【名作家具シリーズ】ミッドセンチュリーデザインの名作「セブンチェア」|アルネ・ヤコブセン

掲載日:2019.01.25
【名作家具シリーズ】ミッドセンチュリーデザインの名作「セブンチェア」|アルネ・ヤコブセン

世界にはさまざまな名作と言われる椅子が存在します。インテリアショップやカフェなど、私たちの身近な生活の中でも、デザイナーズチェアと呼ばれる椅子たちは日常的に使われています。

よく見かける椅子も、実は有名なデザイナーがつくったものかもしれません。そんな知っていて損はない名作椅子をライフデザインズでは改めてご紹介していきます。今回は、前回の「Yチェア 」に続く第2弾!アルネ・ヤコブセンの代表作の一つ「セブンチェア」をご紹介していきます。

デンマークの建築家「アルネ・ヤコブセン」

arnejacobsen
引用元画像https://fritzhansen.com/ja-JP/designers/Arne%20Jacobsen

まずは、アルネ・ヤコブセンについて。彼は、ハンス・Jウェグナーやフィン・ユールとともにデンマークのデザインを世界中に広めた代表的人物の一人です。建物から家具、照明や食器類にいたるまでのデザインを手がけており、北欧好きの方はご存知の方も多いはずです。

機能主義をポリシーとした彼の作品は、余計な装飾は施されず、使い手を第一に考えたデザインが特徴です。建築家でありながら、建築とあわせて家具や照明などのインテリアも一貫してデザインする「トータルデザイン」という姿勢に基づき、数多くの優れた作品を生み出しています。

ヤコブセンが本格的に家具のデザインをはじめたのは1950年代初頭。1952年に発表された「アントチェア」によってスタイルが確立されていきます。その後も「スワンチェア」「エッグチェア」「セブンチェア」など後世に残るインテリア作品を生み出し、没後も人気は衰えることなく現在まで世界中で愛用され続けています。

アントチェア
1952年に発売が開始されたアントチェア

スタッキングチェアの代表作「セブンチェア」

ヤコブセンの最初の作品アントチェアの3年後、さらなる進化を遂げた椅子として1955年に発表されたのが「セブンチェア」。アントチェアよりも一回り大きくなっています。背と座で、成型合板が生む座ったときの適度なしなりと、左右に大きく広がった背もたれが包み込むような安心感を与えてくれます。現在までに600万脚以上が製造され、現在でも年間30万脚が世に送りだされています。

ここからはセブンチェアの魅力をてご紹介します。

魅力①抜群の座り心地

引用画像:https://connect-d-blog.com/archives/11760

セブンチェアは木の椅子にも関わらず、座り心地がとてもいいんです。座面や背もたれが、ゆるやかにカーブしているため、体のラインにフィットしてくれます。そして、背もたれが、程よくしなってくれるため、もたれかかったときに、楽な姿勢で座ることができます。

長時間座ることに適しているため、ダイニングとして、読書やデスクワークとしてなど、さまざまな用途で使うことができます。

魅力②シンプルで機能的なデザイン

セブンチェア

引用画像:https://connect-d-blog.com/archives/11760

セブンチェアはスタッキングチェアですので、使わないときは重ねて収納しておくことができます。収納場所に困らないのも長年愛されている理由の一つでもあります。そして、デザインが何よりも洗練されており、重ねたときも美しく、部屋のどこに置いても、溶け込みます。シンプルな構造、スムーズで優雅な曲線は、スタイルと品質にこだわる世界中の人々から愛され続けています。

魅力③豊富なバリエーション

セブンチェアは9種の異なる樹種、12色のカラーバリエーションがあります。機能性はそのままに、自分だけのお気に入りを一脚を選ぶことができるんです。

①ナチュラルウッド

 

ナチュラルウッド

 

このシリーズは、天然の木目を活かしたタイプです。何層も重ねた成形合板の、いちばん外側の仕上げ材にさまざまな樹種をつかうことで、異なる表情の木目や色味を楽しめます。使用する板は大きく分けて、中材に使用する板と表面にでてくる仕上げの板2種類。中材には、木目に関係なく材料を無駄なく使いきれるようブナの木をロータリーカット(かつらむき)したもの。

表面の仕上げ材に使用する板は、木目が美しくでるようにスライスカットしたものを使用します。木目の風合いを活かすため、細かくチェックしたものだけが選ばれています。

樹種は全部で9種類。
・メープル
・アッシュ
・ビーチ
・チェリー
・オレゴンパイン
・オーク
・エルム
・ウォルナット
・ダークステインドオーク

これだけ種類があると、お部屋の雰囲気にも合わせやすいですよね。

②カラードアッシュ(全12色)

木目を活かしたカラードアッシュでは、木の素材感を残しながらも、さまざまなカラーを楽しめるよう仕上げられています。木目を感じられるので、ビビッドなカラーも木のぬくもりを感じられるはずです。

③ラッカー

木目を活かしたカラードアッシュに対して、木目の見えないしっかりと塗り重ねたタイプ。つややかで高級感のある仕上がりになっています。一見すると、木に見えないほど、モダンな雰囲気がラッカーの魅力でもあります。

ご紹介した以外にも、アームをつけたもの、キャスターをつけたものなど、豊富なバリエーションがあるのもセブンチェアの特徴です。

セブンチェアはジェネリック品も数多く出回っているので、しっかりと品質を確認して購入してくださいね!正規販売は「フリッツ・ハンセン社」が行っています。

Testing strength on knock-offs

セブンチェアのジェネリック品と正規品の強度の違いを表した面白い動画もあるのでぜひご覧ください。

歴史に残る名作家具には、それぞれに愛され続けている秘訣があります。知れば知るほど、奥深い名作家具。今後も定期的にご紹介していきますので、お楽しみに。

 

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