2023年6月、名古屋・池下にオープンした「THE GREEN 〜moss design〜」。”苔”に魅せられたテラリウムアーティストの古原由香さんによる、苔テラリウム専門店です。
テラリウムというのは、「透明なガラス容器の中で動植物を育てる」という意味。お手入れもしやすく、暮らしに癒しをプラスできると注目を集めています。店内には美しいテラリウム作品がずらり!ワークショップ体験ができるサロンスペースも併設されています。
今回は実際にテラリウムワークショップに挑戦してみました!
※情報は取材時のものです。
ご利用の際には、各施設・各店舗の最新情報をご確認ください。
目次
池下駅から徒歩3分!
住宅街にたたずむ「テラリウム専門店」
「THE GREEN 〜moss design〜」があるのは、地下鉄「池下駅」より徒歩で約3分の閑静な住宅街。海外のショップのような、素敵な雰囲気です。
扉を開けると、まるでギャラリーのような空間が広がっています。思わず見入ってしまう、癒しの空間です。
テラリウムとは、グラス容器の中に苔や水草などの植物を植栽し、自然そのままを切り取ったかのような風景を鑑賞するもの。自分だけの“自然”を楽しめるのが魅力です。
「THE GREEN 〜moss design〜」では、手のひらサイズから大きなサイズまで、さまざまなテラリウム作品を鑑賞できます。もちろん購入もOK。
古原さんの作品には、それぞれストーリーがあるのも特徴。
動物たちが暮らす森、ダイナミックな海外のような景色、思わずクスっと笑ってしまう場面など、ガラス容器の中には小さな世界が広がっています。
苗木や石の表情の違いを楽しむのも、テラリウムの魅力。ぜひお気に入りの作品を見つけてみてくださいね!
店内奥には、さらに大きなテラリウム作品が展示されています。
東京ドームの現地で数日かけて制作されたという大作をはじめ、ダイナミックな作品がずらり。どの作品も植物の力強さを感じます。
「THE GREEN 〜moss design〜」では、オーダーメイドのテラリウムの制作をはじめ、グリーンウォールや緑をベースとした空間作りの提案も行っています。
“苔”に人生を変えられて
− 古原さんがテラリウムをはじめたきっかけについて伺いました。
古原さん:「きっかけは、今から10年以上前のことです。子育てに日々追われる中で、癒しを求めて、森へ出かけたんです。
ふと足元を見ると、茶色く枯れた植物があり、これはなんだろう?と持っていたペットボトルの水をかけてみると、すぐに元気を取り戻して、イキイキとした緑の苔に変わったんです。苔の生命力の強さ、美しさに惹かれて、苔に強い興味を抱くようになりました。」
古原さん:「テラリムなんて言葉もない時代ですから、独学で苔について勉強をはじめ、その後、東京で活躍されている苔盆景の先生に師事をして、さらに知識を深めていきました。
自分が苔に癒されたように、もっと多くの人にも苔の良さや癒しを知ってもらいたい。と思い、イベントや出張レッスン、自宅レッスンなどで苔の魅力を伝える活動をしてきました。
もともとは関西を中心に活動していましたが、今回ご縁をいただき、名古屋にて店舗をオープンさせていただくことになりました。
私自身も名古屋に来たばかりでわからないことが多いですが、東海エリアの方に苔の魅力をお伝えしていきたいと思っています。」
➖古原さんが考えるテラリウムの魅力を教えてください。
古原さん:「テラリウムは誰でもつくれて、成功体験を得ることができるのが一番のポイントです。一見難しそうに見えるのですが、手順を踏まえて行えば誰でも素敵なテラリウムを制作していただけます。
小さな容器の中をじっくりと眺め、生き生きした緑色を感じると心がとても癒されるはずです。ちゃんと育てると、光と水だけで何年も育ち、小さな大自然を感じさせくれますよ。
自分がつくりたい世界をつくってみるのもいいですし、インスピレーションに任せてつくってみるのもいいと思います。
まずは、実際につくって苔の魅力を感じていただければ嬉しいです。」
苔テラリウムのワークショップを体験!
