【さかな屋のお嫁さん家 8月の食卓】沖縄料理と栄養たっぷり夏ごはん

2018.8.29

愛知県三河湾、東幡豆漁港のさかな屋に嫁いで10年目。たくさんのさかなと出会い、毎日様々な料理にチャレンジしています。そんなさかな屋の嫁の食卓をちょっと覗いてみませんか?その時期の旬のさかなを料理する中で出会った人や物、文化など皆さんのキッチンや食卓が明るく色鮮やかになるような情報をご紹介します!この食卓を見て「おさかな食べたいなぁ」って思ってもらえると嬉しいです。

 

 

煮魚,しじみ汁と沖縄料理①

 

 

・愛知県三河産赤魚の煮魚
・愛知県産しじみのすず味噌汁
・沖縄県産もずく酢ー自家製三杯酢ー
・ゴーヤーチャンプル
・ゴーヤーとシークワーサーのジュース

 

今年の夏の思い出は初めての沖縄旅行。離乳食インストラクター協会の研修も兼ねての旅行でしたので、沖縄の家庭料理を琉球料理家の嘉陽かずみ先生のお料理教室「よんなーフード」で学びました。旅行先で現地の郷土料理を学べるなんて滅多にできない事なので、とてもいい経験でした。帰宅してさっそく習った沖縄家庭料理を、家族に食べさせたくてつくりました。三河湾の赤魚の煮付けと共に。

 

愛知県三河産赤魚の煮魚
愛知県三河産赤魚の煮魚

 

さかな屋の食卓では煮魚がよく出ます。煮るだけなのでとっても簡単だし、和食の基本。おさかなの種類を変えれば毎日でも飽きない。旦那さんから褒められレシピNo.1は、煮魚だと私は思ってます。

 

しじみの味噌汁は幡豆名産の豆味噌すず味噌で。海街で春夏秋冬、木樽の中でゆっくり季節を越してつくられたすず味噌は海鮮と相性が抜群です。幡豆の名産「あさりのすず味噌汁」のみならず、「カニの味噌汁」や「秋刀魚の味噌鍋」などにもすず味噌を愛用しています。

 

もずくの酢の物は息子の大好物。沖縄の太陽とサンゴ礁の栄養で育った沖縄もずくは、全国生産量90%を誇ります。愛知県で住んでいても、もずくは沖縄産の細もずくを買っていました。もずく酢は汗で失われたカルシウムやマグネシウムなどのミネラルがたっぷり含まれているので、夏バテ対策にぴったりな料理です。自家製の三杯酢は多めに作って常備してあるので、いつでもすぐに酢の物が作れます。沖縄のソウルフード「もずくの天ぷら」も沖縄で初めて食べて本当に美味しかったです。

 

ゴーヤーチャンプルゴーヤーチャンプル


ゴーヤーチャンプルは沖縄料理の代表ですが、愛知県でももちろん夏にはスーパーでよくゴーヤーを見かけますよね。息子の保育園では、毎年夏になるとゴーヤーを育て収穫して持って帰ってきます。ただし、ゴーヤー。やっぱりあまり馴染みがない。苦い食材っていうだけでなんとなく食べて来なかったので、料理の仕方も分からないで大人になりました。

 

今回、本場である沖縄で本物のゴーヤーチャンプルを学べて、一気にゴーヤーが大好きになりました。選び方やゴーヤーの苦味の下処理を教わり、おいしいゴーヤーチャンプルがつくれるようになりました。ゴーヤーの苦味がどこまで料理の上で正解なのかが分からなかったのですが、美味しい苦味を知る事ができました。

 

ゴーヤーの苦味こそ「美味しさ」であり「栄養」。苦味成分「モモルデシン」という成分には、「食欲増進」「胃腸の粘膜保護」「血糖値、血圧低下」「頭痛、夏バテ改善」などの効果があるそう。夏は暑くて食欲も落ちがち。そんな時こそゴーヤー料理を!旬の食材って、その時期に人が欲しいている栄養が採れるから「おいしい!」って思えるんですよね。これから、我が家の夏にはゴーヤー料理が大活躍してくれそうです。

 

ゴーヤーとシークワーサーのジュースゴーヤーとシークワーサーのジュース

 

沖縄名産の柑橘「シークワーサー」も市場で買って帰ってきました。ゴーヤーはシークワーサーと相性がぴったり!よんなーフードで習ったゴーヤージュースを沖縄ガラスで。残ったシークワーサーは自家製のポン酢にしようと思います!


