【さかな屋のお嫁さん家 7月の食卓】さかな屋の七夕の節句

掲載日:2019.07.02
【さかな屋のお嫁さん家 7月の食卓】さかな屋の七夕の節句

愛知県三河湾、東幡豆漁港のさかな屋に嫁いで10年。たくさんのさかなと出会い、毎日様々な料理にチャレンジしています。そんなさかな屋の嫁の食卓をちょっと覗いてみませんか?その時期の旬のさかなを料理する中で出会った人や文化、愛用している道具や調味料など。皆さんのキッチンや食卓が少しでも明るくなるような情報をご紹介します!この食卓を見て「おさかな食べたいなぁ」って思ってもらえると嬉しいです。

さかな屋の嫁の七夕の節句料理

7月7日は七夕の節句。節句とは、日本の伝統的な年中行事を行う季節の節目となる日。一年で5節句あるうちの一つです。5節句とは以下の事を言います。

1月7日 人日(じんじつ)・・・七草の節句(七草粥)
3月3日 上巳(じょうし)・・・桃の節句(菱餅)
5月5日 端午(たんご)・・・・菖蒲の節句(柏餅やちまき)
7月7日 七夕(しちせき)・・・七夕(素麺)
9月9日 重陽(ちょうよう)・・菊の節句(菊酒)

7月7日の七夕は「たなばた」または「しきせき」と読み、織姫・彦星の星物語と、奈良時代に中国から伝わった乞巧奠(きこうでん)、日本古来の禊(みそぎ)の行事である棚機(たなばた)から由来していると言われています。

七夕

七夕

・織姫と彦星の星物語

織姫は天帝の娘で、機織の上手な働き者の娘であった。彦星もまた働き者であり、天帝は二人の結婚を認めた。めでたく夫婦となったが夫婦生活が楽しく、織姫は機を織らなくなり、夏彦は牛を追わなくなった。このため天帝は怒り、二人を天の川を隔てて引き離したが、年に1度、7月7日だけ天帝は会うことをゆるし、天の川にどこからかやってきたカササギが橋を架けてくれ会うことができた。しかし7月7日に雨が降ると天の川の水かさが増し、織姫は渡ることができず夏彦も彼女に会うことができない。星の逢引であることから、七夕には星あい(星合い、星合)という別名がある。また、この日に降る雨は催涙雨とも呼ばれる。催涙雨は織姫と夏彦が流す涙といわれている。「Wikipedia」より

・中国の乞巧奠(きこうでん)

この2人の逢瀬を祝って中国で乞巧奠(きこうでん)という行事が生まれました。「乞」は願う、「巧」は巧みに上達する、「奠」はまつるという意味で、織姫にあやかり機織りの技が上手くなるように、ひいては様々な習いごとの上達を願いました。

・日本の棚機(たなばた)

乞巧奠が日本に伝わった当時は、宮中行事として詩歌や裁縫の上達を願って星に祈りをささげ、梶(かじ)の葉に和歌をしたためて、お祀りしていたそうです。日本では機で織った布を祖霊や神にささげたり税として収めたりしていた事もあり、お盆前に祖霊を迎えるためや秋の収穫を願う意味も込めて、乙女たちが水辺の機屋にこもって穢れを祓い、機を織る行事が行われていました。水の上に棚を作って機を織ることから、これを「棚機」(たなばた)といわれたそうです。やがてこの行事と乞巧奠が交じり合い、現在のような形に変化していきました。そして、7月7日の夕方を表して七夕(しちせき)と呼ばれていたものが、棚機(たなばた)にちなんで七夕(たなばた)という読み方に変わっていったのです。
「暮らしの歳時記」参照

七夕の節句料理

5色そうめん

7月7日行事食はそうめんです。

七夕は裁縫を上達するように願う行事だったこともあり、織物の糸に似たそうめんをお供えしそれを食べる事で神様のパワーを頂くとされていました。夏の暑さが厳しい時期なので、のどごしのいいツルッとしたそうめんはぴったりですよね!