ショップ2階には、ワークショップ体験ができるサロンスペースも併設されています。
今回は実際に苔テラリウムのワークショップに挑戦してみました!
材料は主に、苔・石・砂の3つ。手袋をして準備完了です!
まずはテーマを決めよう!
制作をスタートする前に、まずはテーマを決めます。
今回は「小さなパワースポット」をテーマに、見ているとパワーがみなぎってくるようなものをつくりたいと思います。
テラリウムの土台づくり
まずはテラリウムの土台をつくっていきます。使用するのは、砂とソイルをブレンドしたもの。ガラス容器を傾けて、斜面をつくっていきます。
筆で少し整えて、砂が崩れないように霧吹きで水をかけたら土台の完成。
テラリウムは真上からではなく、横から見ることが多いので、このように傾斜をつけると奥行き感が出るそうですよ!
テラリウムの土台づくり
続いては「風山石(ふうざんせき)」というゴツゴツと削られた質感が特徴の石を3つ選びます。形はもちろん色合いもそれぞれ異なるので、どれが良いかな〜と迷ってしまいます。
砂に石を置いていきます。浅いと崩れてしまう原因になるので、ググッと力を入れてしっかりと配置するのがポイント。
途中でこのようにガラス容器を持ち上げて、実際の目線で確認していきます。
表面の水分を拭き取ったら、石の配置は完了です。一気にワイルドな雰囲気に!
カラー砂で道や水を表現!
5色のカラー砂を使って、道や水を表現していきます。今回は湖を表現したかったので、ブルーのカラー砂をチョイス!
白い砂を少しプラスして白波を表現。一気にイメージしていた世界観に近づいてきました。
いよいよ苔の出番!
いよいよ苔の出番です。なんと苔は日本だけでも1,700種類ほどあるのだとか!「ホソバオキナゴケ」「コツボゴケ」「シノブゴケ」の3種類の苔を使用しました。
苔の裏に付いている余分な土をハサミで切り取り、水でシャバシャバと洗い流します。これで苔を植える準備はOK!
ピンセットを使い、慎重に苔を植えていきます。まずは「ホソバオキナゴケ」を広い部分に敷き詰めていきます。一気にガラス容器の中に、自然の息吹が芽生えました。古原さん曰く、これが「苔マジック」なのだとか!
「コツボゴケ」「シノブゴケ」を、隙間に植えていきます。
最初は少し難しかったですが、いつの間にか時間を忘れていました。このように時間を忘れて没頭できるのも、テラリウム体験の魅力。すっかり苔の魅力にハマってしまいました。
最後にミニフィギュアを置いたら完成!(※ミニフィギュアは別料金)
テラリウムは難しいイメージがあったのですが、丁寧に教えていただけるのでとてもスムーズに制作できました。また、ミニフィギュアを入れることでストーリー性が生まれ、ものすごく癒されます。こんなイメージのものもつくってみたい!と、新たな創作意欲が湧いてくるのもテラリウムの魅力だと感じました。
苔は少しずつ成長し、時間が経つと制作時とは違った雰囲気になるとのことなので、成長が楽しみです!
テラリウムのお手入れ方法
テラリウムのお手入れ方法は、LEDライトが当たる場所に置き、毎日1〜2回霧吹きなどで水をあげます。食品用のラップをかけておけば、水やりは週に1〜2回でOKとのことなので、旅行の際なども安心ですね。
可愛がりすぎて水をあげすぎてしまうと、苔が弱ってしまうので注意。苔は少しずつ成長するので、伸びすぎた時には少し剪定すると良いそうです。
【テラリウム制作ワークショップ】※要予約
ベーシックコース
料金:6,600円(新規オープン価格)※通常7,700円
所要時間:90分
開催時間:11:00~12:30、14:00~15:30、16:30~18:00
時間を忘れ、苔と向き合う一時は、癒しの時間でした。世界で一つのテラリウムは、ギフトにもぴったり!ぜひ「THE GREEN moss design」で、苔の魅力に触れてみてくださいね。