映画「シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ」。ドラァグクイーン・アンジェリカさんが語る、“最強の仲間たちの作り方”と“絆”の大切さ。

名古屋 中区 伏見
掲載日:2023.03.01
映画「シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ」。ドラァグクイーン・アンジェリカさんが語る、“最強の仲間たちの作り方”と“絆”の大切さ。

映画『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』の公開を記念して、「伏見ミリオン座」にて、ドラァグクイーン・アンジェリカさんのトークイベントが2022年10月に開催されました。

エンディング曲を担当するビッケブランカさんからスペシャルメッセージが届くなど、嬉しい出来事が満載だったイベントの模様や作品の見所を、アンジェリカさんのトークと共にお届け!

※映画『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』の公開は現在終了しております。作品の最新情報等については作品公式Twitter(https://twitter.com/shinyshrimps_jp)を、ご確認ください。

前作よりパワーアップ!
アンジェリカさんが語る今作の見所ポイント

客席との近さに少々照れ気味のアンジェリカさん。

「こんなに近いと思わなかったです……(笑)」と、最前列の客席との距離感に、やや照れ笑いするアンジェリカさんの一言からスタートしたトークイベント。

会場にはアンジェリカさんの登場をワクワクしながら待つお客さん達で溢れ、一言目を発する直前まで大きな拍手で包まれていました。1作目 『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』公開時も、トークイベントを開催したアンジェリカさん。1作目と比べて、今作には“メッセージ性の強さ”を感じたそう。

「前作から色々パワーアップしていましたね!「友情」をテーマにしつつ、そこにハラハラとドキドキが加わって、観ている私自身の感情の起伏も激しかったです(笑)目的をなかなか達成できない登場人物達の姿がもどかしくて、ヘマをした瞬間に思わず、“バカ!!”って思ってしまったり……(笑)。
それに、今作では“東京を目指す”というテーマがあります。映画冒頭でキャストの皆さんが「セーラームーン」の衣装で登場していたり、すごく日本に寄っていましたよね!日本のカルチャーや日本的な表現を感じるシーンもあって、日本人として嬉しいなと思いました。」と、今作の感想を述べたアンジェリカさん。

映画初出演ながら、強烈なインパクトを放った、ブリアナ・ギガンテさんも話題に。

アンジェリカさん:「今作には、ブリアナ・ギガンテさんもご出演されているんですよね。まだ直接お会いしたことがないのですが、とにかく凄い方!ポールダンスもされていたり、色々なことをされている方なんです。あと、日本のシーンで、私のフランス在住の友人も出ていたんです!声楽を学びにパリに行った、Madame WASABI(マダム ワサビ)というドラァグクイーンの子で。思わずその子に、「出てたよね!?」ってDMしちゃいました(笑)」

今作に練り込まれた、
強い道徳感とメッセージ性に共感

ゲイの水球チーム「シャイニーシュリンプス」が、LGBTQ+の祭典「ゲイゲームズ」に向かうまでの道中を描いた今作。トーク内容は、アンジェリカさんが抱く「LGBT」への想いへ。

アンジェリカさん:「私自身も、「LGBT」について全てを理解している訳ではない」と話したアンジェリカさん。物語を通して、異国の厳しいゲイに対する扱いや道徳感を感じたそう。
アンジェリカさん:「劇中で“ゲイ狩り”について描かれるシーンで、物語の演出として、“ゲイ狩りをする人が善良な市民”として扱われるシーンがあるんですが、実際に50年前くらいにアメリカで起きた「ストーンウォール事件」をはじめ、「ゲイは病気」という扱いをした事件は過去に何度も起きています。ゲイ狩りのシーンでは、あの時代からゲイの人に対する扱いについて、変わっていない国があるんだな、と勉強になりました。」

アンジェリカさん:「海外に比べて、日本は“暗黙の了解”的に偏見が少ない国だと思います。そんな日本でも昔、“ゲイ狩り”は存在しました。そう思うと、ゲイに対して「慣用な国」はどこにもないのだなと実感するし、そういう面では、今作に込められた強い道徳感を感じましたね。」

アンジェリカさん:「日本って平和じゃないですか。何時に地下鉄に乗っても、都会を歩いても基本的には大丈夫だったりするけど、アメリカとかになると、“この時間からこの時間はこのエリアに行かない方がいい”とかある。国や地域のルールを知ることは、とても大事なこと。そういうメッセージも練り込まれていたと思います」

アンジェリカさん:「私自身、こういう格好をして街を歩いていると、白い目で見られたり、指をさされることもあるけど、なるべく人様の迷惑にならないように心がけています。劇中で、街のなかでキスをして拘束されるシーンがあったけど、日本でも公共の場でよろしくないことは、やってはいけない。人や国によって、“ダメであることは、ダメである”ことの認識の深さに違いがあることも感じましたね」

自身のポリシーと重ね合わせ、想いを抱くシーンもあったそう。

イベント終盤には、本日の参加者限定で、エンディングテーマ「Changes」を手掛けたビッケブランカさんからのビデオメッセージが公開!実は、ビッケブランカさんは愛知県出身のアーティストなんですよ。

「Changes」に“自分への応援歌”のような印象を受けたというアンジェリカさん。
「孤独に自分への問いかけながらも、自分を変えていく。そんな自分への応援歌のような印象を受けました。このエンディングテーマは世界共通なんですよね・・・!まさに、“世界へ羽ばたけ!”ですね」とビッケブランカさんにエールを送りました。

イベント終盤に今作について、「前回よりもパワーアップして、友達との絆、愛のかたちが前回よりも細かく表現されています」と語ったアンジェリカさん。
私も今作を拝見させていただいた際、「自分らしく生きる」の難しさを実感すると同時に、仲間の大切さ、絆の大きさを強く感じました。“多様性“という言葉が大きなキーワードになりつつあるこの時代。様々なモノ・コトに対する価値観や知識を一人ひとりが進んでアップデートしていくことが、大切なのだと思いました。

「シャイニー・シュリンプ!世界へ羽ばたけ」公式Twitterでは、今作の公開情報や、アンジェリカさんのトークショーでも話題となった前作「シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち」のDVD・デジタル配信情報などが紹介!こちらもぜひチェックしてみては。

【映画名】
「シャイニー・シュリンプ!世界へ羽ばたけ」
web :https://www.flag-pictures.co.jp/shinyshrimps-movie/#
Twitter:https://twitter.com/shinyshrimps_jp

<あらすじ>
歌とダンスが大好きなお騒がせ水球チーム《シャイニー・シュリンプス》は、ゲイゲームズ出場のため開催地【東京】を目指す。⋯はずが、なんと乗り継ぎに失敗し、ゲイ差別が横行する異国の地で一晩を過ごすことに。危険な街だと知っていながら、それでも楽しい時間を過ごそうと夜の街に繰り出すメンバーたちは、やがて大騒動に巻き込まれてしまうのだった!さらに、メンバーそれぞれが抱える悩みや秘密も明らかになり、仲間の絆が試されることに。果たしてシャイニー・シュリンプスは、一致団結し、無事に東京にたどり着くことができるのか–

<コピーライト>
© 2022 LES IMPRODUCTIBLES – KALY PRODUCTIONS – FLAG – MIRAI PICTURES – LE GALLO FILMS

 

おすすめスポット