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ヨーロッパで唯一何も対策していない国?スウェーデンのコロナ対策と現状

海外

スウェーデン
2020.04.17
新谷 友海

新谷 友海

スウェーデン在住

ヨーロッパで唯一何も対策していない国?スウェーデンのコロナ対策と現状

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欧州ではイタリアをはじめフランス・スペイン・イギリスと、多数のコロナ感染者と死者を出している国も多いここヨーロッパ。イタリアやフランスでは、先日外出制限が3週間、5月の半ばまで延長されました。レストランなどの営業再開は未定だとか。人々は、外出禁止という厳しい制限の中、力を合わせてSTAY HOMEを頑張っています。

お隣デンマークも早い時点で国境を封鎖し、外出制限を設けています。スウェーデンではどうかというと……実はスウェーデンは他の近隣諸国から「異端児」と呼ばれてしまうほどに、その対策は緩いのです。日本と同じですね。ヨーロッパで唯一「コロナウイルスに対して何も対策しない」「スウェーデンのコロナ対策=何もしない」と皮肉を書かれるほど。

どのような感じかと言うと、例えば他の国では「外出禁止」と、国民が不要不急の外出をするのを固く”禁じて”いたり、1人以上でスーパーやお店に入る事を”禁止”している国もすくなくありません。スウェーデンの場合は、”禁止”ではなく”うながされている”のみです。

一枚目の写真は、最近やっとスーパーでも対策が取り始められ、レジ待ちの際のポジションマークが床に貼られています。緑のマークがそうです。

こちらもスーパーより。「最低でも1.5m他の人との距離を開けて下さい」の呼びかけの張り紙。

スウェーデンでは、この記事を執筆中の4/14現在、これまでのコロナウィルスの陽性患者は11,445人、死者1,033人、集中的なケアを受けているのは530人という事です。この数字は北欧で断とつで、恐らく検査を受けていない陽性の人も多くいる事でしょう。

先週の週末はイースターホリデーだったので、多くの人が旅行へ出かけたという事です。私をはじめ、他の国から来た人々やスウェーデン人も一部の人はこのスウェーデンのやり方、スウェーデン人の危機感の無さに不安を覚えています。

ただ、このスウェーデンの異例な「何もしない対策」、スウェーデンのビジネスや経済を守るためであったり、法律上国民に何かを「禁止」する事はスウェーデンの法律そのものを書き換えないといけないので、国民それぞれの意思に委ねざるを得ない所もあるようです。よ良くも悪くも、スウェーデンらしく「自己責任」といったところでしょうか。

ちょっと見づらいですが、スーパーのレジ周りにはスタッフと客を距てる透明のパネルが設置されました。

ただ、だからと言ってスウェーデン人皆がガンガン外出し、レストランで食事をとり旅行をして……などしているかというとそうではなく、もちろんコロナに気を配って家にいる人も多いです。

学校は、早くの段階からリモートに切り替わりましたが、保育園はやっており(しかし半数程が自主的に休みとのこと)、学校は少数グループにわけての登校をそろそろ開始するようです。それも、将来を担う子ども達の勉強の機会を失わせるわけには行かないというスウェーデンの考えがあるよう。一方フランスやイタリアなどは、完全に学校の再開は未定という状況。

こちらの写真はスーパーのパンコーナー。普段ですと素のままパンや菓子パンが並んでいるのですが、1つ1つ包装されるようになりました。しかし、個別包装せずそのまま素でパンが並んでいるスーパーも多いのが現状です。

こちらはスケートパーク。現在でも沢山のキッズが普段と変わらず、スケートボードなどを楽しんでいます。

こちらは湖沿いの広場。こちらにも人が多くいますが、広いのでお互いの距離はあります。ただ、友達同士で来ている人が多い印象です。シンガポールでは「現在一緒に住んでいる人と以外はむこう6ヵ月会うのを禁ずる」という大変厳しい対策がとられていますので、それに比べるとやはり見ていて「大丈夫かな?」と思ってしまいます。

自由に外へ出られるのでありがたいと言えばありがたいのですが……。

スウェーデンではよく見かける、ベビーカーを押すイクメンお父さんの姿も。普段通りです。

公園で自撮りをして遊ぶ若者

では、スウェーデンが行っている他の国から「何もしない」と皮肉られてしまう対策。どういう事が国民にうながされているかと言うと……

1. 少しでも風邪の症状がある人は家から出ない
2. ソーシャルディスタンスを心がける
3. 手洗い消毒、衛生管理をしっかりとする
4. 不要不急な国内旅行をしない
5. 可能であればテレワークで仕事を行う
6. 必要でない限り高齢者の元や病院へ行かない

… と、このような感じです。どれも今のこの状況では当たり前の事ばかりですね。

すべて強く国から禁じられているわけでは無いので、外を散歩している高齢者や、締め切ったレストランの中へ入っていく高齢者、友人同士で会っている人々、レストランで食事をする人々、距離をしっかりとっていないスーパーの中での人々、大人数で遊んでいる子ども達……を見かけます。もちろん、誰一人としてマスクをしている人はいません。

風邪の症状がある人は入らないで!と大きな看板のある地域の診療所。風邪の症状がある人は、まずは1177という医療サービスへ電話します。

他にも電車の本数が減らされたり、利用者数の少ないバスのラインは5月まで運航停止、運行しているラインでもバスの運転手を守るため、運転手の近くには近付けないようになっていたりとの対策は取られています。ただ、走るバスを見ていても、密な空間の中マスクをしていない他人同士が座っているのを見るとドキッとしてしまいます。

自宅の玄関前で日向ぼっこをしている親子

スウェーデンは外出をしても人口が大変少ないので、人との距離は取りやすいというところでは少し安心です。ただマスクを誰もしないのは心配です。今までで、マスクをしている人を見たのは1人だけ、スーパーで手袋をしているのを見たのも1人だけ。

ご近所さんと自宅の塀を隔てて立ち話をする人

どうでしょう?スウェーデンの「何もしない」コロナ対策。意外でしたか?

ヨーロッパ近隣諸国に比べたら、対策は大変緩いものとなっています。週末のイースター休暇で多くの人が旅行をしたとのことですので、今後もっと感染者は増えるのではないかなと予想しています。

さてこのスウェーデンの対策が吉と出るか凶と出るか。コロナウィルスが早く収束し、世界の人々が皆普段通りの生活に戻れると良いですね。

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新谷 友海

スウェーデン在住

愛知県稲沢市出身。2007年1月よりスウェーデン在住。日本でプロボーカリストとして音楽活動に励んだのち、現在はフリーランスデザイナー、ライターとして活動中。スウェーデンから、リアルな北欧の暮らしを季節の写真とともにお届けします。

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