夏にぴったり!沖縄の思い出たっぷり!の夕飯になりました。

 

 

キスの天ぷら,もずくスープと沖縄料理②

 

キスの天ぷら,もずくスープと沖縄料理②

 

・愛知県三河産キスの天ぷら(ゴーヤーの天ぷら)ー沖縄から持って帰ってきたシークワーサーと塩ー
・沖縄県産もずくと豆腐のスープ
・ラフテー(豚バラ肉の煮込み)
・クファジューシー(沖縄風炊き込みごはん)
・小松菜のおひたし

 

愛知県三河産キスの天ぷら愛知県三河産キスの天ぷら(ゴーヤーの天ぷら)ー沖縄から持って帰ってきたシークワーサーと塩ー


愛知県三河湾は天ぷら素材がよく水揚げされますが、昔はよく揚がっていた天ぷら素材「ハゼ」なんかは現在水揚げが少なくなり高級魚となりました。活きたハゼは柳橋市場では取り合いで、私も数回しか食べた事がありません。

 

「ハゼ」と似た形状の「キス」も天ぷらの大定番!「ハゼ」が少し濃厚な味わいに対して、さっぱり上品な味わいの「キス」。我が家の天ぷらにはキスが欠かせません。今夜は「キス」と「ゴーヤー」の天ぷら。沖縄から連れて帰ってきたシークワーサーをきゅっと絞ってもいいし、天日塩でもいいし。天つゆがなくても十分に美味しいです。

 

沖縄もずくは豆腐と一緒にさっぱりスープで。こちらは生もずくでなく「乾燥もずく」を使用。歯ごたえがあってスープにぴったり!

 

クファジューシー(沖縄風炊き込みごはん)(左)/ ラフテー(豚バラ肉の煮込み)(右)
クファジューシー(沖縄風炊き込みごはん)(左)/ ラフテー(豚バラ肉の煮込み)(右)

 

琉球料理の定番ラフテー(豚バラ肉の煮込み)は沖縄のよんなーフードで習った1品です。


沖縄の家庭料理にかかせないのが、豚の三枚肉(豚バラ肉ブロック)。ラフテーを作る下準備として豚の三枚肉を水からコトコト1、2時間茹でます。茹で上がった豚を、泡盛や醤油などで肉に照りが出るまで煮込みます。泡盛!さすが沖縄だなぁと。でも、家に泡盛は常備していないので、泡盛の代わりには「白ワイン」か「ウォッカ」が適しているようです。
泡盛は豚肉の脂をさっぱりとさせてくれる効果があるようです。天ぷらの衣に泡盛を使用するとさくっと天ぷらが揚がるようですよ。初めて知りました。

 

下茹でした豚(以下「茹で豚」と明記)は、ラフテーにしたり、ゴーヤーチャンプルや炊き込みごはんなどに使ったりするそうなので、どのご家庭にも常備されているとの事。茹で汁は「豚だし」と呼ばれ、表面のラードを取り除いておだしとして活用されます。多くできた場合は捨てずに冷凍保存。「豚だし」が重宝されている理由として、昔の沖縄には「昆布」が流通されておらず、「豚だし」が沖縄の家庭料理を支えていたからだそうです。

 

たしかに!よく考えてみれば昆布って日本の最北端「北海道」が9割以上の生産量。流通がままならない時代において、北海道から沖縄に昆布が行くとは考えにくい。沖縄の食文化の歴史を辿りながら沖縄料理を学ぶと、なるほどなぁと思える事がたくさんあり楽しかったです。

