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※情報は取材時のものです。
ご利用の際には、各施設・各店舗の最新情報をご確認ください。
名古屋市中村区にある植物専門店・フタムラグリーンサービスの新業態「YOKONI PLANTS(ヨコニプランツ)」。
創業から100年以上、建築家やインテリアコーディネーターなど専門家から絶大な信頼を集めている同社の新店舗「YOKONI PLANTS」は、一般のお客さんが気軽に入れるお店です。
テーマは「横に植物を」
カッコつけすぎずカッコイイ植物を
YOKONI PLANTSは、フタムラグリーンの隣に位置します。
横長に広い店内は、卓上に置ける小さなものから2メートルを超える背の高い植物まで多種多様。自然光溢れる空間で、生き生きとした植物たちがずらりと並んでいます。
マネージャーの二村亮平さんに、YOKONI PLANTSオープンのきっかけから、植物への思い、おすすめの植物などをお聞きしました。
-はじめにオープンのきっかけを教えてください。
二村さん:「フタムラグリーンにて、法人事業・小売りをさせて頂いておりましたが、当社独自の仕入れネットワークを活かしたことで、特にオフィス・店舗植栽の空間ディスプレイやレンタルグリーンの需要が高まりました。個人のお客様のお問合せも多くなり、もっとイメージしやすく、見やすい快適なグリーンショップを作りたいと思った事がきっかけです。」
-いつ頃から計画していたのでしょうか?
二村さん:「5年以上前から、小売り店をつくろうと考えていました。フタムラグリーンを運営していくなかで、小売りが増えた流れもあります。お店でもあり作業場でもあったので、小売り店との切り分けをしたいなと思い、そこから設計やデザインが進みはじめました。」
-「YOKONI PLANTS」はどのようなお店なのでしょうか?
二村さん:「お店はカッコつけ過ぎずカッコいい植物をご提案できる場を目指しています。植物の飾り方やセレクトなど、お客様と一緒に考えて、喜んで頂ける事が一番嬉しいですね。
また、ショップはお気軽に入って頂けるような雰囲気を意識し、どなたでもワクワクを感じて頂けるようにしています。植物の樹種や鉢も、服の流行と同じように時代に合わせてニュートラルなセレクトをしています。」
-店名の由来やコンセプトを教えてください。
二村さん:「名前の由来は「横に植物を」置いてほしいというテーマと、横井二丁目の「横二」とフタムラグリーンの「横に」オープンしたことの3つの意味があります。植物は生き物ですから、置物を買うのではなくペットのようなパートナーとしてお家に迎え入れてほしいという願いがあります。」
-店舗デザインもおしゃれですね。こだわりについて教えてください。
二村さん:「京都の木村松本建築設計事務所さんにお願いしました。少し近未来感のあるイメージですが、植物にとっていい環境であることを意識した空間づくりになっています。明るさ・風通しなど、植物を管理するのに効果的な設計が随所に施されています。」
店舗のファザードが全面ガラス張りの店内は明るい光で溢れています。その光をやわらかく反射するのが、亜鉛メッキ鋼板を施した壁面。この壁の効果で光を有効活用しています。
植物を育てる上で空気の循環は大切なこと。有孔折板と換気を備え、室内の空気をうまく外へ逃がすよう循環し、快適な温度を保っています。暑い夏でも暑過ぎず、冬の寒さで枯れることもないそうです。
おすすめ&人気の植物を紹介
このように、YOKONI PLANTSで生き生きと育つ植物たち。初心者にオススメの植物を伺いました。
二村さん:「初めて植物を購入されるお客様にはゴムノキの仲間をオススメしています。明るくて暖かいお部屋であれば管理が一番楽であるのが魅力です。それと、観葉植物の基本となる育て方(土が乾いたら、お水たっぷり)で管理ができますよ。」
ゴムの木といっても、ベンガレンシス・アルテシマ・ウンベラータなど数多くの種類が存在するそうです。
ゴムの木の仲間「アルテシマ」。明るいグリーンと黄色の斑入りの葉が特徴です。
こちらもゴムの木の一種「ベンガレンシス」。丸みのある葉と曲り樹形が存在感あります。
価格は目安ですが、1~1.5メートルの高さで、1万円前後。身長位の高さがある植物もお持ち帰りできるようにラッピングしてくれるそうです。
こちらの八丈島産の「シェフレラ」は、3メートルほどの高さがあります。これほど立派なサイズはなかなかお目にかかれないのではないでしょうか。
吊り下げ植物も充実しています。隣接しているフタムラグリーンがバックヤードなので、在庫を切らすことなく、いつでも補充するそうです。
卓上サイズの植物もそれぞれ表情が違います。
屋外のグリーンも豊富に揃えています。オーストラリア原産のオージープランツは作り手が少なく人気なのだそう。独自の仕入れネットワークで全国各地の生産者から仕入れるので、なかなか目にすることのない希少な植物が並びます。
バンクシアの庭木も種類豊富で、見応えがありました。
屋外用のインテリアを設置して植物とのコーディネートを提案されています。
オリーブは香川県のオリーブ農園「SOUJU」にて、現地で買い付けされています。「争奪戦になるという大鉢サイズも仕入れることができるのが当社の強み」と二村さんは話してくださいました。
鉢やお手入れアイテムも充実
植物を選んだら、鉢との組み合わせも楽しみたいですね。お店で販売されている鉢は、どれも素敵なものばかり。
中でもベルギーの鉢メーカー「DOMANI」の品揃えが豊富。独特の質感とうつくしい色合いが目を引きます。
「DOMANI」社の鉢は、日本国内で扱っているところが少なく、特に大きいサイズは日本に1・2点しか入らないこともあるくらい珍しいのだとか。
以前のフタムラグリーンには置いてなかった霧吹きや栄養剤などのアイテムも揃えています。
植物セレクトのポイント
ひと口に観葉植物といっても実にさまざまな種類があります。観葉植物を選ぶとき、どのような点を意識するといいのか教えて頂きました。
①樹形の良さ
お部屋のコーナーや壁際に置くことの多い観葉植物は、傾きや裏がある植物の方が飾りやすい場合があります。お部屋の右側に置くのか、左側に置くのか、中央に置くのか、空間の中に植物を置いて邪魔にならない枝選びをすると、素敵な空間が演出できます。
②置く環境
管理する場所もさまざまなので、光を好むもの、暗さに強い、寒さに強いなど、植物の性質を理解し購入前に置きたい場所の条件をきちんと把握するといいですね。
③品種による見どころ
葉を楽しむもの・季節を感じるもの・香りを楽しむもの・成長を楽しむものなど、それぞれの楽しみ方が違います。品種によるみどころを確認しましょう。
YOKONI PLANTSでは、あらゆるニーズに提案できるよう、バリエーション豊富に揃えています。知識・経験豊富なスタッフさんに相談すると、的確な提案をしてくれますよ。
今後は、緑化活動やSDGs の取り組みに注目し、環境に配慮した素材の鉢やプランターを取り入れたり、植物を良い状態で育てられるよう環境のことも発信したいと話してくださいました。ペットと暮らすような感覚で、お気に入りの植物との出会いを楽しんでみてください。