総監督を務めた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が興行収入100億を超える大ヒットとなった、日本を代表する映画監督 庵野秀明(あんのひであき)。
そんな庵野氏の世界初となる展覧会がついに名古屋に上陸しました!アニメーター時代に参加した過去作品や、監督、プロデューサーとして活躍する最新の仕事までを網羅し、創作活動の秘密に迫ったみどころたっぷりの展示にファン悶絶。
東京「国立新美術館」を皮切りに計8カ所を巡る今回の展覧会。最終開催地となる名古屋会場「金山南ビル美術館棟(旧名古屋ボストン美術館)」にお邪魔してきました。
目次
愛知展の会場となるのは、「金山駅」南口を出てすぐにある「金山南ビル美術館棟((旧名古屋ボストン美術館)」。
中に入ると、庵野氏を代表する数々のキャラクターがプリントされた大きな看板を発見。ダイナミックな看板を前に、入場前からワクワクが止まりません!
「庵野秀明展」のナビゲーターは、俳優/映画監督で映画『シン・ウルトラマン』では主人公を演じた斎藤工さんと『エヴァンゲリオン』シリーズ 赤木リツコ役でお馴染みの声優・山口由里子さん。
さらに、解説には三好寛氏(株式会社カラー文化事業担当学芸員/認定NPO法人アニメ特撮アーカイブ機構(ATAC)事務局長)、神村靖宏氏(『エヴァンゲリオン』等ライセンス管理、株式会社グラウンドワークス:代表取締役)を迎えた豪華な内容。音声ガイドを利用することで、展覧会をより深く楽しむことができます。
「庵野秀明展」現地レポート
ここからは、「庵野秀明展」のおすすめ・見どころ万歳な現地レポートをお届けします!
入口では、仮面ライダーの装いをした若き日の庵野氏が来場者をお出迎えしてくれます。
展覧会のコンセプトは、「庵野秀明をつくったもの 庵野秀明がつくったもの そして、これからつくるもの」。会場内は、庵野氏の過去・現在・未来を、「原点、或いは呪縛」「夢中、或いは我儘」「挑戦、或いは逃避」「憧憬、そして再生」「感謝、そして報恩」の5つの章に分けて表現されています。
【過去】庵野秀明の原点とリスペクトするもの
第一章となる「原点、或いは呪縛」には、『ウルトラマン』や『仮面ライダー』、『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』などといった庵野氏が幼少期から愛して止まない漫画、アニメ、特撮作品にまつわる展示がたくさん!
少年時代の庵野氏に影響を与えた作品の資料やミニチュアたちが、これでもかというほどに並んでいます。
まるで50年前にタイムスリップしたような、そんな気持ちにもなるこの空間。庵野氏と同じ時代を生きてきた人にとって、まさにここは天国ではないでしょうか。幼い庵野氏が心を動かされた「過去」がたくさん詰まっています。
第二章「夢中、或いは我儘」には、庵野氏が学生時代に制作したものをメインに展示されています。
アマチュア時代、自らの手でさまざまな作品を制作してきた庵野氏。ここでは、制作時に使用していた8ミリフィルムカメラや衣装、映像展示などが登場します。
当時の庵野氏がどれだけ特撮作品を愛していたのか、この展示を一目見るだけでその情熱が伝わります。そして、当時から技術とセンスにあふれる天才であったことに頷き。
そんなアマチュア時代の庵野氏は、TVアニメ『超時空要塞マクロス』や劇場用アニメ『風の谷のナウシカ』などの作品に原画マンとして参加。ここでは、その当時の原画やイラスト、ポスターなどのさまざまな資料を実際に見ることができます。
『風の谷のナウシカ』では、スタジオジブリの宮崎駿監督に作品のクライマックスという大切なシーンの原画を任せられた庵野氏。溶解しかかった巨神兵がビームを放つシーンは、『風の谷のナウシカ』を一度は見たことがある人なら誰しもが覚えている印象的なシーンではないでしょうか。
そんな『風の谷のナウシカ』の貴重なレイアウト下書きも展示されています。
有名どころの作品はもちろんのこと、この作品の制作にも参加していたんだ!と新たな発見がいっぱい。まだ無名だったアマチュア時代からプロアニメーターへの道へと進みだす、庵野氏の軌跡を展示を通して辿ることができます。
【現在】アマチュア時代から現代に至るまでの軌跡をたどる
第三章「挑戦、或いは逃避」の冒頭では、大ヒット作『エヴァンゲリオン』シリーズを手がけた背景を多数の資料や映像とともに紹介しています。
ここからは、あの社会的現象とまでになった『エヴァ』の世界へ浸っていきましょう!
