300年の歴史。三重県菰野町の萬古焼を食卓に。「かもしか道具店」
目次
菰野町を訪れる人を増やしたい
店内では、菰野町に関するさまざまなアイテムが紹介されています。
山口社長も愛用中という「KOMONO TOWNパーカー(¥4,500)」
「Banko Map」菰野町の萬古焼を紹介しているマップ。
「ぬり絵プレート」デザインは湯の山にちなんだ3種類。
言葉の一つひとつから、産地を盛り上げたい。菰野町を盛り上げたいという山口さんの熱い想いを感じました。最後に、そんな「菰野愛」に溢れた山口さんの今後の展望をお聞きしました。
山口さん:「産地を残すためには、産地に訪れてもらうことも、とても大切だと考えています。田舎暮らしやUターン就職など、移住を促進する動きがありますが、僕はそれだけではダメだと思っているんです。これからどんどん日本の人口は減少していきます。その中で、ただ地域の人口を増やそうとしても、人口の取り合いになってしまい、移住元の地域は
人口が減少してしまいます。
そうではなく「関係人口」を増やすことが、これからの日本を豊かにしてくれると思うんです。住む拠点はそのままに、好きだなと思う他の地域に足を運ぶ。訪れた先で、その土地の文化や産業に触れ、お金を使う。そうすることで、全国のさまざまな地域が豊かになっていきます。産地を残すためにも、菰野町を全国のみなさんに訪れたいと思ってもらえる場所にしていきたいです。」
菰野町の農家や旅館女将、役場職員などの有志で立ち上げた「こもガク」プロジェクト。2018年に開催された「こもガク×大日本市菰野博覧会」は、3日間で3万7千人が訪れました。
山口さんありがとうございました!
産地を残したいという熱い想いからつくられる器の数々は、300年という歴史を守りつつも、現在の生活にすっとフィットするものばかりでした。たかが道具。されど道具。器をひとつ変えるだけで、毎日の生活は豊かになるものです。
取材を終える頃には、「かもしか道具店」だけでなく菰野町という地域にすっかり魅了されていました。「かもしか道具店をきっかけに、菰野町に遊びに来てくれる方が増えて欲しいです。」という山口さんの言葉の通り、菰野町は週末のおでかけにぴったりの地域。今年で開湯1300年を迎える「湯の山温泉」、自然の恵を生かした「カフェやグルメ」。ぜひショートトリップとして、菰野町を訪れてみてくださいね。