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ラ・カーサは、大手住宅メーカーが大量生産する画一的な家づくりではなく、建築家の世界観が色濃く反映される家づくりでもなく、家を建てる人による、家を建てる人のための、理想のオーダーメイドの家づくりを、愛知県を中心に行っています。
今回は、ラ・カーサの創業からの歴史、家づくりへの想いなど、代表取締役社長の熊澤治夫さんにお話を伺ってきました。
創業1902年。材木商からのスタート。
ラ・カーサの家は、そのデザイン性の高さゆえに、単なるデザイン住宅会社や建築事務所に見られがちですが、そうではありません。創業明治35年・115年の長き歴史を持つ会社です。
熊澤社長:「もともとは「熊沢木材」という材木商を生業にしていました。創業は1902年(明治35年)ですが、江戸時代から材木を商っていたようです。江戸時代や明治時代には住宅会社やゼネコンなどはありません。昔は材木屋に、大工・左官屋・指物屋などさまざまな職人が集まり、橋も城も住宅もすべて材木屋が木でつくっていたんです。
なので、材木屋には、自然と地域の人や情報が集まりコミュニティが生まれていました。それが本来の家づくりの姿なんですよね。
ところが戦後に急激に人口が増え、高度成長時代をむかえると、ハウスメーカーが大量生産する画一的な家づくりになっていきました。団地や集合住宅もこの頃からですね。」

愛知県江南市にある「ラ・カーサ テラス」。カフェ・インテリアショップ・ガーデンショップ・オリーブガーデンなどさまざまなスポットがあります。

愛知県安城市にある「ラ・カーサヒルズ」。カフェ・インテリア・雑貨・ガーデン・美容室など「暮らしを楽しむ」ための複合ショップです。
熊澤社長:「しかし、今は人口も減ってきて住宅を大量生産すればいいという時代ではなくなってきました。顔の見える関係で、一戸一戸ちゃんとつくらないといけないと考えています。地に足をつけた、地域ごとの家づくりが必要です。
家をつくって終わりにはしたくないという想いから、ラ・カーサでは、カフェやインテリアショップなども運営しています。お店があることで、気軽に遊びに来ることができます。
一般的な住宅会社だと気軽には遊びにいけないですよね。カフェでランチをしたり、ショップで雑貨を買ったり、イベントに参加したり……そうした場所があることで、昔の材木商のような地域のコミュニティをつくっていければと思っています。」
毎月開催されているOB会の様子。数カ月以内にお引き渡しした家族を招待し、パーティーを開催しています。
熊澤社長:「家はつくって終わりではなく、建ててからもずっとお付き合いが続いいきます。私たちは愛知県から出ていこうとも思っていませんし、何百棟も建てようとも思っていません。お引き渡しをした後も、ここへ来てお茶を飲んでいただいたり、イベントを楽しんでいただく。そういう関係でありたいですね。
お客様の目的は家を建てることではなく、暮らすことなんです。だから我々の仕事は、建物という入れ物をつくることではなく、そこでどのように暮らすのかという中身をご提案することだと考えています。それがうちの会社の共通理念でもあります。」
デザインには人間味とセンスが必要
愛知県を中心に、これまで5,000棟以上を手掛けてきたラ・カーサ。一邸として同じ家はありません。どのようにしてデザインされているのでしょうか。
熊澤社長:「デザインの基準は「品良くスタイリッシュ」です。でも品がいいだけではすました印象に、スタイリッシュなだけでは冷たい印象になってしまいます。そこに温かみや面白さ、人間味が必要だと思うんです。例えば、毎日同じ時間に起きて、同じ電車に乗り、同じ仕事をし、同じものを食べ、同じ時間に寝る。それって少し窮屈ですよね。家も同じだと思います。
そしてセンスも大切です。別に豪華なものじゃなくていいんです。3年くらいすると飽きるようなものではなくて、ちゃんと地に足のついたきちんとしたセンスのいいものをつくりたいですね。その時代だけをとらえた流行りものではなく、ヨーロッパの教会や、日本のお寺など、歴史の根付いたセンス感が必要だと思います。」
ラ・カーサの施工事例「one simple form-新しい二世帯住宅のカタチ-」
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