ヤマハやカワイ、ローランドといった世界の楽器メーカーがある街、静岡県浜松市。「音楽のまち」として、昔から愛され続けています。浜松駅近くにある「浜松市楽器博物館」では、世界各国の歴史的な楽器を見学・体感することができます。
歴史を感じながら楽器の魅力を知る「浜松市楽器博物館」に密着取材しました。
※情報は取材時のものです。
ご利用の際には、各施設・各店舗の最新情報をご確認ください。
目次
浜松市楽器博物館って?
浜松駅から徒歩10分ほどの場所に位置する「浜松市楽器博物館」。日本で初めて公立楽器博物館として1995年4月に開館しました。世界から収集した楽器を公開展示しており、その他特別展やレクチャーコンサート、ワークショップなども展開しています。
浜松市はヤマハやカワイ、ローランドといった楽器製造産業が昔から盛ん。浜松市は、1981年から「音楽のまち」として発信し続けています。
その中心的な施設の一つとして「世界の楽器と音楽を平等に扱う」という世界に誇るコンセプトで、子どもから大人まで誰もが楽しめる音楽の学習の場として誕生しました。
2014年には世界的権威のある小泉文夫音楽賞を受賞。世界的な楽器博物館のひとつとして数えられています。
世界各国の楽器がずらり!
館内は世界のエリアに分けて楽器を紹介しています。まずこちらは、入り口周辺にある「アジアエリア」。色鮮やかで煌びやかな楽器たちが出迎えてくれます。
こちらはミャンマーのサイン・ワイン。太鼓などの楽器があり、演奏者たちが音を奏でます。とても賑やかな音で、人々を楽しませてくれます。
インドネシアのガムランも圧巻!直近で歴史的な楽器を見ることができます。
韓国の宮殿楽器。カラフルな色合いにワクワクします!
モンゴルの歴史的な楽器「馬頭琴(ばとうきん)」。弓で2本の弦をこすって音を奏でます。国語の教科書で習う〈スーホの白い馬〉の中にも登場しており、とても有名な楽器です。
こちらは日本のエリア。雅楽の楽器や尺八など歴史的な楽器や、祭りなどでも使われる太鼓など、普段目にすることがないさまざまな楽器を見ることができます。
こちらのエリアは、アメリカやアフリカ、ヨーロッパなどの楽器が並びます。
オセアニアエリアでは、ヴァヌアツの世界最大級の儀式用割れ目太鼓やパプアニューギニアの儀式用の竹製横笛など。どれも歴史を感じる楽器ばかりです。
アメリカエリアでは、世界最大級のグアテマラのマリンバやアンデスの楽器などの伝統楽器などを多彩にそろえています。マヤ文明・アステカ文明の先住民が、儀礼の際に使用する伝統的な楽器もあります。
もともとアフリカ発祥だったというマリンバ。先住民たちがアメリカ大陸に持ち込み、マリンバの楽器が誕生しました。このように歴史を紐解きながら、楽器の由来が楽しめるのもこの施設の魅力です。
ヨーロッパエリアでは、18〜19世紀の管楽器や弦楽器が充実しています。現代の楽器になるまでの変化や歴史を感じることができます。
鍵盤楽器や電子楽器なども体感できる
館内には、歴史を感じるさまざまな鍵盤楽器があります。
こちらは国産洋楽器エリア。明治21年(1888年)頃の足踏み式リードオルガンです。リードオルガンとは、ペダルを交互に踏み、鍵盤を押すことでリードに風が通り音が鳴る仕組みです。明治以降小学校などの音楽教育でも使われていました。
こちらは電子楽器エリア。欧米製から日本の世界的なメーカーの楽器まで、20世紀を象徴する電子楽器が並びます。電子楽器マニアにはたまらない空間です!
フランスの名工ブランシェが1765年に製作した、国宝級のチェンバロが「浜松市楽器博物館」にあります。まるで絵画のような雰囲気に心踊ります。
オルガン、チェンバロ、ピアノなどさまざまな鍵盤楽器がそろっています。どれも歴史を感じられるものばかりで、ひとつ一つゆっくりとみて巡ることができます。
実際にピアノの音を体感できるコーナーもあるので、鍵盤に触れたり音を感じたりすることができます。
楽器を楽しんだ後はカフェで一息
こちらは施設横にあるカフェ「LOLO 3RD CAFE」。イタリアンを中心に、スイーツやドリンクなどが充実しています。スタイリッシュで洗練された店内が魅力的です。
おすすめがこちらの「LOLO’S PANINI(700円)」。名物イタリアンサンドイッチのパニー二を楽しむことができます。オーダー後に専用のグリルで焼き上げるので熱々の状態で味わえます!
スイーツは「レアチーズタルト(450円)」が人気。オープン当初から変わらないレシピで、タルト生地から全て手作り。レアチーズはとても滑らかで、程よい酸味のチーズクリームがアクセントになっています。
LOLO 3RD CAFE
TEL:053-451-3222
営業時間:10:00~19:00
休日:水曜日
楽器の魅力を存分に楽しむことができる「浜松市楽器博物館」。歴史も同時に学ぶことができますよ。浜松に訪れたらぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
写真 /清水しげみ(ワンライフコミュニケーション株式会社)