三重県津市の主要道路である国道23号線から道を1本入った場所にある、「CAFE HIDAMARIYA(カフェ ヒダマリヤ)」。2023年10月にオープンして間もないにもかかわらず、連日幅広い世代に人気があるアットホームなお店です。
※2023年12月取材時の情報です。
目次
アクセスは、名古屋からは車で約1時間、電車の場合は近鉄・JR津駅から徒歩約15分。落ち着いた住宅街に位置し、「塔世公園」の斜め向かいにある大きなシンボルツリーが目印です。営業は昼と夜に分かれており、ドリンクのテイクアウトも可能!
今回は、「CAFE HIDAMARIYA」のコンセプトやこだわりについて、オーナーの渡邊さんに伺いました。
祖母の家だった場所を
「訪れる方にとってのセカンドハウス」に
– お店を立ち上げたきっかけを教えてください。
渡邊さん:「カフェ経営は、小学生の頃からの夢でした。きっかけは、当時通っていた個人運営で塾をしている先生との出会いです。先生は1階でカフェを、2階で塾をされていて、「わたしもカフェがしたいな〜」と憧れを抱くようになりました。今も塾の先生とは繋がりがあり、常連のお客さまとして来店してくださいます」
– アクセスがよく立地もよいと感じましたが、この場所を選んだ理由はありますか?
渡邊さん:「もともと祖母が住んでいた場所です。わたしが中学生の時に亡くなり、ゲストルームとして使っていた場所を改装して今に至ります」
– お店のコンセプトを教えてください。
渡邊さん:「訪れる人にとって「セカンドハウスのような空間」がコンセプトです。世代を問わず、いろんなお客さまに集まってほしいと考えています。実際、お昼のお客さまは年齢層が高い方の来店が多く、夜は若い世代が利用してくれています。お店に一歩入るだけで心がほっこりするお店づくりが、わたしの理想ですね」
– お店の名前である「HIDAMARIYA」もそのような意味が込められているのですか?
渡邊さん:「建物の構造上、西日が入りやすく、光に照らされるとあたたかい雰囲気になるんです。ポカポカして柔らかいイメージに合う言葉の中で「ひだまり」がピンときて、店の名前にしました」
木をふんだんに活かしたこだわりの内装
席数は、4人席2つ、2人席1つ、カウンター4席です。
コーヒーの香りが漂って安らげる空間でありながら、スタイリッシュなデザインが魅力の店内。木目のぬくもりを感じる家具・すべての席にコンセント設置・Wi-Fiが使用可能など、訪れた方が「セカンドハウス」と感じる工夫が施されています。
– 内装のこだわりを教えてください。
渡邊さん:「こだわったのは、床・ライト・テーブルです。床をグレーのコンクリートにするのは譲れないポイントでした。ライトは、蛍光灯がうねっと曲がっているのが好みでして。探し回り、ようやく見つけました!」
– お店の前にあるライトはオリジナルですよね?インパクトがあるので思わず見入ってしまいました!
渡邊さん:「そちらはチューブ素材のライトを使い、父と共同で作りました。ちなみに、天井のボードや塗装、吹き抜け仕様にしてくれたのも父です(笑)」
– えぇ!?お父さまがDIYされたのですか!?
渡邊さん:「父が建設系の会社員なので、設計に関して詳しいんです。建材や設計の疑問や実現したい内装など、毎日1,000本ノックのような感覚で相談に乗ってもらいました。その結果、思い描いた理想の内装に仕上がりました!」
– 店内に入ってすぐの4人席にある木のオブジェやテーブルも作られたのですか?
渡邊さん:「木のオブジェのアイデアは、海外のお店の写真を参考にしました。樹種や大きさはわたしが選び、木を切ってくれたのは父です(笑)店内のテーブルは、材木屋さんに依頼し、店の角度や広さに合わせて設計してもらいました。2人席のコーナーテーブルや4人席の丸テーブルなど、テーブルの形を変えたら面白ろそうと思いまして」
– なるほど。カウンター席にサイフォンがあるのは新鮮です!抽出するのをぼーっと眺める方もいるのでは?
