お気に入りのギアと山に登ろう。スマートで実用的な登山グッズが見つかる「the SOFT.」
目次
おすすめギアと一緒に登ってみた
自然の中で温かいご飯や飲み物を楽しめるって最高の贅沢ですね。道上さんおすすめの道具は、火をおこしたり、重い道具を運んだりする手間がないので、誰でも気軽にはじめられそうです。
今回はご紹介いただいた中から、お昼ご飯とコーヒーを楽しめるグッズと一緒に山登りに挑戦しました。
目指すは、東海地方でも人気が高く、多くの登山客が訪れる「猿投山(さなげやま)」です。道上さんも、何度も登って登山を練習した山だそう。
豊田市と瀬戸市にまたがる山で、アクセスしやすいのもうれしいですね。
猿投山はさまざまなルートがあるのが魅力的で、体力に合わせて最適なコースを選びます。今回は王道の「猿投神社」から登るコースを選択しました。
それでは早速いってみましょう。
まずは舗装されたアスファルトを歩きます。道すがら、川のせせらぎが聞こえます。
歩き始めてほどなく現れたトロミル水車。
御門杉。ここから山道が始まります。階段が整備されていて登りやすい。傾斜のある階段と穏やかな道が交互に続きます。
東の宮。中間よりも少し山頂に近づきました。
南アルプスがのぞめるスポット。遠くに雪の積もった山脈が見えます。
カエル岩。ここまで来れば、山頂まであと少しです。
猿投山山頂。遠くまで見渡せる気持ちの良い景色です。9時30分から登りはじめ、約2時間。ゆっくり景色を楽しみながら歩きました。
時間は11時半。そろそろお昼ご飯の時間ということで、登山グッズの登場です!
まずはアルコールランプに火をともし、お湯を沸かします。初めて使う道具ばかりですが、迷うことなくスムーズにはじめられました。
お昼ご飯はインスタントの「カレーメシ」を用意。事前にカップからジップロックに移し替えて持参しました。湧いたお湯をそそいで5分待つだけで、温かいご飯が食べられます。ジップロックは、Wanderlustスタンドコージー¥3,900~(税込)に入れます。自立式かつ保温/保冷ができるのでありがたい。
食後のコーヒーの準備。持参したコーヒー豆を投入します。
コーヒー豆を挽いている様子。豆の良い香りが広がってきました。
煎れたてのコーヒーをいただきます。山の中で風の音を聞きながら飲むコーヒーは最高でした。ランチは1時間たっぷりとご飯や会話を楽しみました。
登山のお昼ご飯といえば、それだけでとても楽しみな時間ですよね。今回は現地でご飯を準備するということで、朝出発前の時間が少なくなり、山で楽しむ時間が増えるワクワクする体験でした。
特に登山をしたのが寒い時期だったので、温かいご飯やコーヒーは体をリラックスさせ、「下山も楽しもう」と思うことができました。
今回ご紹介いただいたグッズは山登りだけでなく、キャンプや公園でのランチなど日常に取り入れられる手軽さなのも嬉しいですね。
お客さんが喜ぶ顔を見たい
-本格的に山登りをはじめたきっかけを教えてください。
道上さん:「富士山ですね。これまで3回ほど登っているのですが、山とはどういったものか学ぶきっかけになりました。
はじめては20代の頃で、友人と「ただ登りに行こう」というシンプルなモチベーションで登りました。
当時は18歳のころから勤めはじめたインポートものや古着を扱うショップで働いていたのですが、一度目の富士山はショップで扱っているようなヴィンテージの登山ウェアで登りました。しかも、山登りの装備もなしで。
登山の日、ちょうど頂上に着いた頃に日が暮れてきて。ヘッドライトはないし、宿の予約もしていない。その時は運よくどうにかなりましたが、今考えると本当に何も準備せずに、よく登ったなと。
古着の登山ウェアは、ウールを使っていたりして重たいし、山の上は水の利用に制限があったり、いつでも温かくて美味しいご飯が食べられるわけではない。そういった現実に初めて直面しました。
二度目の富士山登山では装備もきちんとして、この時から本格的に登山をするようになりました。
一度目の富士山も今となっては楽しい思い出です。」
-以前はアパレルショップで働かれていたのですね。
道上さん:「アメリカのインポートを扱う仕事が一番長かったですね。年に数回アメリカへ買い付けに行っていました。
たくさんある商品の中から、日本の流行りのアイテムやサイズ、コンディションのいいモノを探して日お客さんに届けることが仕事でした。」
-オープンにあたって、なぜ登山グッズのお店にしようと思われたのですか?
道上さん:「当時、働いていたところではアウトドアの取り扱いはありませんでしたが、その頃からずっとアウトドアの古着が好きで。LLビーンや、パタゴニアの古いタグの、街でオシャレで着るようなタイプのモノです。
それと、趣味で登山をしていたことが大きいと思います。週1回のペースで近郊の低山で練習をして、年に数回大きい山に登っていました。」
-これまで商品の買い付けから、店頭でお客さんが商品を手に取るところまで一貫して携わってこられたのですね。
バイヤーとして、どういった時にやりがいを感じますか?
道上さん:「自分が仕入れた商品を喜んでもらえた時ですね。自分がこういうところいいなって思って仕入れたものに共感してもらえた時です。
仕入れをする時に、特定のお客さんの顔を思い浮かべながら決めることがあって。それがバチっとハマると嬉しいですね。」
-ご自身の店舗を立ち上げられてから、「よかったな」と感じる場面はどういう時ですか?
道上さん:「お客さんがお客さんを紹介してくれることや、お客さんの笑顔を見れた時ですね。」
-セレクトされているアパレルのコンセプトを教えてください
道上さん:「山と街のへだたりがないものです。
山登り用品と聞いて思い浮かべる色やロゴマークありますよね?そういう服を街中で着ていると「山好きですか?」みたいな会話がはじまっちゃう。
もっと気軽に自然を楽しめるようなイメージで、普段からリラックスして着られるようなウエアをセレクトしています。」
元はドレスショップだったというこちらのお店は、道上さんが「いちから自分の手でつくった」そう。
-お店の内装はDIYだそうですね。なぜご自身でやろうと思い立ったのですか?
道上さん:「木材を探したり、大工の友人に聞きながら、店舗を作りこんでいきました。
木材も一点もので、古着と共通するものがあるんですよね。」
今後について
-今後どのようなお店にしていきたいですか?
道上さん:「いつまでも「完成形」にならないお店でありたいです。あそこに行くと何でもそろうというお店にしたくないなぁって。どんなことも途中が面白いと思っていて。
今の商品ラインナップは、オープンから2年経って「やっと集まってきたな」という感じで。ここ数年はメールなど電子媒体を中心に、メーカーさんとやり取りをしながら好きな商品を集めました。
今後国内の展示会が開催されるようになったら、好きなものをもっともっと増やしていきたいですね。」
取材当日は平日日中の訪問でしたが、途切れることなくお客さんの来店があり、活気がありました。店頭の会話をお聞きし、道上さんのお人柄や、ギアのセレクトに魅力を感じる方が集まっているのだなと感じました。
道上さんとまた話しに行きたくなる、そんなお店です。
道上さん、お忙しい中お時間をいただきありがとうございました。