 

クゥアジューシー(沖縄風炊き込みごはん)は、その「豚だし」と「かつおだし」の旨味の相乗効果でやさしいお味の炊き込みごはん。「茹で豚」も具として使います。下茹でし余分な脂は落としてあるので、豚のバラ肉ですがあっさりいただけます。

 

残念ながら一緒に沖縄に行けなかった主人に沖縄を料理で感じさせてあげられました。主人はラフテーを大変気に入った様子で、ごはんがすすむなぁと喜んで食べてくれました。

 

 

鱧の湯引き梅肉ソースとフライ

 

鱧の湯引き梅肉ソースとフライ

 

・夏の旬!鱧の湯引きとフライと夏野菜 ー自家製タルタルソースー
・絹さやの味噌汁
・巨峰


夏といえば「鱧」が連想できますよね?あれ?連想しません?やっぱり夏と言えば東海地方の方は「うなぎの蒲焼き」ですかね。土用の丑の日もありますし、三河一色産うなぎは全国的にも有名です。さかな屋の嫁の夏の風物詩は、汗をかきながらほおばる「うなぎの蒲焼き」&涼しくしてさっぱりいただく「鱧の湯引き梅肉ソース」。夏はこの対照的なこの2つを楽しみたい!って思っているんです。

 

鱧料理と気軽に言っても、東海地方のスーパーではなかなか手に入りませんよね?鱧は暖かい海岸部の海を好むので、主な産地は「和歌山」「徳島」「愛媛」「山口」「長崎」と南の地域。京都の祇園祭で鱧料理がよく出されるので、鱧料理は京都の文化とも言われているようです。

 

気軽にスーパーで気軽に手に入らないとやっぱり馴染みのない魚になりますよね。欲しい魚がご近所のスーパーにない時。そんな時はカネカ神田にお問い合わせを(笑)名古屋の台所「柳橋市場」で毎日商売していますので、スーパーではなかなか出回らない海産物も仕入れる事ができますよ。鱧もその一つ。うなぎやあなごのように、鱧も下処理が大変。開いて骨切りなんて作業は一般の主婦にはできないので、さかな屋にやってもらいましょう。

 

夏の旬!鱧の湯引きとフライと夏野菜 ー自家製タルタルソースー
夏の旬!鱧の湯引きとフライと夏野菜 ー自家製タルタルソースー

 

私も開いて骨切りしてもらった物を使い、「湯引き」と「フライ」にしました。鱧の湯引きにはやっぱり梅肉ソースですよね。(梅肉1:煮切りみりん1)で簡単に梅肉ソースが完成です。余ったら冷奴にかけてもおいしいソースです。


我が家でフライメニューの時は必ず自家製タルタルソースを作ります。国際ホテルで修行時代に教わったレシピを元に少しアレンジした宝物レシピです。家族みんなから褒められたタルタルソースです。別の機会にレシピはご紹介しますね!楽しみにこの連載を今後もご覧くださいね。

 

 

白身魚の冷汁そうめん

 

白身魚の冷汁そうめん

 

・愛知県三河産舌ヒラメの冷汁そうめん
・冬瓜とツナの煮物
・自家製ぬか漬け
・いちじく

 

白身魚の冷汁そうめん

 

食欲がない日でもモリモリ食べれる冷汁そうめんです。カリカリに焼いた白身魚を練りこむ事で旨味がぐーんと上がります。これ一品でたくさんの栄養が摂れるので暑い夏の大定番メニュー。すり鉢を使って調理し、そのまま器として豪快に食卓に出します。

 

ー 白身魚の冷汁レシピ

(材料)1名分量
白身魚フィレ 80g
きゅうり1/2本
大葉 5枚
ミニトマト 5個
みょうが 1本
そうめん 1束


●冷汁タネ●
 炒りごま 大さじ2
 味噌 大さじ1
 練りごま 大さじ1
 かつお昆布出汁 150cc〜200cc
※濃いめがお好きな方は、味噌の量を少し増やしてください

