【ナビデザイン】美濃を日本中、世界中に発信する複合施設 「THE GROUND MINO(ザ・グランドミノ)」

多治見市
掲載日:2023.11.08
【ナビデザイン】美濃を日本中、世界中に発信する複合施設 「THE GROUND MINO(ザ・グランドミノ)」
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岐阜県土岐市にある設計事務所「NAVIデザイン」。岐阜県を中心に、住宅・店舗設計・リノベーションを手がけられています。

NAVIデザインが手掛けた店舗に伺い、その魅力をご紹介する本特集。第一回目は、多治見の人気観光スポット、本町オリベストリートにある、土をコンセプトにした複合施設 「THE GROUND MINO(ザ・グランドミノ)」です。

THE GROUND MINOがあるのは、 岐阜県多治見市本町。人気観光スポット「オリベストリート」のメインストリートにある古民家を改築した商業施設として、2023年4月28日(金)にグランドオープンしました。

駐車場も広々としており、ご家族連れで来られる方も安心です。

“食とアートと器”がテーマ。
土を表現するスタジオビレッジ

THE GROUND MINOは、ショップや飲食店、ギャラリー、ラボなど複数のエリアで構成されており、美濃焼の新たな可能性に出会える場所としてオープンしました。

美濃で活躍するアーティストの作品を扱うギャラリー、陶芸体験、美濃焼の食器を使ったレストランなど、施設全体で美濃焼きの魅力を堪能できます。

うつわの可能性をひろげ、
五感で味わう食文化を創造する場として


左:THE GROUND MINO 代表・井澤秀哉さん
右:NAVIデザイン代表・渡邉博己さん

THE GROUND MINO複合施設の代表・井澤秀哉さんと、施設の設計デザイン・施工を手がけたNAVIデザイン代表・渡邉博己さんに施設の魅力や施工のこだわりについて伺いました。

➖はじめにTHE GROUND MINOのコンセプトを教えてください

井澤代表:「THE GROUND MINOは、「土」をコンセプトとした複合施設です。五感で味わう食文化を創造する場として、ショップや飲食店、ギャラリー、ラボなど複数のエリアで構成しています。」

THE GROUND MINO 代表・井澤秀哉さん

− THE GROUND MINOは、どんな場所ですか?

井澤代表:「THE GROUND MINOをオープンするにあたり、2つの課題を解決したいという想いがありました。

ひとつは、「産業もしくは伝統工芸の課題」、もうひとつは「まちの課題」です。この2つの課題を解決する施策の場としての役割が、THE GROUND MINOにはあります。

アートギャラリーでの展示の様子

井澤代表:「美濃焼の価値をいかにして伝えていくかと考えたときに、一つの切り口が”土からブランディングをやり直す”ことでした。

美濃焼はなんでもつくれる焼き物と言われていますが、実は土をデザインできるからなんです。例えば、この地域では、木節(きぶし)粘土、蛙目(がいろめ)粘土、もぐさ土など豊富な土が採れるため、器の用途にあわせて土を組み合わせて陶土できます。

土をつくる人たちは当たり前になりすぎて、土をデザインしている感覚がなく、自分たちがいかにすごいことをしているのかさえ、気づいていません。

オリベストリートの中心部であるTHE GROUND MINOを通じて、産業と地域の活性化を目指すとともに、美濃焼の素晴らしさを伝えていきたいと思っています。」

− NAVIデザインを選んだきっかけを教えてください

井澤代表:「今から20年ほど前に、NAVIデザインさんに本社のショールームの建設を依頼したのが、お付き合いのはじまりです。

いつかまた一緒にお仕事がしたいですねと話していたんですが、20年の時を経て、THE GROUND MINOの話が持ち上がり、これはせひNAVIデザインさんにお願いしたい!と思い、今回依頼をしました。」

焼き物の里から、土の都へ。

NAVIデザイン代表・渡邉博己さん

➖以前は民家と蔵が建っていたという敷地面積は何と約1,000坪!NAVIデザインの渡邉代表に設計デザインのポイントについて伺いました。

渡邉代表:「ご依頼をいただき下見にいった際に、この建物が持つパワーと、不思議な力に驚きました。この場所を再び素敵な場所へと生まれ変わらせてあげたいというのが、最初に抱いた想いでした。

古民家の柱や梁、壁などには、その一つひとつに歴史があります。この場所をおしゃれに、新しくリノベーションをするのでなく、古き良きものを活かしながら改修をすすめました。」

