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三重県菰野町、萬古焼の窯元・山口陶器が2014年に立ち上げたブランド「かもしか道具店」。全国のライフスタイルショップや、中川政七商店でも取り扱われている、注目の萬古焼ブランドです。
「かもしか道具店」のものづくりの背景には、「産地を残したい」「菰野町を盛り上げたい」という代表・山口さんの熱い想いがありました。今回は、ブランド誕生のきっかけから、おすすめの商品まで、じっくりとご紹介していきます。
名古屋から車で1時間ほど。やってきました三重県菰野町。
緑の田んぼの中に、リノベーションされた倉庫が姿をあらわします。目の前には「鈴鹿セブンマウンテン」が広がり、その中でも一番大きな山・御在所岳がずっしりとかまえています。
「かもしか道具店」の商品だけでなく、菰野町と四日市市にある4つの萬古焼の窯元からなる「4th market」の商品や、セレクトの商品も並びます。
ワークショップエリアでは、本格的な焼き物体験ができます。
300年の歴史「萬古焼」とは
はじめに少しだけ萬古焼についてご紹介していきます。
萬古焼は三重県の代表的な地場産業で、1979年に国の伝統工芸品に指定されました。四日市市・菰野町に集積する窯元のつくる食器や急須は、国内だけでなく海外でも親しまれ、土鍋の国内シェアは、80%以上を占めています。萬古焼土鍋の特徴は「陶土」。耐熱性に優れ、高度の耐久性を発揮します。
急須も、土鍋と並び萬古焼を代表する商品のひとつ。鉄分を多く含んだ土を使い、還元という方法で長時間焼きしめられることにより、お茶の渋みを吸収して味をまろやかにしてくれる効果があるのです。