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こんにちは!世界遺産白川郷にある創業明治末期の旅館「城山館」で若旦那をしている三輪了です。
今回は白川郷から車で40分、お隣の南砺市にあるフレンチのお店をご紹介します。できれば、教えたくない!!それくらいおいしくて素敵なお店なんです。
うちの家族は、家が料理旅館ということもあり、みんな舌が肥えております。その家族が今回のお店を大絶賛!「とにかく一度行ってみて!」との熱い想いを受け、先日、はじめて妻と行ってきました。
桜ヶ池の畔に佇む、「L’ensoleiller(ランソレイエ)」
お店の名前は、「L’ensoleiller(ランソレイエ)」。
8月が誕生日の妻のお祝いのため、かねてから行きたかったランソレイエさんを予約しました。ランチもやっているのですが、家族が息子2人をみてくれるというので、今回はディナーを予約。夫婦二人で食事なんて、いったい何年ぶりのことか!わくわくドキドキしながらこの日を待ちわびました。
東海北陸自動車道、南砺市の福光インターを降り、田んぼや果樹園などを横目に5分ほど進んでいくと、「ランソレイエ」と書かれた看板が出てきます。
ここを左に曲がり、すぐのY字路を左にいきます。
この時は工事中だったため、道が分かりにくくて戸惑いましたが、上の写真の左に進みます。
すると可愛らしいお店がポツンと佇んでいます。
駐車場からは桜ヶ池もキレイに見ることができます。
地元・南砺の豊富な食材を活かした料理たち
店頭には「富山・石川版 ミシュランガイド2016」で1ッ星に輝いた証の盾がありました。
テーブルからは桜ヶ池が一望でき、また雰囲気のある薪ストーブも。
まず、僕はビール、妻は「スリジェの自家製ジンジャー」で乾杯。
(スリジェとはランソレイエさんの近所にあるお惣菜屋さんの名前です。)
このジンジャエール、妻が「今までのんだジンジャエールで一番美味しい!」と驚くくらいでした。ドリンクだけでもこのこだわりと美味しさに、否が応でも期待は高まります♪
ここで、お詫びというか、お伝えしたいことがあります。
夕暮れ時でお店の照明も雰囲気のよい少し暗めな感じだったこともあり、また僕の拙い撮影センスも影響して、お料理の写真があまりキレイに撮れておりません(涙)。実物はもっともっと美しいのです!
また、今回は妻の大切な誕生日記念のディナーですので、取材に専念してしまうと、せっかくのディナーを台無しにしてしまい、夫婦関係にも良くないと思ったので、料理の名前や詳細などはメモできておりません(涙×2)大変に申し訳ありません!!しかしその分、少しでも感動や美味しさが伝わるように、気持ちを乗せて書かせて頂きますのでご了承下さい。
ではまず最初のアミューズ1品目。
器の中のオクラは提携されている農家さんのオクラを使用しています。名前は忘れてしまいましたが、説明を受ける際に「〇〇さんの農家で採れたオクラです」と言われ、地元農家さんとの繋がりを大切にされているのだと感じました。
これ以降も、「こちらは△△さんの畑で採れたものです」といった説明が何度もあり、南砺市の野菜が見事にフレンチに活かされていました。また、南砺市がこんなにも野菜が豊富なんだということを、また今まで知らなかった南砺市の魅力を、ここにきて初めて知ることができました。
松茸を使った料理や、さわらを使った料理など秋を先取りしたテイストで、目でも香りでも舌でも非常に美味しかったです。
あと一品、あまりにも美味しそうで写真を撮るのも忘れて食べてしまったスープがあります(笑)。
「さて、魚料理もスープも出たし、次はメインデッシュかな」と話していたら、次に出てきたのがカジキマグロを使ったこちらの前菜。
フレンチに詳しくない僕たちですので、「え!?いまから前菜ですか!?」とびっくり(笑)。先の4品はすべてアミューズだそうです。
誠に失礼ながら、これまでの経験上、きっとフレンチではお腹いっぱいにはならないだろうな、と思っていたのですが、これはかなりボリュームがありそうで、とっても嬉しい誤算でした。
ちなみに上の写真で散りばめられている、食用フラワーも地元で採れたもの。実はさっそくうちの旅館の料理でも取り入れています!
今までの魚料理でNo.1!
さて、次はこちらの魚料理です。
甘鯛を使った料理なんですが、鱗まで揚げてあります。これ、鱗のサクっとした食感とジューシーな甘鯛の旨味が本当にめちゃくちゃ美味しくて、今まで食べた魚料理で一番!!って思えるくらいでした!もちろん、添えてあるお野菜は地元で採れたものです。
そして、富山県産の黒毛和牛を使ったメイン料理。付け合わせの野菜も含めてとっても美味しかったです。
最後はデザートとなります。
すべてを食べ終わった後は、南砺や富山の海と山の幸を存分に堪能したような、そんな満足感で満たされました。もちろんお腹もいっぱいです。
フランスの田舎と南砺が重なって見えた
お店を切り盛りされる高見ご夫妻です。
オーナーシェフのご主人が修行時代に旅したフランスの田舎町。豊かな自然の恵みと、そこにひっそりと佇む地元の食材を使ったレストラン。南砺市を訪れ、今のお店の場所をみたときに、そのフランスの田舎町と完全に重なったといいます。
お二人とも南砺とは特に縁も所縁もなかったのですが、この場所でのレストランオープンを決めたというそのエピソードをお聞きして、僕たち自身もそのフランスの田舎町にあるレストランのイメージが鮮明に浮かんできて、なんだか自分もフランスにいるような、そんな感覚にも浸ることができました。
地元で採れた食材を、地元で食す「地産地消」。
その言葉は今まで幾度となく耳にしてきましたが、地産地消がもたらす食事の幸せは、こんなにも素晴らしく豊かなものなんだと、初めて心の底から実感しました。
それは、繊細なお料理から伝わるシェフの想いと、それを丁寧に説明してくれる奥様の心づかいがあったからなんだと思います。
これまで隣の市でありながら、南砺市のことを全然知らなかったのですが、今回のディナーを通して、凄くたくさんの魅力があるのだと気づくことができました。とにかく、そう思わしてくれるランソレイエさんの料理とコンセプトが凄い!たた食事を食べるだけではなく、たくさんの「物語」を感じることができる、最高のひとときがそこにはあります。
名古屋からだと泊まりかランチで
ランソレイエさんで食事をしたくても、なかなか遠くて利用しづらい方も多いと思いますので、おススメの行程をいくつかご紹介しますね。
①周辺の宿に泊まる
ランソレイエさんから徒歩10分のところに「桜ヶ池クアガーデン」というホテル&スパの施設がありますので、そこになら飲酒運転を気にすることなく、ディナーを楽しむことができます。
桜ヶ池クアガーデン:https://sakuragaike.co.jp/
その他にもいくつか周辺に宿がありますので、そちらを利用しても良いと思います。
②城山館に泊まる
僕たちが営んでいる旅館の城山館に泊まって、ランチでランソレイエさんを利用するのも、おすすめです。夕食は城山館の和食会席、ランチにランソレイエさん。これは、美食の旅になること間違いありませんよ!
③日帰りランチ
名古屋から車で2時間40分と日帰りでもなんとか行ける距離ですし、ランソレイエさんの料理にはその価値があります!!また、ランソレイエさんの周辺には、五箇山や白川郷、氷見、金沢もありますので、観光もしっかりと楽しめます。