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去る2018年3月16日〜18日に、第2回目となる「MEETS TONO(ミーツ トーノー)」が開催されました。東濃5市から10つの酒蔵が名古屋テレビ塔に集結し、東濃の地酒を美濃焼の酒器で楽しめるイベントです。東濃とは、岐阜県内の南東部エリアにある、多治見市、土岐市、瑞浪市、恵那市、中津川市の5市のこと。
MEETS TONOは、単にお酒を楽しむだけのイベントではありません。今回は、企画のキーパーソンとなる5市の取りまとめ役を買って出た、多治見市役所・長谷川昭治さんにお話を伺ってきました。東濃エリアの魅力と合わせてご紹介していきます。
東濃を「面」としてPRしよう!
MEETS TONOの会場の様子
MEETS TONOの会場の様子
多治見市役所 経済部産業観光課 課長代理・長谷川昭治さん。
まずは、イベントの立ち上げ経緯について伺いました。
長谷川さん:「もともと多治見は多治見、土岐は土岐というように各市でバラバラに観光PRをしていました。しかし、京都や飛騨高山のような知名度のある観光地には負けてしまう……。そこで、約10年ほど前から、「東濃ぐるりん観光事業実行委員会」という名称で、東濃のみんなで一丸となり、点ではなく面でPRしようという取り組みがはじまりました。なかなか良いPR方法が思い浮かばず……。そんなときに、六本木で開催していたお酒のイベントに偶然出会ったんです。東濃5市を共通してPRできるものは「お酒だ!」と気がつきました。東濃5市にはそれぞれ歴史ある酒蔵があります。お酒をきっかけに、東濃の魅力や文化に触れていただき、実際に東濃に訪れてほしい。そんな想いでこのイベントを立ちあげました。」
会場で使用されるお猪口や料理皿などは、すべて「美濃焼」で統一され、会場のしつらえの一部には東濃ヒノキが使用されています。ただお酒を楽しむのではなく、お酒をきっかけに東濃の魅力に触れてほしいというこだわりが、イベント全体に込められています。
では、ここからはイベントのこだわりや魅力をお伝えしていきます。
特徴がないのが特徴「美濃焼の器」
多種多様な美濃焼の器。自分で好きな物を選べ、使ったお猪口はそのまま持ち帰ることができます。
おつまみの小皿も美濃焼です。
東濃を主たる産地とする焼きもの「美濃焼」は、日本の陶磁器生産量の約半分を占め、まさに東濃が世界に誇る産業です。MEETS TONOでは、お猪口や、お皿はすべて美濃焼が使用されています。東濃エリアのよりすぐり窯元や作家さんから、多彩な美濃焼の器を150〜160種類ほど集めています。
会場での「通貨」は、MEETS TONOオリジナルタイルコイン。
長谷川さん:「美濃焼は<特徴がない>のが特徴なんです。食器類の生産が全国の約60%を占める「美濃焼」は日常生活の中で何気なく使われ、知らないうちに生活に溶け込んでいます。MEETS TONOでは、多種多様なデザインがあることを知っていただきたくて、良質なものから、少し変わったデザインのものまで、さまざまな種類のお猪口やお皿を集めました。ぜひお客さんにはたくさん迷っていただいて、器を選ぶ楽しさを味わっていただきたいです。」
美濃焼は、丈夫で使いやすく、多種多様なデザインが特徴。どんなお料理にも合わせやすく、日々の食卓にすんなりと溶け込みます。東濃の伝統的な産業が私たちの暮らしを支えてくれていたんですね。