目次
岐阜県・多治見市は、「美濃焼」の産地として知られています。市内にはたくさんの窯元や器のお店が点在しており、全国的にも人気を集めています。
今回紹介するのは、長年産地商社としてものづくりを提案してきた会社「株式会社ユープロダクツ」の直営店「 PRODUCTS STORE(プロダクツストア)」。オープンのきっかけから、焼き物への思い、おすすめの器などをご紹介します。
美濃焼の魅力とは?
美濃焼とは、ここ多治見市や土岐市、瑞浪市、可児市の東濃地方の一部エリアでつくられている陶磁器の名称。日本最大級の陶磁器生産量を誇っており、日本で生産される器の半数以上は美濃焼なのです!
美濃焼きの歴史は奈良時代の須恵器(すえき)づくりが始まりと言われています。そして明治時代以降、リーズナブルで大量生産できる独自の技術を加え、今では日本の食卓には欠かせない存在となりました。
美濃焼の特徴は「いろんな技術が提案できる」こと。よく、特徴がないと言われることも多い美濃焼ですが、時代に合わせた釉薬を開発したり、技術の高さが自慢。そして丈夫で使いやすい器が多いので、多種多様、シーンに合わせて使うことができます。
お客様と作家さんをつなぐ場所として
器を提案したい
「 PRODUCTS STORE(プロダクツストア)」がオープンしたのは、2020年10月。長年、器の産地の商社として、東京や大阪などの雑貨店や家具、アパレルショップなどに器の卸をしていました。「実際にお客様に器を手にとっていただく場所を提案したい」と常に考えており、ご縁もありこの場所でオープンしました。
店内には自社企画の器はもちろん、作家さんの器なども展開しており、それぞれ表情ある器を楽しむことができます。
1階は自社商品がずらり!
多治見市を一望できる眺めの良い高台で100年以上カップとソーサを作り続けている丸朝製陶所がつくった「%PORCELAINSシリーズ」は、丈夫で使いやすいと大人気!
電子レンジや食洗機可、オーブン200度までOKな使い勝手の良い器です。
その他にも人気のSAKUZANの器や、窯元が1点1点丁寧につくった器なども用意しています。
「産地問屋なので、自社商品の開発はもちろんですが、地元の窯元や作家さんともつながりが深く、その方々の器への想いをお客様に伝えたいなと思っています。ストーリーを大事にしながら、お客様と作り手をつなぐ場所としてあり続けたいです。」と話してくれました。
器の他にも箸置きや、ガラスの器などもラインアップしています。どれにしようか迷ってしまうほど種類が多いのが魅力!お客様も1〜2時間はこの場所でゆっくりしながら器選びを楽しんでいるとのことです。
こちらは2階にある作家さんの展示・販売ルーム。月ごとによって、作家さんの展示を行っています。(※こちらは12月に展示・販売している様子の写真です。)
地元の花屋さんとコラボレーションしてつくった空間は圧巻!陶器の一輪挿しなど個性豊かな器が並んでいました。
反対側にも作家さんの器がずらり。海外や東京などでも人気の作家さんの器を常設展示しています。目で見て、触れて楽しめる空間です。
「常時6〜7名の作家さんの器の展示方法を季節ごとに変えて販売をしています。各地で活躍する地元出身の作家さんも多く、作家さんからも地元で見てもらえる場所があるのはとても嬉しいとの声もいただいています!作家さんごとの雰囲気や世界観を体感してもらえればと思います。」
スタッフさんイチオシの器をご紹介
「designed by studio point」と企画したのがマグカップ。実はボディの形は全て同じですが、5つの窯元でそれぞれ得意な技法を用いてつくった、表情豊かなマグカップです。
土の種類や焼き方、釉薬など、同じ形でも雰囲気が全く違うマグカップたち。好みのマグカップを選んでみてはいかがでしょう?
こちらのライスボウルも同様に、同じ形をしながらも窯元ごとで特徴を出したオリジナルのもの!美濃焼だからこそできる技術の高さに驚きます。
まるでひまわりのような見た目がかわいらしいこちらの器。独創的な雰囲気を表現する窯元「丸克陶苑」でつくられた器です。普段使いしやすいのも魅力です!
美濃焼の魅力がぎゅっと詰まった空間「 PRODUCTS STORE(プロダクツストア)」。お気に入りの器との出会いを楽しんでみてはいかがでしょうか?
写真 / 清水しげみ(ワンライフコミュニケーション株式会社)