【舞台挨拶レポ】映画『屋根裏のラジャー』、寺田心さん、百瀬監督、西村プロデューサーが子供たちとティーチイン！

12月15日（金）公開の映画『屋根裏のラジャー』のティーチイン付き舞台挨拶が、『ミッドランドスクエアシネマ』にて開催！

映画上映後、会場には、主人公・ラジャー役の寺田心さん、百瀬義行監督、西村義明プロデューサーが登壇。ティーチインでは、収録中のエピソードやアニメーション映像へのこだわり、さらに今の職業に就いたキッカケなど幅広いトークが繰り広げられました。

■あらすじ■
彼の名はラジャー。世界の誰にも、その姿は見えない。なぜなら、ラジャーは愛をなくした少女の想像の友だち―イマジナリ―。しかし、イマジナリには運命があった。人間に忘れられると、この世界から消えていく。失意のラジャーがたどり着いたのは、かつて人間に忘れさられた想像たちが身を寄せ合って暮らす《イマジナリの町》だった。残されたのは無力な自分と、ひとりの少女の記憶だけ。「屋根裏の誓い」の真実が明らかになる時、ラジャーは、大切な人と家族の未来を懸けた最期の冒険へと旅立っていく。

主人公・ラジャー役を演じるのは
名古屋出身の寺田心さん！

映画『メアリと魔法の花』が150の国と地域で公開され、世界で鮮烈なデビューを飾ったスタジオポノックの最新作『屋根裏のラジャー』が12月15日（金）に公開！

イギリスの詩人・作家のA.Ｆハロルドによる「The Imaginary」を原作とした今作。主人公・ラジャーの大冒険はもちろん、スタジオポノックならではの、ダイナミックかつ美しいアニメーション映像にも注目してほしい作品です。

公開に先駆け、『ミッドランドスクエア』では、親子試写会を開催。上映後、試写会に参加した親子と、主人公・ラジャー役を演じた寺田心さん、百瀬義行監督、西村義明プロデューサーによるティーチインが行われました。

ラジャー役の寺田心さんは名古屋市出身！“地元”での試写会＆舞台挨拶に、舞台裏で少々緊張していた模様を明かしながらも、「名古屋に帰ってきて、名古屋の皆さんにみてもらえることが嬉しく思います！」と笑顔で挨拶しました。

子供たちから幅広い質問が続々！
寺田さんの“将来の夢”とは？

いよいよティーチインがスタート！子供たちが、寺田さんや百瀬監督、西村プロデューサーに今作について“聞いてみたいこと”を質問。将来の夢から収録中のエピソード、今の仕事に就いたキッカケなどさまざまな質問が飛び交ったティーチインの模様をご紹介します！

– 僕の夢は小説家です。心くんの夢はなんですか？

寺田さん：「芸能界で俳優という活動を続けながら、獣医だったり獣医看護だったり、動物を助ける仕事をしたいと思っています」

 – ラジャーの声をやっている時、大変だったことはありましたか？

寺田さん：「今作のオーディションを受けさせていただいたのが、声変わり直前の中学1年生の頃でした。中学2年生の夏くらいに収録をさせていただいたんですが、ちょうど声変わりの時期と重なってしまって、のどの調子が不安定になってしまったんです。なので、声の専門の方にのどを大切にする方法を教えていただいたり、白湯を飲んだり、蜂蜜を飲んだり、大きな声を出さないようにしたり色々気を付けて過ごしました。一つひとつ一生懸命やらなきゃと、気持ちを込めて臨みながらも、楽しみながら収録させていただきました」

– 収録は何日くらいかかりましたか？

寺田さん：「本当に声変わりするギリギリの時期だったので、1週間くらいですかね……。でも、収録したあと、2～3回くらいはスタジオにお伺いさせていただいて、ラジャーの“息づかい”などを追加で収録したりしました。声優は初挑戦だったので、収録したときにそういう細かい部分が上手く出来ていなくて。今作がもっと良いものになるよう、収録後もスタジオにお伺いさせていただいて、息など細かなところまで調整させていただきました。そういう時期も含めると、だいたい2週間くらいかなと思います」

