目次
愛知県発祥のカレーライス専門店「カレーハウスCoCo壱番屋」。カレーチェーンの最大手で、日本だけでなく海外にも幅広く事業を展開しており、世界中の人々から長年にわたり愛され続けています。「カレーといえば、ココイチ!」と答える人も多いのではないでしょうか。
今回はそんな「カレーハウスCoCo壱番屋」を手掛ける株式会社壱番屋の歴史や創業秘話を知ることができる「壱番屋記念館」にお邪魔してきました。
「壱番屋記念館」があるのは、カレーハウスCoCo壱番屋1号店である愛知県清須市・西枇杷島店の隣りに併設されています。名鉄「下小田井駅」から徒歩約7分と、電車でのアクセスも良好です。
「壱番屋記念館」は完全予約制。観覧を希望する方は、事前に壱番屋の本社へ電話をかけ予約をしてくださいね!予約をすると当日に本社から社員さんが来てくれて、館内を案内してくれます。
入り口すぐの階段をのぼった2階に記念館があります。ここの入り口は、普段は閉まっています。予約した自分たちだけのために鍵を開けに社員さんがわざわざ来てくれるのは、なんだか特別感があって贅沢な気分になりますね!
館内に入ると、ずらっと並ぶ年表やショーケースにはたくさんのレアアイテムたちが!この一部屋にココイチの歴史がギュッと詰め込まれています。
今回館内を案内していただいたのは、株式会社壱番屋の森さん。
まずは「カレーハウスCoCo壱番屋」がどのようにして生まれたのか、壱番屋の歴史についてお伺いしました。
創業者ご夫妻が二人三脚で創りあげた
「ここが一番」なカレー専門店が誕生
ココイチ誕生のはじまりは、喫茶店にありました。
創業者である宗次さんご夫妻は、元々は喫茶店を経営されていたそう。ご夫妻が力をあわせ名古屋市西区に「バッカス」という喫茶店をオープンしました。その後2号店として「浮野亭」の営業もはじめ、切磋琢磨しながらも2店舗ともに売り上げを伸ばしていきました。
より売り上げを伸ばすべく出前をはじめることになったのですが、ここで登場するのがカレーライス。妻・直美さんが家で作っていたカレーをメニューに加えることになったのです。これが、カレーライス専門店をつくるきっかけとなりました。
「バッカス」「浮野亭」に続く3号店として、多店舗展開やフランチャイズ化もしやすいカレーライスを専門としたお店をはじめることに。
創業当時、外食文化が少しずつ進んでいく中で流行り出していたのが牛丼。はじめはカレーと一緒に牛丼もメニューにしようと考えていたそう。東京まで出向き人気の牛丼店を訪れた際に、牛丼のイメージが自分たちがやりたい方向性と異なることに気付き、カレーライス一本でやっていくことを決めたのだとか。
その帰りの新幹線の中で決まったのが、屋号「カレーハウスCoCo壱番屋」。
この名前には、創業者ご夫妻の「自分たちのカレーが一番おいしい」「ここが一番」というカレーに対する想いが込められています。こだわりのスパイスを何十種類も使用したカレーももちろんおいしいのですが、ココイチのカレーは毎日食べても飽きない親しみやすい味が創業当初からの売りです。
西枇杷島に第一号店ができたのは、1978年1月。現在に至るまでには、43年にもわたる長い歴史があるんですね。今でこそ誰しもが知る人気カレーチェーンですが、オープン当時はお客さんを集めるのになかなか苦労したそう。
そんな中、注目を浴びたのが「1,300g / 20分大盛挑戦」。今となってはいろいろなお店で大盛りメニューを見かけますが、当時はかなり奇抜なメニューで話題を呼んだそうです。こちらの記録、すべて実際のもの。よく見ると、1分39秒という奇跡の記録を叩き出している強者がいますね!最年少記録はなんと9才!
