和食がつくりたくなる!料理研究家・冨田ただすけさんの和食レシピサイト「白ごはん.com」
目次
「白ごはん.com」の誕生背景
料理研究家・冨田ただすけさん
「白ごはん.com」はどのようにして誕生したのでしょうか。紐解くべく、冨田さんのこれまでの経歴を教えていただきました。
冨田さん:「子どもの頃から料理をつくることが好きで、小学校の低学年頃から包丁を持つようになり、週末には兄と料理をしていました。学生時代には自宅に遊びに来た友人につくったり、自然と料理をするようになりましたね。大学時代は洋食屋や惣菜店など、飲食店でのアルバイトに明け暮れました。
南山大学卒業後、食に関する仕事がしたいとデパ地下の食品メーカー「ロック・フィールド」に就職しました。大量調理でありながらも、できるだけ手づくりにこだわりたいという姿勢の会社でとても勉強になりましした。しかし、大きな会社だったので「出汁の取り方はこれで良いのかな?」と疑問に思っても、商品開発に携わるには、今の自分では何年かかるかわからない状態でした……。「これではだめだ!自分で基礎をつくろう!」と、大阪阿部野辻調理師専門学校で1年間学びました。
卒業後は、料理教室や茶懐石も行う名古屋の日本料理店(現在は閉店)で、3年間修業させていただきました。その後は、「もっとできるだけ多くの人においしさを届ける仕事がしたい」と、食品加工メーカー「寿がきや食品」で、商品開発を7年ほど経験しました。ブランドコンセプトの立ち上げから、製品開発、工場への落とし込みまで、商品開発のスタッフが全部やるんですよ。開発に携わったものには、今でも販売されている商品も多く、店頭で見かけるとうれしくなりますね。」
ぶり大根
料理一筋の人生を歩んできた冨田さん。「寿がきや食品」への転職後、レシピサイト「白ごはん.com」を立ち上げます。
冨田さん:「転職して夜8時には帰宅できるようになったんですよ。日本料理店では、寝る間もないほど働いていたので、サラリーマンになったら退社後に時間を持て余してしまって(笑)。日本料理店で学んだことを、まとめたいなと思ったのがきっかけです。昔から素朴な家庭料理が好きだったので、家庭的なレシピに自分が学んできたものをプラスして伝えられたらと思い、「白ごはん.com」を立ち上げました。
その後、料理研究家として独立しました。飲食店のようにおいしいものをつくる人はたくさんいますが、それを伝える人って少ないんですよね。なかでも、僕くらいの年代の男性で家庭料理となると、かなり少数です。伝える側の仕事も面白そうだなと思ったのが、独立のきっかけです。」