百瀬監督：「キャストの方によって、収録可能な時期や時間が異なるので、収録が2日くらいで終わる場合もありました。アニメーション映画の場合、キャストの皆さんと長く接することはあまりないんです。でも、キャストの皆さんが自分のなかで役柄を理解した状態で収録に挑んでくださったおかげで、アニメーションで描かれているキャラクターたちを、観ている方々に“一人の人間”として受けとめていただけるキャラクターへ、昇華することができたと思います」

司会者「映像の美しさも圧巻でした！こだわった点はありますか？」

百瀬監督：「“イマジナリーフレンド”というのは、想像した者からは見える、そうでない者からは見えない存在。今作では、そのイマジナリ達を目撃できる映画。だからこの映画で目撃されるイマジナリ達は、輝いて見えていてほしいと思いました。そこを軸に、キャラクターの在り方、背景の変化などにこだわりました。この作品は綺麗な色で仕上げないといけないと思っていたので、そこも軸に色々発想を重ねていきました」

– どんなキッカケで今の仕事に就きましたか？

寺田さん：「物心ついたときには、事務所に入って、この業界でお仕事をさせていただいていました。このお仕事は、お芝居を通して、そのストーリーのなかで生きている人物の“人生”を歩ませていただける機会なのかなと思っています。人間、歩めるのは1つの人生だけど、お芝居を通して、“違う人”の人生や感情を色々体験することができる。そういう、“違う自分”になりきれる機会って、本当に貴重な体感だと思うんです。そういう部分がすごく楽しいと思うことがあって、今も俳優のお仕事を続けています」

百瀬監督：「3歳の頃から絵を描いていて、小学校の頃に漫画を描き始めたりして、とにかく絵が好きだったんです。それと、僕は映画も好きでした。なので、アニメーションって映画じゃないですか。絵で何か物語を語るという仕事ではあるので。大量の絵を描かなくちゃいけない。それを想像するとすごく大変だなとは思ったんですけど、この仕事に就いてみると、大変さはあるけど、それに見合う面白さがあるし、何かを表現できたときの醍醐味もある。色々な手応えを感じながら、やってきました。絵が好きなこと、映画が好きなことが上手く交ざり合って、この職業に就いたという感じですね」

西村さん：「『となりのトトロ』、『火垂るの墓』。この2つの映画は、僕が子供の頃にできた作品です。この2つの映画を観て、“映画っていいな”と思って、“アニメーション映画を作れたらいいな”と思いました。なので、もし、このなか（観客席にいる子供たち）で、『屋根裏のラジャー』が好きになって、アニメーション映画を作りたいと思ったら、20年後ぐらいに僕たちと一緒に映画を作りましょう！スタジオポノックにきてください。ちゃんと面接しますよ（笑）」

さまざまなトークで盛り上がったティーチイン。今作に込められた想いや収録の裏側エピソードを寺田さんや百瀬監督、西村プロデューサーから直接聞くことで、より深く今作の世界に浸ることができたひとときでした。

また、試写会に参加していた子供たちのほとんどが、『思い出のマーニー』や『かぐや姫の物語』も観ていることが分かったシーンでは、両作を手掛けた西村プロデューサーから「嬉しい、すごく嬉しいです」と満面の笑みがこぼれるなど心和むやり取りも。

“現実”と“想像”が交錯する世界で繰り広げられる大冒険を、圧倒的なアニメーションで描いた『屋根裏のラジャー』。何か大きなものに立ち向かおうとしたとき、勝つのは“想像”と“現実”、どちらなのでしょうか？その答えを、ラジャーと仲間たちが挑んだ“誰にも見えない戦い”が教えてくれるような気がします。

映画『屋根裏のラジャー』は12月15日（金）より、ミッドランドスクエアシネマほかにて公開です！