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森本工房は、自然豊かな岐阜県・揖斐川町に店舗を構える自家製ハム・ソーセージのお店です。店内には本物のソーセージを学ぶため、ドイツで修業したオーナーがつくる、こだわりのハムやソーセージが並びます。
おいしいものを届けたい!熱い情熱をもってつくられた商品は、どれも絶品!全国に多くのファンを抱えています。
今回はそんな森本工房のおいしさの秘訣に迫ってきました。
工房兼直売所があるのは、岐阜県揖斐郡。名古屋からは車で1時間半ほどの自然豊かな町です。
もともとは自宅の車庫だった場所を改装して、営業されています。
店内には、こだわりのハムやソーセージが並びます。あ〜どれもとてもおいしそうです!
オンラインで注文する方や贈り物の方は、こちらのパッケージに入れてお届けしていただけます。すてきなパッケージに胸が踊ります。
これなら贈り物としても喜ばれること間違いなし!用途に合わせた熨斗もつけていただけるので安心です。
本物の味を追い求めて、ドイツへ
森本さんが工房をオープンしたのは2002年、今から約17年前のこと。ドイツで修行されたのちに、地元で開業されました。ハム・ソーセージづくりをはじめたきっかけは、なんだったのでしょうか。
森本さん:「最初のきっかけは、叔父が養豚場を営んでいたことです。大学卒業後に、ある一本のソーセージに出会ったんですね。もうそのソーセージがおいしくて、そこから興味をもって、東京の精肉加工会社に就職しました。
僕って少し面倒さいところがあって、一つのことを追求しはじめたら気が済まないんです。「本物のソーセージはもっとおいしい」その言葉がずっと引っかかっていました。
1年ほどたった頃、師匠に本物のソーセージをつくりたいなら養豚場に行かなきゃつくれないよって言われて、養豚場で働きはじめました。すると、本物のソーセージをつくるなら、餌から学ばないと!と言われて。本場のドイツの修行に行くことにしたんです。」
パリッと音のしないソーセージ?!
森本さん:「僕が修行しに行った先は、赤ずきんちゃんの故郷でもあるドイツのアルスフェルト。養豚家、シュミット家にホームステイしながらハムやソーセージに使われる豚の飼育を一から学びました。
そこで、驚いたのがソーセージの音です。僕はそれまでパリッと音の出るソーセージがおいしいと思っていたんですね。しかし修行した先のドイツで食べたソーセージはどれも音なんてしません。」
手間を一切惜しまないハム・ソーセージづくり
−なぜ音がしないんですか?
森本さん:「皮の食感でごまかしてないからなんです。森本工房では、お肉本来の芳醇さを味わっていただきたいので、皮が薄くてやわらかい天然羊腸を使っています。手間もかかりますが、「パリッと音がしないこと」。これはシュミット家から教わって僕が大事にしていることの一つでもあります。
それだけではありません。シュミット家では、大切に育てた豚に対して一切の手間を惜しみません。よく手づくりソーセージってうたっていても、実際は機械任せなところが多いんです。しかし、僕らはシュミット家で受け継いだ製法を守るため、全行程を手作業で行っています。
肉の状態を手の感触で確かめる。季節による温度、自然環境の違い。些細なことで豚の成育は少しずつ変わっていくので、その肉質を自分の手で確認しながらベストな状態までもっていきます。」
森本さん:「使う豚肉は、生育環境、生産者さんの想いも大切にして選ぶようにしています。正直、お肉を切らなくても断面を見るだけで、餌を変えたなとか、生産者さんの性格までわかります。
シュミット家で、毎日毎日畑を耕し、豚舎の掃除、豚の世話、豚の肉質の見分け方まで徹底的に叩き込まれているうちに、豚だけでなくあらゆる動物の不調まで分かるようになりましたね。」
−え!すごい。人間もわかるんですか?
森本さん:「もちろん人間も動物なので、あの人腰痛めてるなとか、スタッフの動きをみて肩痛いでしょとかわりますね。整体師になったら?なんて言われますよ(笑)」
ただつくるだけではだめ。誰かのためにつくること。
森本さん:「シュミット家では本当にたくさんのことを教わりました。僕がもう一つ大事にしていることは、”誰かのために作ること”。シュミット家では、ハム・ソーセージを注文を受けた家を回ってお客さんに直接手渡ししながら販売していました。
どの家をまわってもみんな、すごく笑顔で、ハム・ソーセージが来ることを心待ちにしているんです。僕はそこで本物をつくることは、誰かの笑顔のためにつくることだって気づいたんです。ただつくるだけではだめ。誰かのためにつくることが大切なんだってね。」
森本さん:「また、僕が過ごしたドイツの町は風土がよくってとてもいい場所なんですが、ふと気づいたんです。あれ?これってよく見れば地元の揖斐川町と同じじゃない?って。
こうして故郷に戻ってきてオープンしたのが約17年前です。おかげさまで、うれしいお言葉もたくさんいただけるようになりました。でもまだまだ、新しいハム・ソーセージの開発に向けて試行錯誤を続けていきますよ。」
来年には養豚場の運営もはじめらるとのこと。森本さんの勢いはまだまだ止まりません。