ここからは各ポイントごとに建物のみどころをご紹介していきます。

THE GROUND MINOを象徴する「大門 」

特徴的なこの大きな門は、かつては陶器商ならではの荷受けの門として使われていました。90年代にカナダ人建築家によって建築が行われた際に、場所を移動し現在の位置に残されたのだとか。

渡邊代表:「景観はそのまま残し、メインゲートに建物の顔となる看板をつけました。」

カナダ人設計士が残した「⽡ 」

壁画の瓦は、こちらの建物ができる前の時代に現存した荷物倉に使用されていた瓦なのだそう。

渡邊代表:「⼤⾨裏のステップに使われている⽡がとても印象的でしたので、こちらも、このまま残しています。今では考えられないくらい、豪華な材料が使われているのも、この時代の特徴ですね。」

歴史の面影が残る「馬繋ぎ石」

渡邊代表:「正面にあるオブジェは、「馬繋ぎ石」と呼ばれる一時馬を繋いでおくために用いられた石です。

オリベストリートには、現在も「馬繋ぎ石」が残されているため、その歴史の面影をオブジェとして残しています。」

陶磁器の生産技術を石材に

渡邊代表:「ぜひ庭園の石材にも注目してみてください。敷地内には、トロミルと呼ばれる釉薬や粘土をすりつぶす機械に張られていた石を、石庭として再利用しています。

もとの骨格を活かしながら、光と風が通る庭へと整えました。」

蔵を利用した「アートギャラリー」

渡邊代表:「オリベストリートには、陶器商の蔵が今でも立ち並び当時の面影を残しています。このギャラリーも、もともとあった蔵を利用して、アートギャラリーとして生まれ変わりました。」

4種類の「土壁」

土をコンセプトにした施設だからこそ、素材にもとことんこだわられています。

渡邊代表:「施設内の壁は、陶土に使われる原土を混ぜ合わせて4種類の土壁で仕上げています。
例えば、美濃焼の志野や織部などにも使われる五斗蒔土(ごとまきつち)、多治見の小名田および高田地区で採掘される錆土(さびつち)、多治見市と土岐市の境にある新明峠で以前採掘していた神明黄土(しんめいおうど)、多治見地区で砕石を洗う際に出る副産物としての赤土を集めた平田土(ひらたつち)など、それぞれ異なった原土に漆喰を加え様々な表情をつくりだしました。

また、土壁はすべて技能五輪国際大会に出場した瑞浪の佐官職人さんの手によって仕上げていただきました。」

トイレに貼られているタイルもチェックしてみてください。昭和40年頃に⽣産されたヴィンテージタイルが使われています。

主にヨーロッパに輸出されていたものなのだそう。柄物のデザインタイルは40年前に人気となり、多治見市笠原から数百点ものデザインが生みだされました。

今みてもとても素敵ですよね!

ランプシェード・ドアの手すり・ドアノブは、陶器作家さんやアイアン作家さんによってつくられたオリジナルです。

NAVIデザインでは、見えない部分までこだわり抜いて施工されています。

日本食レストランがオープン予定の「Counter Kitchen」の壁には、タイルを綺麗に並べ目地を均等にするために使うタイル貼り板が飾られています。

ぱっと見るとアートのような雰囲気さえ感じられます。この辺りの方たちは、この板をみると懐かしい!と声をあげる方も多いのだそう。

THE GROUND MINOでは、随所で多治見の伝統工芸やその歴史の息吹が感じられます。施設に訪れた際はぜひ、素材にも着目してみてくださいね。

THE GROUND MINOの施設をご紹介

ここからは、「THE GROUND MINO」の施設内をご紹介していきます。

at Kiln MINO

at Kiln AOYAMAに続く2店舗目となる「at Kiln MINO(アット キルン ミノ)」。

旗艦店となるMINO店では、Shop & Gallery、陶芸工房のほかに、アートを扱うArt Spaceや植栽も販売されています。

店内では、日常の一コマを上質に変える美しい手仕事のうつわを中心に販売されており、若手の陶芸作家や現代に価値あるうつわなど、他では出会えない器に出会えます。

また季節に合わせ、テーマに基づきセレクトしたうつわも紹介されています。

at Kiln MINO Ceramics Studio

おしゃれな空間で陶芸体験も楽しめます。

この教室で使われる土は、独自開発された「MINO MAKELAY(ミノメイクレイ)」という新素材。陶土の風合いを保ちながら吸水性を抑え、食器洗浄機、電子レンジが使えるリサイクル可能にデザインされた新しい土です。

