大人も本気で遊べる!巨大なアートのテーマパーク「養老天命反転地」
目次
いざ巨大なアート空間の中へ!
施設内は、すべりやすい箇所がたくさん。十分に気をつけて楽しみましょう。ミュージアムショップで、ヘルメットや運動靴の貸し出しもありますよ。
24色のカラフルな壁がインパクト大「養老天命反転地記念館」
入場してまず目に入るのが24色の色鮮やかな「養老天命反転地記念館」。
SNSやネットなどで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。内部には、養老天命反転地のコンセプトを表現した映像や、敷地の図面などが紹介されています。荒川・ギンズ両氏のデッサンやCGなどの作品も展示されています。
床と天井が双子構造になっているので、絵本の中に迷い込んだかのような不思議な世界が広がります。どこを切り取ってもアートな写真に仕上がるので、皆さん写真撮影を楽しまれていました。
険しい岩肌の「昆虫山脈」
「養老天命反転地記念館」の出口を進むと、険しい岩肌の「昆虫山脈」につながります。
この山脈は登ることができ、頂上には組上げポンプがあります。このポンプから出る水を求めて登る人々の姿を、昆虫に見立てているそうです。一見簡単に見えますが、けっこう急斜面なのでお気をつけください。
1つ目のメインパビリオン「極限で似るものの家」
養老天命反転地のメインパビリオンの1つ目「極限で似るものの家」。よくみると屋根と地面には、岐阜県の地図が描かれています。すごい存在感です。
恐る恐る中へ足を踏み入れると、建物の内部は高い壁が立ちはだかり、ベッドや冷蔵庫、ガスコンロ、トイレなど、生活に密着したアイテムが埋め込まれています。日中でも少し不気味な雰囲気……。床は湾曲し、内部は迷路のようになっているので、どんどんと平衡感覚が失われていきます。
パビリオンの外には、大きな穴が空いています。こんな不思議な写真を撮ることもできますよ!
この斜面を越え、もう1つのメインパビリオンである「楕円形のフィールド」へと向かいます。この斜面は「精緻(せいち)の棟」という作品。
話題の「角度スタグラム」も忘れずに。スタッフさんがベストな撮り方を教えてくれました。撮影のポイントは、地面と平行にカメラを構えること。
2つ目のメインパビリオン
「楕円形のフィールド」
斜面を登った先が、2つ目のメインパビリオン「楕円形のフィールド」。まだまだフィールドは続くので、この辺でひと休みがおすすめ。丘の上は風が気持ちいいですよ。
丘の横側には、細い道が続きます。行き先は実際に行ってのお楽しみ!
「想像のへそ」
「もののあわれ変容器」
「白昼の混乱地帯」
「陥入膜(かんにゅうまく)の径」
「楕円形のフィールド」には、先ほどご紹介した「極限で似るものの家」を分割した9つのパビリオンが点在しています。何度も同じような建物に遭遇し、似た環境になることで、知覚の混乱をひき起こそうという作者の意図があるのだとか
確かに、高い壁の建物や、壁にめり込んだ家具など、「極限で似るものの家」に似ているものが多くありました。
日常と非日常が混じり合った「宿命の家」
「楕円形のフィールド」の中央付近にある「宿命の家」。低い壁の迷路が広がっています。足元に目を向けてみると、ガラスの中にキッチンや家具などの「生活の場」が閉じ込められています。
日本地図が隠されている「地霊」
パビリオンの中には、日本地図が隠されています。どこに隠れているかは訪れてからのお楽しみです!「え、ここ通路かな?」という隠し通路のような場所を抜けるとありましたよ。ヒントは黄色です!
最初は手こずっていた斜面や、デコボコとした道も、いつのまにか恐怖心を忘れてスイスイと進んでいました。大人も子供も時間を忘れて楽しんでしまう不思議な空間です。荒川・ギンズ両氏が伝えたかった「予想がつかない不思議な空間で、身体を使いバランスを取ることで、身体の持つさまざまな可能性を見つけることができる」というのはこういうことだったのかなと感じました。
アートを楽しみながら、いつのまにか楽しく身体を動かしているという、アスレチックのような楽しみもありました。普段使わない筋肉を使うので、訪れた次の日は少し筋肉痛でした(笑)。お子さんだけでなく、大人も本気で遊んでみてくださいね!