【文化のみちを歩こう】発明王と呼ばれた豊田佐吉の実弟・豊田佐助の邸宅「旧豊田佐助邸」
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豪華な襖がすばらしい和洋折衷な2階
2階の和室も、1階同様に当時の豪華なふすまが当時のまま残されています。それぞれふすま絵が異なり、これらを鑑賞するのも楽しみのひとつ。
富士山が描かれたふすま。豊田家の出身地である静岡県湖西市の風景が描かれているのだとか。
松の絵柄のふすま。1階のふすまに描かれている若松が成長し、2階では立派な松になったという遊び心が隠されています。
そして最後には大木となり、松林になるというストーリーが描かれているんです。
洋館部分の2階は、和室の周りを洋風建築の階段が取り囲んでいるというのも、ポイントです。当時はまだ、生活スタイルが和風だったことがうかがえます。
和館2階からは見ごとな庭園を望めます。
欧米住宅の合理性と日本邸宅の伝統を調和させた和洋折衷の館。一つの邸宅の中に、違和感なく和と洋のエッセンスが散りばめられていることに衝撃を受けました。また、これだけ見応えがあって、入場無料ということも驚きです。
先進的な設備、和と洋の見事な融合、ふすま絵のデザインなど、トヨタグループのサクセスストーリーの背景を感じることができました。