【さかな屋のお嫁さん家 10月の食卓】旬のお魚で味わう秋ごはん

2018.10.22

愛知県三河湾、東幡豆漁港のさかな屋に嫁いで10年目。たくさんのさかなと出会い、毎日様々な料理にチャレンジしています。そんなさかな屋の嫁の食卓をちょっと覗いてみませんか?その時期の旬のさかなを料理する中で出会った人や文化、愛用している道具や調味料など。皆さんのキッチンや食卓が少しでも明るくなるような情報をご紹介します!この食卓を見て「おさかな食べたいなぁ」って思ってもらえると嬉しいです。
 

 

 

カワハギの煮つけとモガニのすずみそ汁

 

カワハギの煮つけとモガニのすずみそ汁

 

・愛知県産カワハギの煮付け
・愛知県産モガニのみそ汁(すずみそ)
・煮付け汁で作ったれんこんきんぴら
・国産まつたけのホイル焼き
・蒸し野菜(自家製3種タレーぽん酢、ゴマだれ、ジェノバソースー)

 

涼しくなってきてカワハギが出てきましたよ。我が家でカワハギはやっぱり煮つけですね!カワハギの肝がまた格別なんです。カワハギのお刺身を、肝を醤油に溶かした「肝醤油」で食べることもあります。本当に新鮮なものでないとできない食べ方です。

 

一般的に夏が旬だと言われていますが、この格別に美味しい肝が大きくなってくるのが秋から冬にかけてと言われます。固くてザラザラとした皮を剥いでから料理することから「皮剥(カワハギ)」と言われるようになったそうです。一部に切れ目を入れたら、一気に皮を剥げます。要領をつかめば意外と簡単です。

 

カワハギ皮を剥いだカワハギ


ちょっと寒そうですね。ツルッと皮が剥がれる様が、博打に負けて身ぐるみ剥がされて丸裸にされる様子を連想させる事から「博打魚(バクチウオ)」と呼ぶ地域もあるようです。また、カワハギは脂質が非常に少ないので、ヘルシーにタンパク質を摂取できる魚です。これからの季節はスーパーでも見かける事が多くなると思いますよ。秋冬の風物詩として是非覚えてあげてくださいね!

 

カワハギの煮物


我が家では少し多めの煮汁で煮付けて、魚の旨味が出た煮汁を使って煮物を作ります。ですからだいたい煮魚の鍋の横に煮物の鍋があって同時に炊いてる事が多いですね。

 

野菜の煮物に魚の旨みが足される事で、普通に煮物をつくるよりもはるかに奥深い味わいになります。しかも魚の煮汁だけでほぼ味つけは完了しますので簡単です。煮魚も煮物も(醤油、酒、砂糖)がベースですもんね!レンコンのきんぴらを魚の煮汁だけでつくりました。煮物は出来たてよりも一度冷めてからの方が味が染みて美味しいです。

 

きんぴら

 

きんぴら

 

愛知県三河湾ではモガニ(イシガニ)がよく揚がります。ワタリガニより小型で石積みの漁港などでも獲れるようで、我が家の目の前の漁港付近も釣り「通」な方の人気スポットだそうです。ワタリガニより小さいですが、味はワタリガニに負けないほど美味しい。剥く手間を惜しまなければ、ワタリガニよりも安価に手に入るので実はめちゃくちゃオススメ!

 

小ぶりすぎるものは、2つに割ってそのまま殻ごと味噌汁にします!私の味噌汁レパートリーの中で、モガニの味噌汁は「究極の味噌汁」と位置づけしています。なぜかと言うと、旨いだけじゃない、簡単だから!

 

モガニ

 

モガニ

 

作り方は、半分に割ったモガニを①水から茹でて②アクを取って③味噌を入れるだけ!

 

出汁もいらない!出汁はカニから出てきます。それだけでめちゃくちゃ美味しい味噌汁になるんです!こだわりのお味噌さえあれば、最高級な味噌汁をご家庭で、しかも簡単に味わえちゃうんです。今回は冬瓜と一緒にモガニを水から茹でて、冬瓜に火が入るまでアクを取って、すずみそで完成です!

