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名古屋駅から徒歩8分。廃校となった旧那古野小学校をリノベーションして生まれた「なごのキャンパス」。シェアオフィスやコワーキングスペースが入るインキュベーション施設です。起業家やベンチャーの育成拠点として2019年10月にスタートしました。
インキュベーション施設とは、新たな一歩を踏み出すベンチャー企業を、ハードとソフトの支援の両面からサポートする施設のこと。なごのキャンパスでも、名古屋商工会議所と連携した起業相談などのサポートを行なっています。
さらに施設内には、体育館やグラウンド、給食室をリノベーションしたカフェレストラン「yoake」も入っています。オフィスワーカーだけでなく一般の方も気軽に訪れることができる地域の交流の場です。
立地は名古屋駅・桜通口から徒歩8分とアクセス抜群。コワーキングスペースのドロップイン(1日利用)、打ち合わせスペースとしても活用がしやすいです。
魅力的なお店が立ち並ぶ「円頓寺商店街」もすぐそばです。
次の100年を育てる学校
今回は、東和不動産株式会社の伊藤さんに「なごのキャンパス」を案内していただきました。
– 「なごのキャンパス」はどのような施設なのでしょうか?
伊藤さん:「コンセプトは『ひらく、まぜる、うまれる 次の100年を育てる学校』です。1909年(明治42年)創立、100年以上の歴史のある那古野小学校の歴史を紡ぎながら、次の100年に向けて新しい価値の創造を目指しています。
東和不動産株式会社以外に、株式会社パソナJOB HUB(イベント企画、コミュニティ形成)、株式会社R-pro(デザイン・クラウドファンディング)、Tongaliプロジェクト(東海地区10大学による起業家育成プロジェクト)が参画し運営しています。
起業相談や補助金申請サポートなどの支援を行う、名古屋商工会議所も運営として関わっています。さらに、新しいアイデアを持つベンチャー企業や学生と共創を考える地元企業にも多数参画いただいています。
ベンチャー企業・地元企業・大学・名古屋商工会議所と、それぞれの持つ強みを掛け合わせるネットワークをつくることによって、新たなモノ・コトを生みだすベースづくりの場になっています。」
「なごのキャンパス」の特徴は、単に小学校をリノベーションしたオフィス空間ではなく、”インキュベーション施設”ということ。
– 具体的にどのようなサービスやサポートを行なっているのですか?
伊藤さん:「コミュニティマネージャーといわれる女性たちが常駐していて、入居者同士をつなぐハブの役割を担っています。また名古屋商工会議所がサテライトオフィスを設けているので、この施設でワンストップで補助金申請や起業相談などのサービスを受けることができます。
ネットワークを拡げることのできる交流イベントや、ビジネスのヒントになるセミナーも随時開催しています。
法人登記も可能なので、郵便物の送付先や登記住所になごのキャンパスの住所を利用いただくこともできますよ。」
実際に施設内を案内していただきました。
「なごのキャンパス」施設レポート
遊び心あふれるコワーキングスペース
1階のエントランスを入ってすぐの場所にあるコワーキングスペース「HOME ROOM」。
ワークスタイルや気分で自由に席を選べるフリーアドレスゾーンです。作業や打ち合わせ、商談の場として活用できます。もちろんWi-Fiも完備!
跳び箱を生かしたテーブルや椅子、ドラムのタムを利用したランプシェードなど、随所に遊び心が!
集中して作業がしたいという方は、「集中ブース」がおすすめ!
「なごのキャンパス」では、法人登記も可能。ポストを増設するくらい、多くの方が利用されているのだとか。
エントランス付近にある「まちの掲示板」では、入居者さんたちのおすすめのお店が紹介されていました。気になるお店ばかり!
旧那古野小学校らしさを残してリノベーションされたという館内は、至るところに懐かしさを感じます。童心に帰ることで、ユニークなアイディアも生まれそうですね。
教室を活かしたオフィス
2階&3階には企業が入居するオフィスが並んでいます。
「プライベートオフィス」は、小学校の教室らしさを活かした個室のオフィススペース。ベンチャー企業を中心とし26社が入居しています(現在は満室で順番待ちとのこと)
旧図工室・多目的室を活用した「シェアオフィス」は、1人から複数人で利用できる固定席エリア。24時間利用可能です。
一般の方も利用できる会議室や体育館
「なごのキャンパス」は入居者だけでなく、一般の方が利用できるスペースも!
音楽室を活用した12名〜30名前後で利用できる「会議室」。各種セミナーや勉強会、打ち合わせで利用ができます。モニター、Wi-Fi完備。1時間から利用できるので、ちょっとした打ち合わせにも使いやすいですね!
体育館は展示会やセミナー、1時間単位でのスポーツ利用も可能です。懐かしい雰囲気の中、スポーツを楽しんでみては?!
なんとグラウンドを借りることもできますよ!
給食室をリノベーションした、カフェレストラン「yoake(よあけ)」
お腹が空いたな〜というときは、カフェレストラン「yoake(よあけ)」へ。
もともとは那古野小学校の給食室だった場所を新たにリノベーションし、世界中の食が楽しめるカフェレストランとして生まれ変わりました。モーニングタイム〜ディナータイムまでさまざまな料理を楽しめます。
利用者さんにお話を伺ってみました
実際に「なごのキャンパス」を利用されている方たちにお話を伺ってみました。
– 「なごのキャンパス」の魅力を教えてください。
鵜飼さん:「スタートアップ企業は少人数になりがちなのですが、たくさんの方と交流できるのが魅力ですね。お互いにサービスや商品を試しあったり、同じ会社ではないけれど仲間が沢山いる感覚です。
もともと学校というアットホームな雰囲気も気に入っています。このゆるさが良いのかなと。気軽に相談もしやすいですし、仕事以外の話ができるのも、ここの魅力だなと感じています。」
– 入居のきっかけを教えてください。
倉片さん:「以前はプライベートオフィスを利用していたため他の利用者とのコミュニュケーションが一切ありませんでした。ベンチャー企業同士の交流が欲しいと思い、なごのキャンパスに入居しました。」
– 実際に入居されていかがですか?
倉片さん:「非常に多くの交流があるなと感じています。例えば、名古屋商工会議所に「地方銀行とつながりたい」と相談したところ、銀行さんを紹介していただき、ビジネスマッチング契約を締結することができました。そのことは日本経済新聞にも掲載されました。何か困ったときに、すぐ相談できる環境はとても心強いですね。
また、さまざまなバッググランドの人たちと話すことで、新しいアイディアが生まれるきっかけにもなっています。非常に良い繋がりができていると感じています。」
– 「なごのキャンパス」がある那古野エリアの魅力を教えてください。
田口さん:「円頓寺商店街・四間道を中心に、古きと新しきが融合した街だと感じています。
私は特に食に恵まれているエリアだと感じていて、イタリアン・フレンチ・和食から、カフェや食べ歩きフードなど幅広い飲食店が揃っています。
お休みの日の街歩き、普段の日のランチから、ちょっと特別な場面での食事など、いろんなシーンで「今日はここに行こうかな」と選べるお店が歩ける場所にあるというのは、なごのキャンパスで過ごす時間の中でのいい潤滑油になっていますね。」
次の100年に向けて新たな施設として生まれ変わった「なごのキャンパス」。ここからどんなビジネスやサービスが誕生するのか、目がはなせません。
気になるという方は、まずはドロップイン(1日)から試してみてくださいね!