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名古屋市大須でオリジナルジュエリーを制作されている「atelier plow(アトリエ プラウ」。「今日は特別だから着ける」のではなく、「何でもない日だけど着けていたい」。自然が作りだす美しさからインスピレーションを受け、一つ一つ丁寧な手しごとによって、生みだされるジュエリーを提案されています。
今回は、オーナーの伊林さんにたっぷりとお話しを伺ってきました。後半では、ワークショップも体験させていただいたので、合わせてご紹介していきます!
atelier plowがあるのは、地下鉄鶴舞線「大須観音」駅から、徒歩5分ほどの場所です。名古屋市内だけでなく、連日県外からもatelier plowのジュエリーを求めて、多くの方が来店されます。
独学でジュエリーの道へ
オーナーの伊林さん。独学で彫金を学ばれ、現在はインドまで石の買い付けをされています。
最初に、伊林さんの経歴からお伺いしました。
伊林さん:「独立したのは20代半ばの頃です。その後は場所を転々としながら、お店をやっていました。今の場所にお店をオープンしたのが、14〜5年くらい前です。atelier plowとしては2014年にオープンをして、今年で5周年になります。」
自分たちの手で作りあげた、手しごとを感じる空間
− 空間がとてもすてきですが、こだわったポイントはありますか?
伊林さん:「実は、建物ごとすべて自分たちの手でリノベーションしたんです。古くからの友人でもあるSTORE IN FACTORYさんに協力していただきながら、空間を作りあげていきました。」
ローズカットダイヤモンド リング
伊林さん:「細かい部分にもこだわっています。例えば、リングスタンドは木工作家の市川岳人さんにオリジナルで制作していただいています。
ジュエリーケースはイギリスの貴族や貴金属屋さんが使っていた100年程前のものを使用しているんです。
きれいな状態のものを集めている方もいますが、僕は自然に劣化したものを集めています。角とか落ちてるものに対しての愛着がわくので、補修せず使っていますね。」
atelier plowを代表する「ナチュラルダイヤモンド」
atelier plowのジュエリーを代表するのが、ナチュラルダイヤモンドです。
伊林さん:「ナチュラルダイヤモンドは、発掘された原石のダイヤをそのままの状態でカットしています。
同じ色味のものは、一つとしてなく、内包物もありそれらを加工することによって世界に一つしかないジュエリーになります。」
こちらは1mmほどの厚みにスライスカットしたダイヤモンド。手しごとだからこそ、厚さ1mmのダイヤモンドをジュエリーとして、仕立てることができます。
インドの研磨工場へ買い付けに
atelier plowで扱うダイヤモンドは、伊林さんが海を越えてインドのスーラトまで行き、買い付けをされています。
伊林さん:「ナチュラルダイヤモンドは、すべて僕がインドの研磨工場まで買い付けに行っているんです。研磨工場へいけることは本当に奇跡のようなできごとで、数年間やりとりをしてようやく連れて行ってもらうことができました。
現地では、職人さんが研磨しているダイヤモンドの中から、一つずつ選んでいきます。すべての作業が独学なので石留めなどには苦労しましたが、僕たちが一から生み出したものは嘘がないし信じれます。
試行錯誤して、ようやくできたものが、婚約指輪や大事なシーンに選んでいただけるようになってとてもうれしく思っています。
最近ではさまざまな場所で展示会を開催させていただいています。より多くの方にナチュラルダイヤモンドの魅力を知っていただけるようになりましたね。」
日常シーンで使っていただきたい
伊林さん:「想いの込もった大切なものだからこそ、より身近に着けていただけたら嬉しいです。最近では、結婚何周年だからとか、お祝いにあげたいなどのご注文をいただいております。」
ワークショップを通して、ものづくりを伝えていく
atelier plowでは、ものづくりのおもしろさを知っていただきたいという想いから、ワークショップも随時開催されています。
伊林さん:「ワークショップをはじめたのは、atelier plowをオープンする以前の店舗のときからなんです。それこそ、ワークショップという言葉がない10年以上前からやっています。
atelier plowでは、”作ること”と”伝えること”を大切にしています。ですので、ワークショップでは、とにかく楽しんで挑戦していただきたいという想いがあります。
自分の手で生みだしたものっていつも以上に愛着がわくものなので、ワークショップがものづくりへの入り口になれば嬉しいですね。」