 

すずみそ


すずみそは幡豆の名産。創業60年、今も昔ながらの製法にこだわって無添加で安心安全なお味噌です。海街で栄えた味噌蔵だけあって、海産物との相性がバッチリなんです。先日息子と歩いて散歩をしながらすずみそさんにお味噌を買いに行きました。今も変わらぬ製法でつくられているので、息子に大きな木桶を見せてあげる事ができました。

 

「これで美味しいお味噌ができるんだよ」と蔵人の鈴木茂さんが優しく息子に話してくれました。昔ながらの製法で……と聞いて今までは「へぇー」と思うだけでしたが、調味料を勉強するようになってからは「昔ながらの製法」がどれだけ凄いことかを改めて知りました。あの大きな木桶の大切さや維持の大変さ、蔵人の人材育成、後継者、大手メーカーとの価格競争。様々な問題に直面しながらも、維持して「すずみそ」をつくり続けてくださる事に感謝の気持ちしかないですね。消費者としてはこの美味しくて安心安全な「すずみそ」が食べれなくなってしまうのはとても悲しいですから、これからも我が家はすずみそを応援します!

 

 

 

 

カニを2つに割る理由は、旨みを出しやすくする事と、割れ目に口をつけて直接カニミソをすすっちゃう為です!モガニのミソも格別に美味しいですよ!

 

松茸

 

松茸


お得意先のお客さまから頂いた国産の松茸は、シンプルにホイル焼きに。

 

蒸し野菜は離乳食にも取分けできるので便利です!自家製のぽん酢、ゴマだれ、ジェノバソース。夏にたくさん頂いたバジルをジェノバソースにして冷凍保管しています。蒸し野菜やパスタなどの時にさっと解凍できて使えるので、大変ですが夏の間はジェノバソースつくりにコツコツはげんでいました。

 

ジェノバソース

 

ジェノバソース

 

 

 

マグロの山かけ

 

マグロの山かけ

 

・生キハダマグロの山かけ
・小松菜の味噌汁
・ささみ梅肉ソース和え
・自家製ぬか漬け

 

さかな屋に嫁いで来るまでは「冷凍マグロ」と「生マグロ」の美味しさの違いがそんなに分からなかったんです。ほとんど冷凍マグロしか食べてこなかったからだと思います。さかな屋になって気付いた事は、スーパーやチェーン店さんは食品ロスが怖いので冷凍マグロを解凍して提供する傾向があります。お寿司屋さん(回転する)ですら冷凍マグロが主流です。

 

多めに買っても必要な分だけ解凍すればロスは少ない。また、マグロを冷凍解凍する技術は、特殊な技術と設備が必要なので素人は基本できないんです。ですから、生のマグロが余ったら、冷凍してまた刺身として使おうって事が出来ません。たとえ出来たとしても、美味しくできるかは別。ですから私達が普段行くスーパーで生マグロを見つけるのは結構大変ですね。回転率がよく、こだわったスーパーなら置いてある事が多いかな。

 

 

さかな屋に嫁いで来てマグロを「冷凍と生」で食べ比べた時は衝撃を受けました!こんなに美味しさ違うんだ!って。身の食感や旨みの深さがやっぱり違います!もちろん品質の高い冷凍マグロもあります。が、やっぱり私は生マグロが好きです。一般のお客様、特に主婦の方に生マグロの旨さをお伝えしたくてお魚定期便を始めたんです。スタートして5年以上。近所の方限定ですが、週に1回、生マグロと煮魚か焼魚用の魚をセットにしてご用意しています。毎回マグロが入ってても喜んでくださります。

 

マグロは日本人が大好きな魚。DHAなどの栄養も豊富で、料理アレンジもききます。今回のように山かけでもいいし、中華風にマグロユッケもいいですね!薄切りにしてバルサミコ酢を効かせたソースでカルパッチョ風にすればワインのおつまみにもなります。竜田あげや生姜焼き風にマグロステーキも柔らかくて美味しいですよね。私達にとって一番身近なお魚と言っても過言ではないマグロ。まだ生マグロを食べた事が無い方はぜひ一度「生マグロ」をご賞味くださいね!

