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昭和11年岐阜公園を中心に開催された「躍進日本大博覧会」で持ち込まれたリスが、山へ逃げ野生化したと言われている金崋山のタイワンリス。この野生のタイワンリスを長い年月をかけて調教し、そのまま自然の中で子供たちと遊ばせたいと、昭和40年に当時としては日本で初めてのリス村として開村した「ぎふ金華山リス村」。
今回は、直接えさをあげたり、手や肩に乗ってくれたりと愛嬌たっぷりのかわいいリスたちに会いに行ってきました!
「ぎふ金華山リス村」へのアクセスは?
金華山山頂にある「リス村」へは、「金華山ロープウェー」でのアクセスが便利。岐阜市の中央、金華山のふもとに広がる岐阜公園の中にロープウェーのりばがあります。
ぎふ金華山ロープウェー「山麓駅」。迫力のある戦国武将のイラストが目を引きます。
「山麓駅」の隣りにある岐阜市歴史博物館分館の「加藤栄三・東一記念美術館」。
▼加藤栄三・東一記念美術館WEBサイトはこちら
https://www.rekihaku.gifu.gifu.jp/katoukinen/
授乳室や大型のコインロッカーのほか、ペット連れにはうれしいロープウェー用のペットキャリーの貸し出しも。(リス村は、ペット入村不可)
お土産物売場では、オリジナルグッズや地元の名産品など種類も充実しています。
乗車券売り場。チケットは、往復だけでなく片道分だけでも購入可能。窓口ではクレジットカードや一部の電子マネーも使用できます。
ロープウェー運賃
大人(中学生以上) 往復 1,100円(片道630円)
小人(4歳以上小学生まで) 往復 550円(片道300円)
当日有効のロープウェー往復乗車券を提示するとリス村の料金が100円割引に。
自動券売機。ロープウェーは通常、毎時15分おき、混雑時は毎時10分おきに運行されています。
「山麓駅」のりばへ。出発時刻近くになるとアナウンスが入ります。
車内ではガイドさんも同乗し、岐阜にまつわる豆知識を、流れゆく景色に合わせて紹介してくれます。
手を振ると降りてくるロープウェーから、ガイドさんや観光客さんも手を振り返してくれました!
緑の中に朱色がひときわ鮮やかな「三重塔」。見学には事前の申込みが必要です。
眼下には岐阜市の街並みを一望。毎年夏季には夜間も運行があり、ここでしか見られない夜の絶景も人気だそう。
岐阜公園と金華山山頂まではロープウェーで約4分ほど。あっという間に到着です。
「山頂駅」。ロープウェーを降りると一気に緑の木々に囲まれます。
リス村へは、登山でアクセスすることも可能。難易度の違う10種類の登山道は、どのコースも山頂まで30分から1時間で到達できるそう。取材の日も遠足で登ってくる園児や小学生たちも多く見られました。
「山頂駅」を出ると目の前に「リス村」はあります。
リス村に入ってみましょう!
「リス村」入口。季節のいい週末や連休になると並ぶこともあるので、午前中の早い時間がおすすめ。
入村料金
大人(中学生以上) 400円(300円)
小人(4歳以上小学生まで)300円(200円)
※えさ代含む
※()はロープウェー往復乗車券提示の方
入口で消毒してから、手袋をはめ、えさを手に置いてもらうといよいよ入村です。
えさは、トウモロコシやピーナツ、クルミなど手のひらの上で食べてくれるように小さくくだいたもの。
活躍しているのは20〜30匹ほど。リスは全部で70匹ほど生活していますが、年老いたリスなどは奥でのんびり暮らしています。
村内は、リスたちが過ごしやすいような工夫が感じられる造りになっています。
金網の上には「忍び返し」というカーブ状になった鉄板で囲われ、登っても地面に戻ってしまう仕掛けになっています。鉄板でできているため、リスの鋭い爪も立てられません。全面を柵で覆わず自然に近い開放的な環境です。
野生のリスはとても警戒心が強い動物ですが、村内のリスはリス村で生まれ育っているので、とても人に慣れています。
「タイワンリス」の特徴は?
