地下鉄一社駅から徒歩5分。店外にまでたくさんの雑貨が並ぶのが「注文の多い雑貨店」です。雑貨店らしく多彩なジャンルを販売しており、店主が国内外問わず見つけた、さまざまな商品が豊富にそろっています。何時間でも居られるくらい、1つひとつの商品をじっくりと見たくなるお店です。
目次
「他と違う何か光るモノ」がセレクトする決め手に
入り口を開けると、食品、国産の化粧品からミリタリーアイテム、器、腕時計、レトロアイテムなどがずらりと並んでいます。
ただ単にセレクトするだけではないのが「注文の多い雑貨店」の魅力です。商品の良さを実際に見て、体感したり、問屋さんや作り手の話などにきちんと耳を傾けて、納得した雑貨のみを販売。「これは他と違うな」「何か光っている」がセレクトする決め手だそうです。
また、移り変わりやトレンドがある雑貨業界だからこそ、「10年後も生き残っている雑貨」というのが選ぶ判断基準のひとつ。その時の流行りではなく、普遍的に愛されているもの、使えるもの、魅力が変わらないものを揃えています。
「もっと面白い雑貨を!」お店誕生のヒストリー
店主の後藤智之さん
「注文の多い雑貨店」は2017年1月にオープンしました。店主の後藤さんは、前職では20年以上大手雑貨チェーン店に勤めており、販売から、エリアマネージャーや開発責任者、モノ作りなどを担当。雑貨に関するあらゆることを勉強し続けたプロで、その目利きは本物です。
ーお店のコンセプトは?
後藤さん:「名東区ならではの品揃え」というのがコンセプトです。昔からここの地域に住んでいるので、名東区は目の肥えた方が多いというのも知っています。住む人の顔がなんとなく見えるような商品展開をしています。」
ー店名も覚えやすくて良いですね!
後藤さん:「分かりやすさ、覚えやすさを重視した店舗名にしました。店名に雑貨店と入れたことで、“雑貨店”と認識しやすいかなと思い、取り入れました。」
ー雑貨に対する想いとは?
後藤さん:「ジャンルを問わず雑貨を仕入れるため、商品の魅力をきちんと人に伝えることができるか、ポップが書けるかどうかというのが、自分の中で大切にしていることです。「この雑貨は流行っている、他所でも見たことある」という商品はあまり入れていないですね。」
ー雑貨に対する目利きが素晴らしいですね。
後藤さん:「前職の経験はもちろんあったと思いますが、幼少期から毎朝チラシを見たり、いろんなカタログを隅々まで、ひたすら見まくることが大好きでした(笑)。小物や雑貨も大好きで、モノ全般が昔から大好きでしたね。きっと、好きだから今でもジャンル関係なくいろんな雑貨を見まくっていますし、誰よりも見ているという自信もあります!」
ーアイテムはどれくらいの頻度で入れ替えをしているんですか?
後藤さん:「常にです(笑)。毎日、毎日商品は探しているんです。ずっと探しているのですが、なかなか良いものに巡り合わないのです。見つけたらすぐに入れるようにしています。雑貨は世の中に何万も、何千万もあると思うのですが、自分が「いいな」と思う商品って早々ないんです。お店の中にあるものが、自分の中で「面白い」「個性がある」モノだと確信しています。」
「おもしろい!」「かわいい!」個性が光る雑貨
店内には、おもしろい、楽しい、かわいい、懐かしい!など、多彩な雑貨が勢ぞろいしています。こちらの商品は、昔、各家庭にも1個はあった「兎の爪切り」。以前は、企業などのノベルティーとして配布されていたようですが、今はその姿を見ることがなくなりました。
昭和世代は「懐かしい〜」と手に取ってしまいたくなるフォルムが自慢!後藤さんが探しに探し抜いた商品です。
文具も充実しているのが「注文の多い雑貨店」の特徴のひとつです。1972年に発売されたペンてるのグラフペンシルから、絶版のペンシル、国内最高峰のボールペン、そしてショップ店員御用達のペンなどさまざま!
世間のトレンドにもなっている猫グッズコーナーも。一味もふた味も違った猫アイテムを用意しています。それぞれ表情が違う猫たちにキュンとします!
カバンやアウターなどのミリタリーグッズも豊富に取り揃えています。いろんな商品がギュッと詰め込んでいるので、隅々まで見て楽しめます。
さまざまなレトロアイテムも充実!銭湯に必ずある「ケロリン」から、幼少期に使っていた「動物のり」など、ホッと心和むアイテムにも注目です。
クスッと笑えるポップも楽しんで
「注文の多い雑貨店」は、ポップのセンスも抜群!クスッと笑えるポップから、商品のことが的確にわかりやすく書いているポップなどさまざま。ポップを見るだけでも、このお店に来る価値がありますよ!
「ポップを描くときは基本的に筆ペンでサラ〜っと書きます。ポップを描くことでお客様にも商品の魅力が伝わると思っています。本当は全ての商品にポップを描きたいんですが、全部やってしまうとクドいですよね…(笑)」と後藤さん。
店主の心の声がひしひしと伝わるポップ。言葉のセンスが最高です!
商品によってポップのデザインを変えているのも魅力的です。「この商品ってどんな魅力はあるんだろう」とわかりにくかったものまで、ポップがあることでその魅力をすぐに知ることができます。
ダンボールを活用したポップ使いにも目を引きます。こちらのポップは、より商品の魅力を分かりやすく伝えるために製作。「1回約30円で毎日温泉に入れる贅沢」という文言にも心惹かれます。
「世の中には、まだまだもっとおもしろい雑貨があります。光り輝く雑貨をひたすら探し続けて、唯一無二のお店になりたいと思っています」と後藤さん。おもしろさ・楽しさあふれる雑貨は、ここにくれば間違いなく出合うことでしょう!