』。1800年代の古い絵画がベースになっています。額縁部分は金箔が綺麗に貼り直され、絵画の部分は、鮮やかなカラーに復元されています。こちらはロンドンにいた際に制作された作品だそう。
金子さんのお話を聞いて、より作品への興味が湧き、独自の世界観に引き込まれてしまいました。青参道アートフェアでは、各店舗や展示スペースにスタッフさんがいらっしゃるので、説明を聞いたりできるのもポイントです。美術館のように静かな場所でじっくりアートと向き合うのも楽しみ方の一つですが、こうして作品の背景やスタッフさんとの会話を楽しみながら、気軽にアートに触れられるのも良いですよね。