 

白身魚の冷汁そうめん

 

作り方

①白身魚に塩をふり、余分な水分を拭き取ったらオリーブオイルでこんがり焼く
②すり鉢で炒りごまをよくすり香りが立ったら、味噌、練りごま、①の白身魚の半分をほぐして入れてする
③かつお昆布だしを少しづつ入れてなめやかな汁にし、氷を入れて濃度を調整する
④トマト、きゅうりを入れてよく混ぜたら茹でて水切りしたそうめんを入れる
⑤最後に大葉とミョウガ、残った白身魚をほぐしながらちらしてできあがり!

 

舌ひらめ舌ひらめがジュージューと音を立てて焼き上がります。私はこんがりと焼くのが好き。

 

オリーブオイル専門店「オリビノ・ラ・コシナ」


オリーブオイルは名古屋のオリーブオイル専門店「オリビノ・ラ・コシナ」オーナー、マスターオリーブオイルソムリエである佐々木のりこさんが取り扱いされている本物のオリーブオイル。数ある佐々木のりこさんのオリーブオイルの中でも特にお気に入りは、子どものために開発された「for children」です。本物のオリーブオイルの美味しさの肝でもある「辛味」が少し緩和されており、4歳の息子でもこのオリーブオイルはパンにつけてパクパク食べます。

 

私が大切な家族の食事で気をつけている事のひとつが「調味料」です。毎日使うものだからこそ、できるだけ納得したものを使いたいと考えています。単純に値段が高いものを使うという事ではなく。それぞれの調味料の原材料を知り、料理にどんな効果をもららすのかを感じながら、体にできるだけやさしいもの、こだわりを持って作られた安心なものを選ぶようにしています。このオリーブオイルは自信を持ってオススメします。

 

すり鉢


愛用中のすり鉢は、全国のすり鉢半数以上のシェアを誇る島根県のすり鉢専門店「元重製陶所」のもの。キャッチフレーズは「作業を楽にして料理を楽しくするすり鉢」です。手作業でつける鋭いくし目(内側のギザギザ)が、食材を逃す事なくしっかりとらえてくれます。

 

特にこの深いボール型シリーズは、すりやすさを追求した形で広い底面と滑り止めのシリコンゴムで安定感確保!小中大とサイズ展開がありますが私は全サイズ持っています。小サイズは離乳食すり鉢としてブランド化されており、私には離乳食期の娘がいますが、全員でこのすり鉢シリーズを食卓で使う事ができています。陶器製なので離乳食の下処理だけでなく、食器として使えますので大切に使えば一生物です。

 

白身魚の冷汁そうめん夏の我が家の定番「白身魚の冷汁そうめん」の時はこんな感じで全員すり鉢で食べます。

 

白身魚の冷汁そうめん
ちゅるちゅるっと!


2018年8月の「さかな屋の嫁さん家の食卓」はいかがでしたか?

8月は沖縄旅行で触れた「沖縄食材と料理と文化」が我が家の食卓を華やかにしてくれました。また記録的猛暑が続いたので、食欲が落ち込まないように涼しげな夏らしい調理法で栄養たっぷりな献立にしました。白身魚の冷汁は是非レシピをご参考に作ってくださいね。

 

 

神田 ひかり
さかな屋の嫁 / 離乳食インストラクタ―

愛知県西尾市在住 2児の母。19歳で調理師免許取得所得後、8年間名古屋国際ホテル他レストランキッチンにて修業後、さかな屋の旦那と出会い結婚。長男が離乳食を食べてくれず悩んだ事をきっかけに、離乳食インストラクター資格を取得し離乳食講座を定期的に開催中(累積受講者数500名以上)。おさかな離乳食セット「ととBaby」開発や離乳食インストラクター協会やクックパッド、自身のブログでおさかな離乳食記事執筆やレシピ提供、魚のさばき方、包丁の研ぎ方講座を定期的に開催するなど、魚食普及、魚離れに歯止めをかけるべく活動中!

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