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天下分け目の戦いとして知られている「関ケ原の戦い」。その決戦の地・岐阜県不破郡関ケ原町に「岐阜関ケ原古戦場記念館」が2020年10月21日にオープンしました。
東西陣営を俯瞰(ふかん)できる巨大な床面のスクリーン「グラウンド・ビジョン」。両軍の激突を歴史的なシーンに迷い込んだかのような迫力のある映像で再現したシアター。合戦に関する貴重な資料の展示や陣羽織を着て戦国武将になりきる写真撮影など、関ケ原の戦いを五感のすべてで味わえる施設です。
関ケ原の戦いとは?
まずは簡単に、関ケ原の戦いについておさらいしていきましょう。
関ケ原の戦いは、戦国時代後期の1600年、徳川家康を大将とする「東軍」と、石田三成を中心とする「西軍」とが行った合戦です。石田三成率いる西軍は総勢8万3千、徳川家康率いる東軍は総勢7万が関ケ原に陣を構えました。
日本最大の合戦でありながらも、約6時間でその勝敗が決まったと言われています。しかし、そこには政治的な駆け引きや寝返り、友情などさまざまなドラマがありました。岐阜関ケ原古戦場記念館では、その歴史をさまざまな角度からわかりやすく追っていきます。
アクセス&入館料
岐阜関ケ原古戦場記念館へのアクセスはJR東海道本線「関ヶ原駅」下車 徒歩10分。名古屋からは車で1時間ほどの場所にあります。おでかけにもちょうどいい距離です。
<入館料>
一般 :500円
高校生・大学生:300円
中学生以下 :無料
※団体(20名以上):一般400円、高校生・大学生240円、中学生以下無料。
年間パスポート:一般1,200円、高校生・大学生800円
新型コロナウィルス感染拡大防止対策として、フロアは入館者数や入館方法の制限を実施。展示室(有料エリア)へのご入室は事前予約制です。
▼事前予約はこちらから
https://sekigahara.pref.gifu.lg.jp/attention/
関ケ原の戦いの流れがわかる「グラウンド・ビジョン」
エントランスホールを抜けると導入回廊が現れます。壁面には武将たちのシルエット映像が映しだされています。戦乱の世が終焉を迎えるまでを表現しているのだとか。
入館して最初のコーナーが1階の「グラウンド・ビジョン」です。関ケ原の戦いにいたるまでの流れとその規模の大きさをわかりやすく伝えるために、床面スクリーンを設置。スクリーンには年表や地図が映しだされ、東西陣営の流れを俯瞰できます。
はじまる前から、なんだかドキドキします!
約10分ほどの映像でしたが、すっかりその世界に入ってしまいます。関ケ原の戦いの全体像を学ぶことができました。
大迫力のシアター
スクリーンで関ケ原の戦いの流れをつかんだら、お次はシアターへ移動です。縦4.5m、横13mのオーバル型スクリーンは見るものを圧倒。映像によって体全体が包み込まれるような
臨場感が満載です。
スクリーンでは兵士が走り抜ける風や、大軍が歩く際の足下の振動までも再現。風や振動、光と音の演出によってまるで自分も戦地にいるかのような感覚に。
命をかけて戦へ挑む武将たちの友情や政治的駆け引き、寝返り模様を感じ、胸がアツくなりました。武将一人ひとりにスポットを当てているところも、関ケ原の戦いに特化した施設ならではではないでしょうか。
シアターから続くホールでは、合戦後の武将たちや日本国内の変化を映像で解説しています。編集部のスタッフは、すっかり大谷吉継のファンになったようでした!お気に入りの武将を見つけるのも楽しみ方の一つですよね。
展示室&戦国体験コーナー
続いては、2階にある展示室&戦国体験コーナーへ行ってみましょう。展示室では1階のバーチャルな体験をより広く深い理解へ導く歴史資料を展示しています。肖像画・武器・武具・古文書から合戦の経緯や直前の動きなどを深く学べます。
当時の様子を伝える「関ヶ原合戦図屏風」。合戦の様子を上空から望んだ俯瞰図で、人物や甲冑、部隊の配置など戦闘模様が丁寧に描かれています。
戦国体験コーナー。レプリカの刀剣や火縄銃を実際に持って重さを体感したり、なりきり体験が楽しめる撮影ブースがあります。
まずは関ケ原クイズ合戦にチャレンジ!自信がないので、初級編に挑戦です。
初級編でも、甘かった〜〜!勝ちを得るための策を練ってまた挑みたいと思います。
抱えて撃つ大筒を持ってみました。
予想以上に重くてびっくりです!これを持って戦地で戦っていたのかと思うと信じられません……。
火縄銃は軽かったので、これならいけそうです(笑)
大将が軍勢の指揮をとるときの持ち物「采配(さいはい)」。これを振って指示をおくっていたのだとか。普段は目にする機会がない道具を知れるのもこの体験コーナーの魅力です。
体験コーナーの目玉、撮影ブースで武将になりきり撮影です。
写真の背景を選んだら撮影開始です。撮影データはスマホに転送できますよ。
できあがったデータはこちら。
好きなポーズをとって、武将になりきってみてくださいね。
関ケ原のまちを一望しよう!
最後は5階の展望室へ、360度全面ガラス張りの展望室からは、現在の関ケ原を一望できます。実際にみてみると、かなり近い距離で戦いが行われていたことが実感できます。
石田三成が陣を置いた笹尾山や毛利秀元の陣・南宮山、そして戦局を進めた小早川秀秋の陣跡・松尾山など四方に散らばる合戦の痕跡を眺めてみてくださいね。