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去る2018年5月30日〜6月1日に「インテリア ライフスタイル / Interior Lifestyle Tokyo」が、東京ビックサイトで開催されました。ファッション雑貨やキッチンツール、フード、ハイエンドな家具、デザイン性の高いジュエリーなど、衣食住と日々の生活にまつわるさまざまな製品が集まるアジア最大の国際見本市です。
ドイツ・フランクフルトで開催している世界最大級の国際消費財専門見本市〈アンビエンテ〉、 家庭用・業務用テキスタイルの国際見本市〈ハイムテキスタイル〉の2つを母体としています。
今年は28カ国・地域から810社(国内:615 社 海外:195社)がデザイン性に優れた製品を発表し、25,302名が来場。会場は最新プロダクトやトレンドを探す来場者で活気に溢れていました。
アトリウム特別企画「For Here or To Go?」
会場に入ったすぐの場所で開催されていたのは、アトリウム特別展。今年のテーマは、海外のファストフード店や、コーヒースタンドでお馴染みのフレーズである「For Here or To Go?」。会場ではもちろん(For Here)、会社へと持ち帰っても(To Go)、出店者の商品導入を検討しやすい環境づくりを実現するという意味が込められています。
アトリウム全体のコンセプトメイキングを担当したのは、フリーランスのバイヤーとして店づくりを中心に、日々さまざまな仕事を手がける山田遊氏。自身のバイヤー人生の経験から、見本市はものを見るだけでなく、会話をすることが大事だと考え、入り口付近にはカフェを設置。ブースの奥行きを浅くすることで、会話が生まれやすいレイアウトになっています。
アトリウム特別展示の中から、いくつかピックアップしてご紹介していきます。
デスク専門ブランド「FIEL」
自由度の高いスチールレッグ「Takeshi」。
家具の街・福岡県大川市にある創業80年の家具メーカーMARUSOが、本当に使いたいデスクをつくろうと立ち上げたデスク専門ブランド「FIEL(フィール)」。
昨年のインテリアライフスタイルでYoung Design Awardを受賞した西尾健史氏をデザイナーに迎え製品化した「Takeshi」のさまざまな使い方が提案されていました。このスチールレッグは、天板を乗せるとデスクに、重ねるとシェルフに、板を渡せばベンチになるなど、アイディア次第で使い勝手が広がる、余白を残したアイテムです。
【FIEL】
http://fiel.jp/
https://www.instagram.com/fiel_official/
https://www.facebook.com/office.fiel/
坂本龍一が代表を務める森林保全団体「more trees」
more trees(モア・トゥリーズ)は、音楽家・坂本龍一が代表を務める森林保全団体です。森と人がずっとともに生きる社会を目指し、「都市と森をつなぐ」をキーワードに国内外でさまざまな森づくりの取り組みを行っています。
今回の展示会では、more trees設立10周年を記念し、世界的プロダクトデザイナーであるジャスパー・モリソン氏と熊野亘氏がデザインを手掛けた特別プロダクト『スツール』が紹介されていました。ノックダウン式になっているため、スツールとしての機能にとどまらず、サイドテーブルやシェルフなど、さまざまなシーンでの利用が可能です。
【more trees】
https://www.more-trees.org/
▼オンラインショップはこちら
https://more-trees-design-jp.stores.jp/
硬質フェルトとヒノキのコラボーション「ヒノキカグ x feelt 」
高知県の四万十ヒノキでつくられた家具「ヒノキカグ」と、硬質フェルトを使用したプロダクトレーベル「feelt」と、のコラボレーションアイテム。
四万十ヒノキの特徴は、ほんのりと桜色に染まった色合いと爽やかな香りです。無垢材だけでなく、従来なら捨てていた材同士をつなげあわせることで価値のある材に再生する「集成材」を用いています。
硬質フェルトは、フェルトそのままの素材感を保ちつつ、触ると木のように硬いとてもユニークな素材。 芯材がないのでぶつかっても安全で、ひきずっても床に傷がつきにくいのが特徴です。どちらも地球環境を考慮したリサイクルに貢献する素材を使用したアイテムです。
【ヒノキカグ】
http://hinokikagu.com/
デンマークのインテリアプロダクト「HAY」
「HAY(ヘイ)」は、Rolf Hay(ロルフ・ヘイ)氏と、アパレルグループの「Bestseller(ベストセラー)」によって2002年に設立され、2003年のケルンフェアでデビューしたデンマークのインテリアプロダクトブランドです。
1950〜60年代のデンマーク家具やモダンデザインを意識しながらも、北欧家具の枠に止まることはありません。第一線で活躍するデザイナーや若手デザイナーとのコラボレーションにも積極的に取り組み、新たなデザインを生み出し続けています。
【HAY】
https://hay.dk/pt
日本のモノづくりを発信「KORI-SHOW PROJECT」
日本の伝統技術や文化をベースに、新しいインテリアアイテムや雑貨などを世界に向けて発信するプロジェクト「KORI-SHOW PROJECT」。今回は、創業明治35年の岐阜県の畳メーカー「国枝」が紹介されていました。
日本にはなくてはならない伝統的な床材である畳。「国枝」では高い加工技術を活かし、クッションはもちろん、ソファやチェアなど、家具を自在に畳でくるむことができます。このソファも市販のソファに畳を貼り付けてあります。
【株式会社国枝】
http://www.kunieda-tatami.co.jp/
アトリウム特別企画では、その他にもファッション・フード・ステーショナリーなど、さまざまなライフスタイルを彩るデザインプロダクトが、会場内の各ゾーンでお披露目されていました。