第三章の入口で待ち構えているのは、『エヴァンゲリオン』シリーズでお馴染みの「エヴァンゲリオン初号機」と「特務機関NERV」のマーク。
『新世紀エヴァンゲリオン』といえば、この独特なタイトル文字が印象的ですよね!タイトルが集められたインパクト大な展示は、『エヴァ』好きにはたまらない光景です。
企画書、画コンテ、原画、シナリオなど、目がいくらあっても足りません。膨大な資料の数に、驚かされます。
ここでは、『新劇場版』シリーズの4部作の紹介もたっぷりと用意されています。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の大きなミニチュアセットは、迫力満点!
前半の舞台となる第3村をミニチュアセットで作り込み写真撮影したりと、このセットを使ってさまざまな撮影を行ったそう。よりリアルで迫力のある映像に近づけるため、こんなにも大きなセットを実際につくっていたことに驚きが隠せません。
まるで『エヴァ』の世界に引きずり込まれたような、そんな独特の世界観に没入できる展示の数々。間近で実際に使われていたミニチュアを見ることができるなんて、かなり貴重な体験です。
『エヴァンゲリオン』シリーズはアニメーション作品ではあるものの、制作過程で特撮の要素が加わっている庵野氏ならではの作品ですね。
『シン・ゴジラ』の展示には、台本やシナリオ案、画コンテなどが並んでいます。
アニメーターとしてだけでなく、実写映画という新境地に挑む過程を過去の作品を追いながら知ることも。
『ラブ&ポップ』、『式日』、『キューティーハニー』など、庵野氏が手がけた実写映画の展示にも注目です。
【未来】未来へ継承するためのアーカイブ
第四章「憧憬、そして再生」では、近年公開された『シン・仮面ライダー』『シン・ウルトラマン』の展示を貴重な資料とともに楽しむことができます。
『シン・仮面ライダー』のコーナーでは、劇中で登場するマスクがずらり!思わず近寄って観察したくなる、魅力あふれる展示がたくさん並んでいます。
そして、最後となる第五章「感謝、そして報恩」では、庵野氏が立ち上げたATAC(認定NPO法人アニメ特撮アーカイブ機構)をはじめ、未来へ向けたプロジェクトを紹介。
庵野氏が抱く「僕らがいなくなってもアニメや特撮が残るようにしたい」という熱い想いが伝わってくる展示に思わず拍手。
愛知会場限定のお土産も必見!
「庵野秀明展」の魅力は展示だけではありません。
豊富なグッズが揃うお土産コーナーも必見!ここでしか買えない「庵野秀明展」記念グッズはもちろん、愛知会場でしか購入することのできない会場限定コラボグッズもたくさん。
今回の展覧会を記念する「庵野秀明展」ロゴグッズには、トートバッグやTシャツ、キャップなどさまざまなバリエーションを販売。庵野ファンを主張できるロゴグッズは、ファン必見です。
名古屋の定番土産「ゆかり」とのコラボや伝統工芸職人(有松・鳴海紋、名古屋黒紋付染)とのコラボ、金のしゃちほこ風に変身したゴジラ第2形態のメタルキーホルダーなど、名古屋の魅力があふれるコラボグッズを盛りだくさんで用意しています。
ここでは載せきれないほどまだまだたくさんのグッズを販売しているので、ぜひ来場の記念にお気に入りのグッズをゲットしてくださいね!
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展覧会情報
【庵野秀明展】
会場 :金山南ビル美術館棟(旧名古屋ボストン美術館)
名古屋市中区金山町1-1-1
会期 :2024年4月13日(土)~6月23日(日)
休館日 :会期中無休
開館時間:9:30~17:00/ 金・土・GW期間 9:30〜20:00
※GW期間:4月26日(金)~5月6日(月)
※入場は閉館の30分前まで。
チケット料金:大人 当日 2,000円(1,800円)
子供(小学生以上中学生以下)600円(500円)
学生(高・大・専門)1,600円(1,400円)
シニア(65才以上)1,900円 (1,700円)
※()内は、前売り券での料金です。
※未就学児無料※再入場はできません。
※お客様都合によるチケット購入後の払い戻し、および券種の変更は出来ません。
※当日会場で、学生証や年齢の分かるものをご提示いただく場合があります。
庵野秀明氏の過去から現在、そして未来まで、魅力あふれる見どころいっぱいの「庵野秀明展」。今回の展覧会は、名古屋が最終開催地!この貴重な機会を見逃さないでくださいね。
また「ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋」や「名古屋鉄道」でもコラボ企画を実施中。ぜひ、みなさんも庵野秀明の世界へどっぷりとはまりにいきましょう!