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今回は、東京・天王洲アイルに2015年7月に誕生した伝統画材ラボ「PIGMENT(ピグモン)」をご紹介します。画材ラボと聞くと、作家やアーティストが訪れる場所のように感じますが、PIGMENTはそうではありません。初めて伝統画材に触れる方でも、楽しく、いつのまにか色の世界に引き込まれてしまう場所です。
200㎡を超える広々とした店内には、約4,500色もの顔料や200種類以上の古墨、動物の皮を煮出してつくられる天然の接着剤である膠(にかわ)、といった希少かつ良質な伝統画材がずらりと並びます。東海エリアからでもぜひ訪れていたきたいPIGMENTの魅力をたっぷりとお伝えしていきます。
世界的な建築家・隈研吾氏の設計した内装
PIGMENTのポイントの1つは店舗デザインです。
担当したのは、世界的な建築家・隈研吾氏。最近では東京オリンピック新国立競技場のニュースでも話題になりましたよね。竹の簾(すだれ)をイメージした有機曲面で構成した現代的なデザインが印象的です。
ただの画材ショップではなく、ミュージアムとしても楽しんで欲しい。芸術家や専門家ではない一般の方にも興味を持ってもらいたい。その想いから展示には特にこだわっているのだそう。1つひとつの画材がていねいに陳列されています。
PIGMENTは、日本だけでなく、世界中から注目されているスポットです。取材中も、多くの海外からのお客様が足を運んでいました。それほど、ここでしか出会えない貴重な画材が揃っているんです。PIGMENTが取り扱う商品は、4,500色の顔料をはじめ、10,000点にも及びます。いくつかピックアップしてご紹介していきます。