※2023年10月に移転リニューアルオープンしました。
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朝においしいパンが食べられる。そんな幸せが待っていると思うと、自然と早起きしてしまうものです。
今回ご紹介するのは、昨年春にオープンしたパン屋「Tôt le Matin Boulangerie(トレマタンブーランジェリー)」です。店名である「Tôt le matin」はフランス語で「早朝」という意味。朝起きて「パンが食べたいな」と思ったときに来て欲しいという想いから、朝の8時から営業しています。
オープンから1年未満ですが、どんどんとファンが増えている「トレマタンブーランジェリー」。取材時も絶えずお客さんがいらしていました。その魅力に迫ってみたいと思います。
場所は地下鉄東山線「一社」駅から6分ほど歩いた静かな通り沿い。緑豊かな「西一社中央公園」の向かいにあります。
店内に入ると焼きたてパンの香ばしい香りが広がります。男性でも立ち寄りやすいスタイリッシュな内装です。
自分のつくったもので、周りの人を笑顔に
店主の林あゆみさん。パンづくりの様子を見学させていただいました。
まずはお店の誕生についてお話を伺いました。学生時代は美術を専攻していたという林さん。なぜパン屋の道に進まれたのでしょうか。
林さん:「パン屋を目指す前は、高校の美術科で油絵を専攻し、美大を目指していました。小さい頃から、絵を描いたり、歌を歌うなど、何かを表現することが好きだったんです。ですが、美術を仕事にするというのが、自分の中でしっくりこなくて……。
パンづくりは学生の頃に趣味ではじめました。レシピ本を見ながら最初はベーグルからはじめ、つくるたびに違う味になってしまう難しさや、パンづくりの面白さに惹かれていきました。パンってもちろん自分でも食べますが、人にもあげるじゃないですか。つくったものを家族や友人たちに振る舞うと喜んでくれるのが、とてもうれしかったんです。「自分のつくったもので周りの人を笑顔にしたい!」と想いパン屋を目指しました。」
林さん:「パンの学校に通いたいなという気持ちもありましたが、働きながら修行した方が、実務的なことも学べるなと、名古屋のパン屋に修行入りしました。接客販売から仕入れ・分割・成形・窯などすべての工程を1から教えていただきました。6年間みっちりと修行した後、1年半くらいはアルバイトをしながら開店資金を集めて、昨年4月に念願のお店を持つことができました。
この場所に決めた理由は周りの環境です。あまり土地勘はなかったんですけど、自転車でこの通りを走っているときに、レストラン・カフェ・雑貨屋さんなどいろいろなお店があって楽しそうだなという印象を受けたんです。
向かいには緑豊かな公園もあります。パンを買って公園で食べるという方もいらっしゃいますし、その公園で近くにパン屋さんができたよと聞いた方が来てくださることもあります。自分も緑がパッと目に入るので、いつも癒されているんです。この場所にしてよかったなと毎日思いますね。」