数回に渡りご紹介している北極圏の街、ノルウェーはトロムソ。
トロムソは世界でも「オーロラ研究の拠点」として有名です。街には、たくさんのオーロラハントのツアーガイドやツアーがあり、毎日世界中から集まってきた観光客が参加しています。
さて、私がトロムソにやってきたのは、「オーロラが見たい!」でも、「雪山のフィヨルドが見たい!」でも、「海でクジラやシャチを見たい!」でもなく、「なんとなく」でした。なんとなく「北極圏って行ったことがないし、飛行機で2時間で着くなら何があるかわからないけど行ってみようかな。」という感じでした。そんな中、航空券を購入してトロムソについて調べているうちに「オーロラ」で有名だという事を知ります。
そこでも「じゃあオーロラ見たい!」と思うわけでもなく、そうなんだ、と。現地に着いて街を歩いているうちに、「せっかくだから、オーロラ見れるかわからないけどオーロラハントに参加してみようかな?」と思いはじめます。
そうと決まれば、どのオーロラハントに参加するか決めなくてはいけません!なんといっても、私が滞在するのはたった2泊。チャンスは2回しかありません。トロムソには、オーロラを見るために数週間滞在する人々も少なくないそうです。なんといっても、自然現象、いつ出るかわからないのですから。
さて、2回しかチャンスは無いので、オーロラの知識が全くない私は「プロに任せよう」と、参加出来る良さそうなオーロラハントを探しはじめます。インターネットでも、街やホテルで入手できるリーフレットでも、かなりの数のツアーがラインナップされています。
インターネットで検索してみると、多くの「オーロラハント総合サイト」があり、参加したい日付や条件を入れると条件に当てはまるツアーが出てくるのでそちらを利用するのも良いでしょう。日本語と日本円で検索出来るサイトがありましたので、ご紹介しておきますね。
インターネット以外ではトロムソ市街地にツーリストオフィスがありますので、私はそちらへ行ってツアーのフライヤーやパンフレットをもらって来て吟味しました。ツーリストオフィスは、オープンから多国籍の多くの観光客で賑わっていますよ。オーロラハント以外もクジラやシャチを見るツアーなど、さまざまなアクティビティを予約することができます。
こちらの写真の左に写っている建物がトロムソのツーリストオフィスです。海からすぐです。右側に大きな駐車場があるのですが、バスターミナルにもなっており、さまざまな現地ツアーの集合場所になっていました。
Tromsø’s Official Tourist Information
住所
Samuel Arnesensgate 5,
9008 Tromsø
電話
+47 77 61 00 00
https://www.visittromso.no/
こうしてツアーをピックアップし、いよいよ1日目の夜が来ます。
写真が残っておらずお見せ出来ず残念なのですが、1日目は私はフィヨルドの海辺に建つ家でオーロラの出現を待つ「動かないタイプ」のツアーに参加する事を決めました。参加人数は7人。軽食のオプションなどがついていて、皆で会話をしたりコーヒーを飲みながらオーロラが出るのを静かに待ちます。
話をしていると、どうやらアメリカや中国からやってきて、「今日でトロムソ滞在1週間目で最終日だけど、まだオーロラを見れていない」という人達もいました。それだけタイミングが難しいのですね。
結局この日はオーロラは見れず。ちなみに参加した人々は、皆一眼レフのカメラを持ちセッティングも完璧です。やはり皆それ相応の準備をしてきています。
一方私はというと……オーロラを見る予定は一切無かったので、当時持っていたコンパクトデジカメのみ。オーロラを運よく見れたとしても、果たして撮影出来るのでしょうか???
2日目へ続きます。
さて、2泊しかしないのでなんともう2夜目にして最終日!今日見れなければ、もうチャンスはありません。1週間滞在しても見えない人もいるのに、たったの2泊で見れるのだろうか?と不安になります。2日目のツアーは、旅行サイトで口コミが一番良かったところに決めました。
私が参加したのは、こちらの素晴らしい写真を撮影したArctic Guide Serviceです。
ツアー内容は、「オーロラが見えるまでオーロラのプロが天候などを考慮し、オーロラが出現しそうな場所へどこまでもバスを走らせる」というもの。
ツアー名も「Northern Lights Chase(オーロラチェイシング)」と言います。1日目に参加したものは動かず同じ場所でオーロラが出るのを待っていて見られなかったので、2日目はオーロラに向かってこちらが追いかけていく!というものにしました。
ツアーの集合時間になると集合場所へ行き、いよいよバスで出発です。この日はバス2台がアメリカ・スペイン・イギリスなどなど多国籍な参加者達を乗せ、一緒にオーロラを追いに出発しました。18時半出発で、オーロラが見れるまで約6~7時間、時にはそれ以上催行する事もあるそうです。帰りは深夜になります。
バスにはオーロラガイドが一緒に乗っており、その日晴れていてオーロラが出そうな場所へ到着するまで色々オーロラにまつわる話をしてくれます。カメラのセッティングの方法も教えてくれたので、私も「デジカメ」しか持っていませんでしたがなんとかセットしてみます。
そうしていると、いよいよオーロラが出そうなひらけた場所へ到着しました。ガイドさんは「ここで見れそう」とのこと。とても寒いです!そしてオーロラを見るには一切明かりが無い所へ行かないといけませんので、辺りは真っ暗!ガイドさんのライトが無いとほとんど何も見えません。
そこでガイドさんが「あそこにうっすら見えている」と言いました。皆写真を撮影しはじめます。私はこのオーロラチェイシングに参加するまで知らなかったのですが、薄い弱いオーロラは肉眼だと「白」に見えます。そしてその白いところをカメラで撮影すると……皆さんご存知、緑っぽい美しいオーロラとなって映るんです。
さて!ではここで、「肉眼では白に見える」「弱いオーロラ」を、私の「デジカメ」で撮影した写真をお見せします。オーロラ撮影の知識の無い、またまた一眼レフでも無い普通の2万円前後の「デジカメ」ですのでご了承下さいね。
どうでしょう!自分でも、まさかそこまで機能の良いわけでは無いコンパクトデジカメで撮影出来たことに大変驚いたのですが、ちゃんとオーロラが写っています!
バスの中でガイドさんのお勧めの設定にしたおかげでです。ちなみに、この写真はデジカメを「手の上に乗る位のサイズの三脚」という、他の人たちに比べたらまさかオーロラを撮影しに来たとは思えない機材で撮影したものになりますので、ちゃんとしたカメラにちゃんとしっかりした三脚を持っていれば何倍も何倍も素敵な写真が撮れること間違いありません。
これで「良かった。オーロラの写真が撮れた!満足満足」と、大変運良く2日目でオーロラを撮影することが出来たので、「ここでもうツアー終了してもいいな、寒いし帰りたいな」なんて思っていたのですが、なんとこの後ガイドさんのプロの勘で行った先で大変美しく強いオーロラを見ることになったのです。
その話は、また次の記事でご紹介したいと思います。