つくり手の想いが詰まった、手仕事に出会えるお店。「えんける道具店」|愛知・常滑

2019.5.16
えんける道具店

古くから焼き物の産地として栄えた、愛知県・常滑市にある「常滑やきもの散歩道」。その散歩道にあるのが、今回ご紹介する「えんける道具店」です。陶器の湯たんぽ・黒七輪・甕(かめ)など、手仕事でつくられる暮らしの品を提案してくれるお店です。

 

えんける道具店

 

えんける道具店

 

場所は、名鉄「常滑」駅から歩いて5分ほど。もともと古本屋だったという店舗を改装した、長屋の一部が店舗になっています。

 

えんける道具店

 

えんける道具店

 

えんける道具店

 

店内には、陶器の湯たんぽ・黒七輪・甕(かめ)、昭和中期のレトロな器などが並びます。

 

 

すべてはここから。加藤さんがつくる「湯たんぽ」との出会い。

 

「えんける道具店」オーナーの早川信隆さん
「えんける道具店」オーナーの早川信隆さん

 

もともとインテリア関係の仕事をしていたという早川さん。なぜ「えんける道具店」をはじめることになったのでしょうか。お店誕生のきっかけから教えていただきました。

 

早川さん:「お店をはじめたきっかけは、お店のメイン商品でもある、加藤さんがつくる「湯たんぽ」に出会ったことです。ある日、雑誌で見かけ、こんなすてきなアイテムがあるのだと心惹かれました。僕は知多市に住んでいたんですけど、生産地が多治見と近いことにもご縁を感じ、すぐにお話を聞きに行きました。」

 

加藤さんがつくる「陶器の湯たんぽ」
加藤さんがつくる「陶器の湯たんぽ」

 

窯元の職人である加藤さん
岐阜県多治見市で13代続く、窯元の職人である加藤さん


早川さん:「加藤さんの窯のある岐阜県多治見市は、陶器の湯たんぽの生産地として、最盛期には70ほどの窯元があったそうです。その後、量産化の時代になり、陶器の湯たんぽを製造する窯元はみるみると減少……。現在でも変わらず手作業で、陶器の湯たんぽをつくられているのは、加藤さんご夫婦のみなんです。加藤さんは、岐阜県多治見市で13代続く窯元の職人として、今でも機械操作に頼らず、一点一点を手作業でつくっていらっしゃいます。

 

加藤さんのような、古き良き時代の手作業のものづくりを伝えていきたい。その想いで2017年2月にお店をオープンしました。」

 

 

普通でちょうど良い。
手作業でつくられる暮らしの品

 

えんける道具店

 

えんける道具店の「えんける」とはどのような意味なのでしょうか。

 

早川さん:「フィンランド語で「シンプル」という意味です。普通でちょうど良いものを、大切にしていきましょうという想いを込めて店名にしました。忙しない時代だからこそ、みなさん”ていねいな暮らし”を求められていると感じています。ひと手間かける。お気に入りの道具を大切に使う。そんな暮らしをご提案していきたいですね。」

 

 

 

岐阜県多治見産
加藤さんがつくる「陶器の湯たんぽ」

 

加藤さんがつくる「陶器の湯たんぽ」
陶器の湯たんぽ ¥3,100(税別)

 

ここからは、えんける道具店のアイテムをご紹介していきます。

 

まずは、岐阜県多治見市で13代続く窯元さんの職人である加藤さんがつくる「陶器の湯たんぽ」。陶器の湯たんぽの産地であった岐阜県多治見市。今でも変わらず陶器の湯たんぽをつくっているのは加藤さんだけ。とても貴重な湯たんぽなのです。

 

湯たんぽの特徴① じんわり温かい。陶器の保温性

 

陶器の湯たんぽ ハリネズミ
陶器の湯たんぽ ハリネズミ ¥3,500(税別)

 

陶器の湯たんぽ うさぎ
陶器の湯たんぽ うさぎ ¥3,500(税別)


陶器製の湯たんぽは、江戸時代から使われているのだそう。

 

一番の特徴は、陶器独特の保温性の高さ。厚みのある陶器は、空気を含む性質があるので、保温性がとても高いんです。夜にお湯を入れてから、翌朝までしっかりと温かさを保ってくれます。陶器の温もりは、体の内側にじんわりと届きます。

 

また、熱や電気を使わないので、空気や肌が乾燥しないのもうれしいポイント。就寝のおともとしてだけでなく、留守中のペットの暖房器具としても活躍します。

 

湯たんぽの特徴② 珪藻土による、ひなたぼっこの心地よさ

 

加藤さんがつくる「陶器の湯たんぽ」

 

そして、素材の「土」にも秘密があります。

 

加藤さんの窯がある、多治見市高田町の土には、珪藻土が含まれています。珪藻土には、ケイ素が含有しているので、熱を加えると遠赤外線を発生します。遠赤外線の効果で、身体の内側からぽかぽかと温まり、ひなたぼっこと同じ状態をつくってくれるんです。

 