 

 

 

山かけを作る時は元重製陶所のおろし皿とすり鉢。大中小とサイズ展開がありますが、我が家は全サイズ持っています。最高におろしやすく、洗いやすい。陶器製なのでそのまま食卓に置けます。我が家の必需品です。大切に使っています。

 

マグロの山かけ

 

 

 

愛知県産赤イカのサラダ

 

さんまの刺身生姜大葉和えと南蛮漬け

 

・愛知県産赤イカのサラダ
・市販のカレールーを使わないカレー
・マスカット&梨

 

三河湾でよく揚がる赤イカ。身がねっとりしていて、加熱しても硬くならないのでお年寄りから子どもまで美味しくいただけます。今回はさっと揚げて、サラダにします。醤油とごま油ベースのドレッシングで和風サラダに。
豪快に混ぜていただきます。

 

 

愛知県産赤イカのサラダ

 

赤いか

 

赤いか

 

赤いか

 

赤いか

 

醤油とごま油ベースのドレッシングで和風サラダに。

 

サラダ

 

豪快に混ぜていただきます。

 

 

 

 

市販のカレールーを使わないカレー

 


市販のカレールーを使わないカレー講座で習ったカレーです。スパイス配合から作りますが、簡単にできるレシピを教えて頂きました。カレーは子どもが大好き。毎週でも食べたいと言いますが、市販のカレールーには食品添加物や油が……。子どもに頻繁に使用する事にためらいがあった中で講座と出合いました。

 

カレー

 

子どもを産んでから、食を見直すきっかけをもらったように思います。自分や主人だけならば気にしなかった「食品添加物」や「食材の安全性」など。食に溢れる現代だからこそ、しっかり関心を持っていく事が大切だなぁと思っています。大人は食べる、食べないを選択出来たり、自分で作る事が出来ますが、子どもは親が与えるものしか食べることが出来ません。健康なうちはいいですが、万が一病気になってしまった時、初めて人は真剣に「食」と向き合うといいます。私が子ども、家族、自分にしてあげられる事は食事だけです。完璧を目指すのではなく、自分の決めた範囲で食にこだわりを持つ事。「省く」「選ぶ」をしながら、笑顔で豊かな食卓作りを目指しています。

 

カレードリア

 

カレードリア

 

カレーってついつい多く作ってしまいます。残ったカレーで翌日はチーズドリアにしました!

 

 

 

天然生鮭のホイル焼き

 

天然生鮭のホイル焼き

 

・北海道産天然生鮭のホイル焼き
・高野豆腐
・小松菜、麩の味噌汁(自家製みそ)
・ツナのサラダスパゲティ


秋と言えば、やっぱり「生鮭」ですよね!待っていました〜!と言ってもピンと来ない方もいるのかも?生鮭はスーパーで年中陳列されていて、秋でなくても買えるし。って思ってる方いませんか?


秋冬にしか出回らない生鮭は「天然の生鮭」で、季節を問わず年中買えるものは「養殖の生鮭」です。「天然」と「養殖」の違い、その差はとても大きいです。「養殖」の魚は脂が乗っていて美味しいですが、魚本来の旨さは「天然」にあると私は思っています。決められた範囲の中で動きを制限され、自分でエサを取らなくても与えられる養殖魚は脂を蓄える為に生かされています。逆に、厳しい海の環境でたくさん移動し、自分でエサをみつけながら生きる為に生きている天然魚。身は引き締まり、養殖魚ほど脂は少ないが、それがその魚の本来の姿。また、自然の中でエサをみつけ生きている天然魚に対し、養殖魚が抱えるストレス、与えられるエサの品質への信憑性。美味しさと安全性、どちらも大切と思う方には「天然魚」をおすすめしたいんです!