at Kilnオリジナルのうつわの作陶だけでなく、カスタマイズした器の受注も可能です。

at Kiln MINO 蔵 – KURA Art Space

「THE GROUND MINO」の中に残る蔵をそのままにリノベーションした、アートギャラリー。

美濃の土や歴史にまつわる展示、美濃地区で活躍するアーティスト作品などを中心に展示されています。

at Kiln MINOのオープンアトリエ「at Kiln MINO Atelier_01」

美濃で活躍する陶作家を応援するプロジェクトとして、施設内にはオープンアトリエが併設されています。

at Kiln MINO Atelier_01 でトップバッターとして活動をしているのは、国内外で数々の受賞歴を持つ陶芸・現代アート作家 東金 聖(とうがね ひじり)さん。

アヴァンギャルドな作品がどのように産まれるのか、その過程を楽しめるのもオープンアトリエならではの魅力です。

【東金 聖】
https://www.hijiritougane.com/

at Kiln MINO Plants

こちらは、美濃地で活躍する陶作家、窯元のうつわや、リメイクされた器にアレンジされた植栽や花器のショップです。植栽には、多治見のフラワー&グリーンショップ「4equatriéme(カトリエム)」春日井の後藤サボテンが協力されているのだそう。

すべてが土からつくられ、人の手によって昇華された植栽のインテリアは、ギフトにもおすすめです。

Counter Kitchen

天井の梁は既存の梁や棚も当時のものを活かされています。

「本町オリベストリート」に面する「Counter Kitchen」。美濃焼の歴史を感じられる本町オリベストリートを眺めながら、カウンター越しに食とうつわについて語りあえる食の空間です。

※現在は、日本食レストランを開業される料理人の方を現在募集中です。気になる方はお問合せください。

Kitchen Studio

うつわと食との親和性を発信していくために欠かせない、キッチンスタジオも完備!通常のキッチン設備に加え、スチームコンベクションオーブンや真空包装機、ブラストチラー(急速冷凍機)など、プロユースの厨房設備が備えられたシェアキッチンです。

飲食店営業許可、惣菜製造許可、菓子製造許可を取得し、料理教室やライブコマースの配信等可能な機材も備えています。

カウンター席、テーブル席もあるので、飲食店のテスト開業なども対応可能です。

INSTALLATION SPACE

「INSTALLATION SPACE」では、人間と自然との共創であるうつわを新たな食文化として昇華しながら、土を科学し、哲学し、表現。このスペースでは、土から生まれるモノ、コトをさまざまな角度から表現し、発信する場所として、土の可能性を追求していきます。

パスタのお店「POSTO」

多治見にあるレストラン「hoshizumi」の星住夫妻による新しいパスタのお店「POSTO(ポスト)」。

旬・季節・素材を大切にしながら、料理を通して器と食の素晴らしさを表現。土から生まれた素材の”料理とうつわ”が生み出す調和で、心豊かな時間を過ごしていただけます。

店内は、星住シェフが自らデザイン・塗装を行っており、シェフのこだわりが隅々まで詰まっています。

<MENU>
11:00 〜13:30 予約制
当日10:00までにご予約ください

コース ¥3,400(税込)

13:30 〜17:00予約なし
ご来店いただいた順にご案内いたします。

アラカルト 16:00 L.O.

https://posto-mino.com/

▼Instagram
https://www.instagram.com/posto_mino_/

THE GROUND MINOは美濃焼きの魅力が堪能できる場所です。ぜひ足を運んでみてくださいね。

スポット詳細

▼無料相談会はこちら
0572-57-2494 お電話受付時間:月曜〜金曜(土日祝日・年末年始除く)9:00〜18:00
https://navidesign.jp/soudankai/

▼資料請求・お問い合わせはこちら
https://navidesign.jp/contact/

【NAVIデザイン】
住所  :岐阜県土岐市下石町1157-4
電話番号:0572-57-2494 月曜〜金曜(土日祝日・年末年始除く)
営業時間:9:00〜18:00
定休日 :-
http://navidesign.jp/

【THE GROUND MINO(ザ グラウンド ミノ)】
住所  :岐阜県多治見市本町6-2
電話番号:0572-26-8651
営業時間:10:00~18:00
定休日 :水曜
駐車場 :なし
https://theground.jp/

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