湯たんぽの特徴③ 現在の暮らしに馴染む。モダンなカラー

 

加藤さんがつくる「陶器の湯たんぽ」

 

カラーは、赤・白・ベージュ・飴茶・青・黒の6種類。釉薬(ゆうやく)の色は、加藤さんと早川さんが相談して製作。モダンなカラーは、現代の暮らしにもすっとなじみます。

 

 

 

岐阜県多治見産
加藤さんがつくる「陶器の甕(かめ)」

 

加藤さんがつくる「陶器の甕(かめ)」

 

そしてもうひとつ、岐阜県多治見市の加藤さんがつくっているのが、「陶器の甕(かめ)」。甕の素材には、「珪藻土」や「酸化チタン」が含まれているので、調湿・消臭効果に優れています。甕は食品づくり&保存に最適な器なんです。

 

甕の特徴① 還元作用で、漬物がおいしく漬かる

 

加藤さんがつくる「陶器の甕(かめ)」

 

加藤さんの甕は、「漬物がすっぱくなりにくい」のだといいます。その秘密は、素材の「土」。

 

甕の素材には、サンゴや貝殻・植物の死骸などからとれる「珪藻土」や「酸化チタン」が含まれています。珪藻土には自浄作用があり、酸化チタンには消臭・抗菌作用があります。こうした甕の素材の土がもたらす”還元作用”により、水が膨らみ、まろやかなおいしい水になります。

 

まろやかな水で漬けるので、漬物は酸っぱくなりにくく、おいしく漬かるのです。

 

甕の特徴② 塩や砂糖などの保存に最適

 

加藤さんがつくる「陶器の甕(かめ)」
加藤さんのつくる甕 1合 ¥1,190(税別) / 2合 ¥1,390 / 3合 ¥1,490(税別)

 

珪藻土は、湿調湿・消臭効果に優れており、塩や砂糖などの調味料の保存にもおすすめです。また、1合の甕は口の広さ深さがちょうど良く、指先をスムーズに入れられます。底の方に余ったお塩を取る際も、底まで指先が届きますよ。

 

食卓にもなじむモダンなデザインと、冷蔵庫に入れても出し入れしやすいサイズもポイントです!

 

 

 

愛知県碧南市産
杉浦さんがつくる「黒七輪」

 

杉浦さんがつくる「黒七輪」
杉浦さんがつくる「黒七輪」 ¥6,200」

 

「黒七輪」を継承し続ける杉浦さん
創業大正5年。愛知県の三河地方で「黒七輪」を継承し続ける杉浦さん


瓦の産地として有名な、愛知県碧南市。瓦やかつての陶磁器製の練炭火鉢の技術を生かし、つくられているのが「黒七輪」です。杉浦さんは、今も手作業で黒七輪をつくっている、日本でたった1人の職人さんなのだそう。

 

黒七輪の特徴① 二重構造で丈夫で長持ち

 

黒七輪

 

一番の特徴は、二重構造になっていること。

 

外側には熱に強い「三河土」、内側には七輪に適した「珪藻土」が使われています。珪藻土は、濡れて吸水すると崩れやすく、割れやすいという特徴があります。そこで、丈夫な三河土を外側に使用することで耐久性に優れた七輪となりました。日常使いする上で、丈夫というのは、大切なポイントですよね。

 

黒七輪の特徴② 七輪は、何もしなくてもおいしく焼ける調理道具

 

黒七輪

 

七輪で焼くと、とってもおいしく仕上がりますよね。その秘密は、炭火調理と、七輪の素材である珪藻土。炭火による高温でパリっと焼き上げ、珪藻土による遠赤外線が食材の内側までじんわりと届き、食材のうまみや水分を逃しません。

 

 

 

お土産としても!
昭和レトロなアイテム

 

昭和レトロなアイテム

 

えんける道具店では、昭和中期のレトロな器や雑貨も取り扱っています。器や土瓶などデットストックのものを中心に、現代の暮らしになじむアイテムばかり。

 

「常滑やきもの散歩道」に位置していることから、海外からのお客様も多く、お土産としても人気なのだとか。

 

昭和レトロなアイテム

 

昭和レトロなアイテム

 

昭和レトロなアイテム

 

昭和レトロなアイテム


「甕を使った味噌づくりや、七輪の使い方などのワークショップなども開催していきたいですね」と語ってくださった早川さん。どんなアイテムが増えていくのか、今後のえんける道具店にも注目です。

 

えんける道具店のように、職人さんとの架け橋になってくださるお店があるこそ、私たちは日本のすばらしい手仕事に出会うことができます。毎日の暮らしの中に、つくり手の想いが詰まった道具たちを取り入れてみませんか?

 

【えんける道具店】
住所   :愛知県常滑市陶郷町1の1
営業時間 :[月・火・金・土]12:00-17:00 [日]11:00-17:00
定休日  :水曜・木曜
駐車場  :なし(陶磁器会館駐車場をご利用下さい)平日:無料 土日祝:500円/1日

http://tokonameenkel.com/

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