リス村や金華山に生息している「タイワンリス」は、名前の通り台湾や中国南部、インドシナ半島、マレー半島などの暖かい地域の原産で、冬眠はしません。リスというとイメージするシマリスのようなほお袋はなく、昼行性で主に木の上で過ごします。
涼しい朝や夕方が活発なことが多く、えさやりは特におなかの減っている午前中がおすすめ。よく観察すると一頭ずつ毛並みや顔が違ったり、性格もそれぞれ違って人懐っこいリスは、積極的に肩にも乗ってくれることも。
来村者様からも「何の音ですか?」とよく質問があるほど、ちょっと意外なタイワンリスの鳴き声。取材中も、「ケタケタ」といろんなところで聞こえていました。求愛の表現や日常会話など鳴き声でコミュニケーションをとっています。
リスの一日は、陽が昇るとともに外に出てきて活動し、夕方暗くなると舎に戻り休みます。人と同じような生活リズムですね。
えさやり体験に挑戦!
えさやりのポイントは、追いかけず静かにタイミングを待つこと。
取材の日は、手を広げるとすぐに手の上に乗ってきてくれました!さらに撮影をしていると、肩にも気付いたら乗っていてびっくり。あまりの近さに、少し緊張してしまいました。
リスたちを観察していると食べたそうにこちらをうかがっているのが分かりますよ。
慣れているとはいえ、やはり動物。大きい音や急な動きにはとても敏感です。掴んだりグイっと手を出すと驚かせてしまうので要注意です。
運が良ければリス村のマスコットキャラクターリロちゃんに会えるかも?
チョコレートが大好きなリスの女の子「リロちゃん」。リスの日(8月を除く毎月11日)や晴れた日など、リス村でえさやりをしたり、ロープウェーの山麓駅に現れたり、公園内をお散歩している「リロちゃん」に会えるかも?
▼リロちゃんの情報はこちら
https://twitter.com/kinkazanriro※コロナの影響で自粛中。2022年5月現在
山麓駅の売店では、リロちゃんのオリジナルグッズも販売中です。(リロちゃんマグネット 300円)
思わず写真を撮りたくなる金華山からの眺めも楽しもう!
リス村からすぐの「ろおぶ亭」は、一本100円のみたらし団子が人気。
※週末限定営業・季節営業です。
リス村から少し登ると展望台とレストランなどが入る建物があります。
左側が展望レストラン「ル・ポン・ドゥ・シェル」入口。食材はロープウェーで麓から運び、厨房で一から作っているこだわりのレストランです。
どて丼、味噌カツ定食、飛騨牛カレーなど、絶景の中で食べるご当地グルメも格別です。
お子さまカレー(700円)は、ドリンク付き。旗にもリロちゃんが描かれてました。
甘みの効いたこってり味のどて煮は、ご飯にぴったり。岐阜銘菓「かがり鮎」もついて、大満足のボリュームです。信長どて丼(1,000円)。
レストランの隣にある2020年オープンの「Terrasse Court329」。
店名の329は金華山の標高。長良川サイダーなどのドリンクやソフトクリーム、軽食メニューもあり、ひと息つきたいときにおすすめです。
屋上にある無料展望台は、手すり部分はガラスにリニューアルされ、想像以上の大パノラマ。濃尾平野が一望できます。
夏には期間限定でビアガーデンとしての営業もあり、毎年予約の取れないほどの人気だそう。
さらに登っていくと金華山山頂にある岐阜城が見えてきます。城内は史料展示室、楼上は展望台になっていて、岐阜の観光スポットのひとつです。(入場料 16歳以上:200円、4歳以上16歳未満:100円)
お城の見どころは、なんといっても天守閣から見える景色。360度見渡せる壮大な眺望は圧巻です。ゴールデンウィークや夏休みは、期間限定で開館時間が延長されるので、夜景を目当てに県外からも観光客が多く集まります。
5月初めから中旬にかけて、黄色い花を咲かせるツブラジイは、金華山に多く見られるブナ科の樹木で岐阜市の木にも指定されています。この花で山が黄金色に見えたことから「金華山」の名が付いたとも。
今回は、めずらしいリスとのふれあい体験ができる「ぎふ金華山リス村」をご紹介いたしました。リス村のある岐阜公園にはほかにも「岐阜市歴史博物館」や「名和昆虫博物館」もあり、家族連れのお出かけにおすすめです。かわいいリスたちにぜひ会いに行ってみて下さいね。