地下鉄「久屋大通」駅から徒歩1分の場所に位置する器専門店「make my day(メイクマイデイ)」。カラフルな色使いと六角形の器が目を引くオリジナルブランド「m.m.d.(エムエムディ)」をメインに展開をしています。
目次
ビルの一角にひっそりと佇むこちらのお店。扉を開けると、パッと華やかな色味のある瀬戸焼の器たちに心惹かれます。「ほんの少しの非日常」をコンセプトに提案する、オリジナルブランド「m.m.d.」をメインとした器は、自分用にはもちろんですが、贈り物や引き出物などにも大好評です。
お店を立ち上げたきっかけや、「m.m.d.」の誕生、瀬戸焼の魅力などを紹介します。
もっと焼き物の魅力を伝えたい、
器専門店をオープン。
– こちらのお店をオープンするにあたっての経緯を教えてください。
岡上さん:「15年ほどベビー用品の商社でバイヤーの仕事をしていました。海外で買い付けをしたり、展示会に行く機会も多く、展示会の際に同時にテーブルウエアも開催されていたんです。昔から器に関して興味があり、器の魅力を発信したい、お客様にお届けしたいと考えるようになったのです。
愛知県周辺には、瀬戸焼・常滑焼・美濃焼・信楽焼・萬古焼など、多くの焼き物の産地があります。全国的にも稀なロケーションなのに、器の専門店が少ないことに気づいたのです。そこで、器に特化したいと「make my day」をオープンしました。」
– オリジナルブランド「m.m.d.」もオープンの際につくられたのでしょうか?
岡上さん:「当初はバイヤーの経験を生かしてメーカーをセレクトして提案をしていたのですが、オリジナルのデザイン開発をしたいと思うようになりました。自分の想いをデザインにし、カタチにしている瀬戸の窯元さんと出会ったことがきっかけとなり、「m.m.d.」を立ち上げることになりました。」
– 「m.m.d.」を立ち上げるまで色々な構想や想いがあったと思うのですが、それらについて教えてください。
岡上さん:「「ほんの少しの非日常」をテーマにしたブランドコンセプトを立てました。“繋がりを大切に”というコンセプトにもと、商品開発を進めて行く時に、器自体もアイコニックな形状がいいのではと思ったのです。そこで六角形の器をイメージしました。蜂の巣のように隙間なく“繋がる”。釉薬を塗り分けて透明と色の配色が“繋がる”。これらを融合することで、コンセプトにマッチした技法を取り入れ、「m.m.d.」が誕生しました。」
– なぜ瀬戸焼でオリジナルブランドをつくろうと思ったのですか?
岡上さん:「瀬戸には昔300ほどの窯元があり、現在は60くらいまで落ち込みました。アパレルと同じように海外生産がメインとになり、中国などのアジア圏などで安価な器をつくるようになったのが原因だと思います。
瀬戸焼は日本六古窯の一つで1000年以上の歴史を誇ります。もっといろんな方に瀬戸焼の魅力や価値を届けたいと強く思うようになりました。瀬戸焼は長い歴史があるからこそ、陶器、磁器、半磁器などが何でもできて、多彩な技術を持つ職人さんが多くいます。だからこそ、オリジナルブランド「m.m.d.」をつくることで、より瀬戸焼の認知度も上がり、次世代に伝え続けることができるのではと思ったのです。」
– 瀬戸焼のオリジナルブランドをつくることで地域活性化を図るということですね。
岡上さん:「瀬戸焼には、新しい器が提案できる技術を兼ね備えていると思います。「m.m.d.」を通して、瀬戸焼の魅力を次世代に伝えながら、瀬戸焼を盛り上げていきたいです。」