【スウェーデンの暮らし】自分たちで作り上げる、素朴でセンスあるスウェーデンの手作り結婚式

スウェーデン
掲載日:2020.09.30
【スウェーデンの暮らし】自分たちで作り上げる、素朴でセンスあるスウェーデンの手作り結婚式

今回は、日本に住んでいる皆さんがなかなか覗くことがない出来事のワンシーンをご紹介したいと思います。それはスウェーデンの「手作り結婚式」。どんな結婚式が行われるのか、興味がありませんか?

日本ですと、結婚式といえば何百万円支払い式場を予約して、煌びやかなドレスに豪華な食事に……など、とても凝ってお金をかけて執り行われますが(もちろん例外もありますよね)、今回ご紹介する結婚式は、準備から会場設営、何から何まで新郎新婦とその家族で手作りで作ったものになります。でも、それでも凄くセンスがあって素敵なんですよ。

それではどんな感じか見ていきましょう!

スウェーデンの手作り結婚式

結婚式自体は小さな教会で行いますが、やはりメインとなるのはその後のパーティー。まずは会場となるテントをレンタルし、自分たちで設置するところからはじめます。ちなみにこの写真に新郎も新婦も写っています。本当に1から自分たちの手で用意します。

この場所は、田舎の近所に住む住民なら予約がして使えるロッジ前の広大な広場。新郎新婦の地元からほど近く。周りは草と木だけ。海もすぐそこのロケーション。スウェーデンで一番いい季節でもある7月に行われたので、天気も気候もバッチリ。素敵な快晴に恵まれています。ちなみにこれは、結婚式とパーティーが行われる本番前日。この日のうちに準備を終わらせないといけません。

スウェーデンの手作り結婚式

ロッジの中には、さまざまな飾りつけに必要なものが運び込まれています。こちらもその1つ。皆さんこれ……懐かしくないですか?小学生の頃に学校などで薄紙で作った花。このお花用のセットがあったので、私も作ってみました!が、なんだか不格好ですね。細かい事は誰も気にしないので、大丈夫です!

スウェーデンの手作り結婚式

そしてこちら。スウェーデンに沢山生えている白樺の木の幹。飾りつけに使うのでしょうか。抜けるような青空の色に、白樺の白が映えそうです。

スウェーデンの手作り結婚式

さて、こちらはテントの中。招待客は、新郎新婦の家族と親しい友人たち約50名ほど。みんながここに入れる大きさ。テーブルを置いて、椅子を置いて……何から何まで自分たちで用意です。すべて白に統一されていますね!これはテーブルと椅子の設置が終わった状態です。

スウェーデンの手作り結婚式

こちらはテントの入り口に植物と一緒に飾り付けたサイン。「HAPPILY EVER AFTER STARTS RIGHT HERE(ずっと続く幸せがここからはじまる)」と書いてあります。ちょっと光の加減で水色っぽく見えますが、こちらのサインが記された木材も他のパーツに合わせて白なんですよ。

スウェーデンの手作り結婚式

ちなみにテントの横はこんな感じ。雑草が茂っています!この雑草、なんと……

スウェーデンの手作り結婚式

テーブルの飾りつけに使われていました!とってもナチュラルなコーディネートですよね。白を基調として、ナチュラルブラウンの麻やクラフト紙、そしてそこに生えていた草で飾りつけ。それでもどこか品があります。各席に置かれた冊子ももちろん手作り。

スウェーデンの手作り結婚式

着席するとこんな感じ。招待客の名前は、白い木製のクリップで草と挟んで。テーマカラーは白とブラウン。素敵ですね!もちろんこのテーブルセッティングも、1席1席自分たちの手で全て並べました。

スウェーデンの手作り結婚式

筆者が思わず可愛い!と声を漏らしたのはこちら。白樺の木にレースと花があしらわれた”FOTOBÅS”。……これ、何だと思いますか??実は「フォトブース」なんです。

新郎新婦や招待客が、パーティーの合間に自由にここでチェキで写真を撮って飾っていけるというもの。撮った写真はその瞬間を切り取り持ち帰れるので、とても良い思い出になります。とっても可愛いデザインですよね。

スウェーデンの手作り結婚式

他にもこんなものが。当日は食事はケータリングでお願いしてあるのですが、食事が並べられるテーブルにも素敵な花の入った木の籠が。その周りには「Just Married」と記してあるハート型の木が散りばめてあります。こちらも全てテーマカラーに沿った白とブラウンで統一されていますね。ブラウンがすべて木や草にペーパーや麻など、自然の色なのも良いですね。

スウェーデンの手作り結婚式

こちらは会場になるテントの横にあるロッジの一角。ここで簡易的なドリンクバーが展開されます。飲みたい人は自由に入って飲んで良いスタイル。ソファなどもあるので、ここの中で休憩してもよし。何故ならパーティーは深夜まで続くからです。

スウェーデンの手作り結婚式

さて、飾り付けが進んだテントの中はこんな感じに。夜のうちに雨が降るといけないので、念のために先ほどのフォトブースも全てテントの中へ入れておきます。フォトブースのある手前のスペースはステージになる予定です。左手前のテーブルには食事が置かれます。

何もないところに自分たちで1から作り上げたにしては、素敵だとおもいませんか?新郎新婦と家族で作りました。私は、例えばその辺に生えていた草や白樺の木など、その自然をそのまま使うアイデアと、ナチュラルでいながら品のあるカラーコディネートにとても関心したと同時に「スウェーデンらしいなあ」と思いました。

日本でも、手作りで結婚式をされる方には参考になるかもしれませんね!では次回はいよいよ本番。小さな教会で行われる式と、この手作り会場で行われるパーティーです。実はこの日の夜に雨が降るかも?という状況だったのですが、幸運にも雨が降ることなく良い天気のまま翌日を迎えました。

それでは次回を、どうぞお楽しみに!

愛知県稲沢市出身。2007年1月よりスウェーデン在住。日本でプロボーカリストとして音楽活動に励んだのち、現在はフリーランスデザイナー、ライターとして活動中。スウェーデンから、リアルな北欧の暮らしを季節の写真とともにお届けします。

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