株式会社三輪山本さんの「華五彩」

せっかくの節句料理なので5色そうめんにしました。子どもたちは大喜びです!今回使用したそうめんは奈良県の株式会社三輪山本さんの「華五彩」をお取り寄せしました。色はすべて天然色素を使用されているので安心安全。三輪山本さんの商品は手延べ製で、手延べならではのコシと、時間がたってもゆでのびしない強さがあります。

そうめんは細い物ほど高級品とされており、10g当りの線状が約300本と「超極細品」で腕の良い素麺師でなければ造れない希少価値の高い「白髪」というブランドが三輪山本さんの代名詞です。「白髪」は茹で時間なんと30秒!同じそうめんでもこんなに種類があって楽しめるんだ!っていう事を学べる株式会社三輪山本さんです。

キスと夏野菜の天ぷら

今が旬!キスはやっぱり天ぷらに。

友人のご実家でつくってくださった無農薬の愛情たっぷり野菜は、息子も娘も大好き!届いて箱から出したきゅうりをすぐにかじります!採れたて新鮮がおいしいのはさかなも野菜も同じですね。7月はそのお野菜たちが毎日食卓に!幸せです。

自家製ぬか漬け

息子の毎日のお手伝いが「ぬか漬け」の管理です。毎日ぬか床でお野菜をひっくり返したり、新しいお野菜を入れたり。息子が初めて毎日続けている台所のお手伝い。うれしいです。そして私が漬けるよりもおいしいんです!

夏は色とりどりのお野菜が多いので楽しいです。今回はカラーピーマン、きゅうり、赤カブです。カラーピーマンが特に甘くてお気に入り!

そうめんつゆも「かえし」をつくっておいて、その都度出汁でのばします。

愛情たっぷりの七夕料理になりました!

たこづくし御膳

夏と言えば「タコ」ですね!

今夜はタコづくし御膳。まずは下処理から。

①タコの頭(厳密には胴体)をひっくり返して内臓を外す
②多めの塩で揉み流水で流すを数回繰り返し、タコのヌメリをとる
(ここが一番時間かけてしっかり!)
③目と口をはずし、足の先を少し切り揃える
④多めの湯で10分ほど茹でる
(足から入れてクルッとなったら沈める→頭と足を反転させる)(塩もみしているので、茹でる時の塩の加減は少なめorなしで)(茹で時間はタコの大きさにもよる)
⑤ゆであがったら氷水で締める

タコは冷凍しても味や食感が劣化しにくいので食べきれない分は冷凍保存してくださいね!天然のタコの色、暗い赤色で、鮮明な真っ赤っかでないのがポイント!外国産などは色を鮮やかにするために着色していたり、保存料が使われていたりするので「真っ赤である事が新鮮さ」ではない事だけ覚えておいてくださいね!

茹でタコを購入される際は、できる限り「国産」「添加されていないもの」「暗い赤色で艶のあるもの」を目安に購入されると安心でおいしいものを選べるかと思います。

タコ飯

材料:2〜3人分
ゆでタコ       150g
米           2合
しょうがみじん切り  1かけら
昆布         10g
水          2合分より少し少なめ
合わせ調味料
 ●酒         大さじ2
 ●醤油        大さじ2
 ●みりん       大さじ1
 ●めんつゆ      小さじ1

作り方
①洗った米に合わせ調味料を入れるて少しかき混ぜんる
②タコ、しょうが、昆布を乗せて、2合のメモリまで水を入れて炊く
③炊き上がったらふ、ふやけた昆布を千切りして再度炊飯器に戻して混ぜる

タコのバジルカルパッチョ

タコのだんご汁

タコの唐揚げ

タコはどんな料理法をしてもおいしいですよね!

涼しげな夏のたこづくし御膳になりました。

愛知県西尾市在住 2児の母。19歳で調理師免許取得所得後、8年間名古屋国際ホテル他レストランキッチンにて修業後、さかな屋の旦那と出会い結婚。長男が離乳食を食べてくれず悩んだ事をきっかけに、離乳食インストラクター資格を取得し離乳食講座を定期的に開催中(累積受講者数700名以上)。

おさかな離乳食セット「ととBaby」開発や離乳食インストラクター協会やクックパッド、自身のブログでおさかな離乳食記事執筆やレシピ提供、魚のさばき方、包丁の研ぎ方講座を定期的に開催するなど、魚食普及、魚離れに歯止めをかけるべく活動中!

http://www.kanekakanda.com/

instagram:https://www.instagram.com/sakananohikari/

ととBabyお試しセット:http://toto-baby.net/otameshi-set/

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