渡邊さん:「仕切りを作るか悩みましたが、サイフォンは隠すよりは見せた方がかっこいいかな〜と感じました。サイフォンでコーヒーを抽出するカフェも減っているようですし、お客さまに見てもらおうと思いまして。高齢のお客さまは、サイフォンがヒーター式であることに驚かれますね」
店内に入った瞬間温かく迎え入れてもらえる感覚は、木材のぬくもりと家族で作り上げた空間であることも影響していると感じます。まさに、「セカンドハウスのような空間」が形になっている内装は必見です。
オーナーのこだわりが光るおすすめメニュー
イチオシドリンクは「ブラックラテ」
CAFE HIDAMARIYAの推しドリンクは、「ブラックラテ」です。黒い色は、デトックス効果や美容効果がある食用の竹炭によるもの。竹炭によりエスプレッソの苦味が引き立つ大人な味に仕上がっています。
ちなみに、ドリンクを注文したらオリジナルクッキーが1枚もらえます。(店内提供時のみ)このおもてなしは、渡邊さんのお母さまのアイデア。幼い頃から渡邊さんが焼くクッキーが好きで、「ぜひ食べてもらいたい!」という強い想いにより実現したのだとか!季節ごとにクッキーの型が変わり、CAFE HIDAMARIYAの心遣いが伝わるおもてなしです。
甘さが控えめでサックリとした食感は、ブラックラテとの相性抜群ですよ!
お客様の声から定番メニューに!「抹茶のバスクチーズケーキ」
人気すぎて定番になった、「抹茶のバスクチーズケーキ」。口の中に入れた瞬間、なめらかな口溶けと濃厚な抹茶が絡み合い、思わずうなる美味しさ!甘さのあとに抹茶の香り高い渋みも感じます。美味しさの秘密は、抹茶を多めに入れていること。それにより、抹茶とチーズとの濃厚さを感じられる贅沢なケーキに仕上がっています。
定番にしてほしいというお声が多いのも納得の味。CAFE HIDAMARIYAに訪れたら必食です!
HIDAMARIYAオリジナルブレンド「サイフォンコーヒー」
CAFE HIDAMARIYAは、コーヒー豆にもこだわりがあります。「濃すぎず酸味が少なめのコーヒーを目指し、豆の配合や焙煎具合を試行錯誤して仕上げています」と渡邊さん。
知人のコーヒー豆屋さんと共同で作り上げ、どの世代からも愛されるよう飲みやすさを追求したオリジナルブレンドです。コーヒーが苦手な方は、挑戦しやすい一杯ですよ!
夜カフェもOK!
気分に合わせたメニューのチョイスが可能
CAFE HIDAMARIYAは、19時〜22時(ラストオーダー21時半)も営業しています。夜のメニューはお昼のメニューに加えてアルコールやおつまみの選択肢も広がり、充実したラインナップ!カフェラテとだし巻き卵、お酒とケーキなど、気分やお腹の好き具合に合わせてさまざまな組み合わせができるのが魅力です。
津駅周辺は夜に営業しているカフェが少なく、渡邊さんはそこに着目して「お店をするなら、夜カフェはやりたい」と考えていたそう。夜の営業にお酒は欠かせないと思い、Barを経営している知人から紹介してもらったクラフトビールを提供しています。
仕事帰りの方・若い世代・カップルなどの来店が多く、皆さん思い思いに過ごされているようです。
自分が楽しいと感じることで
お客さまを喜ばせたい
小さい頃からの夢を叶え、喜んでもらえるものを試行錯誤しながらお店を営む、今年21歳の渡邊さん。今後の展望を伺いました。
渡邊さん:「古着屋で働いている友人と、「いつか一緒にここでポップアップしたいね!」と話しています。今後は、まだまだやりたいことが溢れているので、少しずつ形にしながら挑戦していきたいですね!これからも自分が美味しいと感じるものを、お客さまに提供したいです」
決断が早く、行動に迷いがない彼女の創り上げた空間「CAFE HIDAMARIYA」を、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。店内に入った瞬間ほっこりと優しい気持ちになり、思わず「ただいま〜」と言いたくなるカフェですよ!