現在は食品ロスなどの観点から大盛り企画は行っていませんが、昔懐かしい企画に当時のココイチを思い出す人も多いのではないでしょうか。中には、大盛りチャレンジに挑戦した人もいるのでは?
海外初出店は、ハワイ!
中国、韓国、タイなどグローバルな展開へ
辛さのチョイスができる「とび辛表」の開始、当時ほかではなかった選べるトッピングのメニューを導入するなど、さまざまな努力によって行列ができるほどの人気を得ることができました。
1号店がオープンしてからわずか1年半でチェーン本部を完成させ、その翌年にはフランチャイズ・システムによって多店舗化へ。その後は、100店舗、200店舗と国内の店舗数を増やしていき、1994年には全国47都道府県下・300店舗出店を達成します。なぜここまで国内での発展が早く進んでいったのかは、ブルームシステムという独自の社員独立制度を採用したことが大きな要因であった、といいます。
海外で「カレーハウスCoCo壱番屋」の店舗を見かけることも多いですよね。なんと初の海外進出はハワイだったのです!
ハワイへ訪れた創業者が、頑張ってくれている社員たちをハワイへ連れていってあげたいという想いから、初の海外出店はハワイカラカウア店となったそう。そこには、社員を思いやる創業者の素敵な理由が込められていました。
2004年に中国1号店となる上海中山公園店をオープンし、本格的に海外へと展開を広げていきます。今では、中国の他にも台湾・韓国・タイ・インドネシア・アメリカ・イギリス・インドなど、世界各国さまざまな人々から愛されるカレーへと進化し続けています。
懐かしいアイテムがもりだくさん
ココイチマニア興奮なレアグッズの展示も!
ここからは、「壱番屋記念館」に展示されているアイテムの一部をご紹介!
懐かしい!と思わず声を出してしまいそうなグッズから、こんなコラボまでしてるの?と驚いてしまうアイテムまで、さまざまなココイチグッズが揃っています。
歴代のメニュー表がずらり。
メニュー表の中身やデザインも時代にあわせて、変化しているのがわかりますね。株式会社壱番屋が手掛ける、名古屋めし あんかけスパゲッティ専門店「パスタ・デ・ココ」のメニューやお皿の展示もあります。
こちらは、リカちゃんとコラボしたストラップとココイチ仕様のチョロQ。当時のユニフォームを着たリカちゃんは、とても可愛くてつい写真に納めてしまいました!
現在もココイチではさまざまなキャラクターなどとコラボをしています。ここで見れる昔のコラボグッズは、そのときの時代を感じることができなんだか感動しちゃいますね。
店内で従業員さんが着ている歴代のユニフォームも展示されています。カレーをイメージしてか、イエローやブラウンでデザインされたものが多いですね。初期ユニフォームの蝶ネクタイが、なんともレトロで可愛らしい。
店頭などで販売されていたCoCo壱番屋オリジナルグッズの中には、当時のキャラクター「ココイチくん」がたくさん!今現在このキャラクターは起用されていないので、かなりレアなグッズです。
ちなみに「ココイチくん」とは別で「ココミちゃん」という女の子のキャラクターもいました。ゲームを出していたのには、驚きです!
館内奥には、創業当時の店内を再現したカウンターが登場!
昔のメニュー表や大盛表などが飾られています。黄色のテーブルにブラウンの椅子が昔懐かしいレトロな雰囲気。カウンターの中には、創業当初のエピソードや写真も飾られていて、ここでしか知ることのできない秘話なんかも知ることができるかも!
そのほかにも、ココイチのカレーができるまでの過程を説明したパネルなんかもあります。
社員の方が館内を案内してくれるので、気になることや知りたかったことなどを質問することも可能です。中にはすぐに回答できないマニアックな質問をするココイチマニアさんもいるんだとか!
観覧の最後に、記念スタンプを押しましょう!
このスタンプ、とっても可愛いんです。CoCo壱番屋1号店と壱番屋記念館の外観が描かれていて、記念館を観覧した良い思い出になりますね。