 

 

秋から冬にしか天然の鮭をフレッシュで買うことが出来ないので、ぜひスーパーで見かけたら手にとってみてくださいね!季節の野菜を楽しみにするのと同じように「毎年秋には天然の生鮭が出回るのを心待ちにしている!」と季節のお魚が食べられる喜びを家族で味わってもらいたいなぁって思います。

 

おさかな離乳食セットととBaby

 

内蔵機能や消化器官が未発達な赤ちゃんには特に天然の鮭を選んであげてほしいです。脂質や塩分の多いものは消化するのに負担がかかってしまいます。養殖鮭と天然鮭では「脂質」の量が倍以上違います。

 

・天然「しろさけ(秋鮭)」4,1g
・養殖「ぎんさけ」12,8g
(可食部100g中の脂質量/七訂日本食品標準成分表参照)

 


しかも皮や骨を省いてあげる下処理が必要です。おさかな離乳食セットととBabyを使えばカンタン!「国産天然の鮭を皮引き骨抜き、10g(1食分)に計量して真空パック」さかな屋の嫁・離乳食インストラクターが考案した商品なので安心!安全!離乳食期のお子さんがいらっしゃるご家庭にオススメです!使う直前に解凍してすぐ使える!大人の取分けでもいいですが、鮭って骨がちょっと複雑に入ってるので取り残しが怖いですよね。まだ取分けに慣れないうちはととBabyを使うと安心ですよ。

 

ホイル焼き

 

ホイル焼き

 

ホイルで包んで、オーブンに入れたらほったらかしで別の事ができます。ちなみの我が家のホイル焼きは味噌味です。

 

 

 

半年前に息子と一緒に作った手作りのお味噌がちょうどいい感じに出来ました。昨年は米味噌のみでしたが、今年は「麦味噌」「玄米味噌」を作りました。お味噌も料理法や食材、その日の気分や体調に合せて使い分けています。

 


お味噌の勉強をした時に教えて頂いた方法でお味噌を保管活用しています。我が家は左から(米(玄米)、麦、豆)という感じで一つの容器に味噌を入れておき、用途に応じて味噌を使い分けて、時には合せて使ってみたりして。今日はどれを使おうかなぁと楽しんでいます。味噌の種類が増えるだけで毎日の食事作りがちょっと楽しくなりますよ!

 

 

鮭のホイル焼きレシピ

 

(材料)4名分量

 鮭       80g〜100g切身×4(塩ふって水分を拭き取る)
 塩   適量
 玉ねぎ    適量
 キャベツ   適量
 きのこ    適量
 バター    10g×4
 レモン    1個


●味噌たれ●(まぜるだけ)

 味噌 大さじ3
 醤油   小さじ1
 砂糖   小さじ2
 みりん  大さじ1
 酒    大さじ1

 


(作り方)

 

①生鮭は塩して15分寝かせ、出てきた水分をペーパーで拭き取る

②アルミホイルに(キャベツ→玉ねぎ→味噌だれ→生鮭/木の子→味噌だれ/バター)順番に乗せて、最後にレモンを絞って入れ空気が出入りしないようにアルミホイルで包む

③280度のオーブンで25分ほど蒸し焼き

 

天然の生鮭の旨味がギューっと濃縮されてホクホクで最高です!これが、サーモンや養殖の生鮭では脂がきつくて臭みを感じることがあるんです!是非、今年の秋冬は一度天然の生鮭の美味しさを家族で味わってみてくださいね!

 


2018年10月の「さかな屋の嫁さん家の食卓」はいかがでしたか?


「生マグロ/冷凍マグロの違い」「天然/養殖の生鮭の違い」は私がさかな屋に嫁いできて大きく衝撃を受けた事です。同じ食材でも大きな違いがある事を知り、よく口にする食材には関心を持って選ぼう!と思ったきっかけです。皆さんの食へのこだわりは何ですか?

 

神田 ひかり
さかな屋の嫁 / 離乳食インストラクタ―

愛知県西尾市在住 2児の母。19歳で調理師免許取得所得後、8年間名古屋国際ホテル他レストランキッチンにて修業後、さかな屋の旦那と出会い結婚。長男が離乳食を食べてくれず悩んだ事をきっかけに、離乳食インストラクター資格を取得し離乳食講座を定期的に開催中(累積受講者数500名以上)。おさかな離乳食セット「ととBaby」開発や離乳食インストラクター協会やクックパッド、自身のブログでおさかな離乳食記事執筆やレシピ提供、魚のさばき方、包丁の研ぎ方講座を定期的に開催するなど、魚食普及、魚離れに歯止めをかけるべく活動中!

 

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