【ギリシャ ロードス島】紀元前300年の建物が残る、丘の上に建つリンドスの遺跡アクロポリス

ギリシャ
掲載日:2020.08.23
【ギリシャ ロードス島】紀元前300年の建物が残る、丘の上に建つリンドスの遺跡アクロポリス

ロードス島のロードス市街地より約55キロ、バスで1時間程南下した所に位置するLindos(リンドス)

前回、美しいビーチとリンドスの可愛らしい白い街並みをご紹介しましたが、今回はリンドス島のシンボルともなっている、丘の上に建つ遺跡アクロポリスをご紹介していきたいと思います。アクロポリスには、なんと紀元前300年に建設された建物が残っています。紀元前300年……想像しただけでも気が遠くなるほどの遥か昔。

そしてこちらの写真は、そのアクロポリスから眺める美しいエーゲ海。加工無しでこの色です。お互いに鮮やかなブルーのせいか、海の濃い青と空の水色が出会う水平線がぼやけて見えたのが印象的でした。

リンドスの小道

丘の上にあるアクロポリスまでの道は、そんなに長くはありませんが坂道が続きますので前回ご紹介した通りロバに乗って行く事ができます。あるいは白く可愛らしい南国情緒溢れる小さい路地を歩いていくか。

リンドス

白い街並みはこのような感じです。のどが乾いたら搾りたてのオレンジジュースを片手に丘を登っていきましょう。

リンドスの遺跡アクロポリス

路地を登り中腹まで来ると景色はこんな感じに。周りに高い建物も他に高い丘も無いので、景色はとても見渡しが良く綺麗です。

この白い建物1軒1軒が、ここリンドスに住んでいる地元の人の家。こんな景色の素晴らしい場所での生活、どんな感じなのでしょうね。

リンドスのビーチ

前回ご紹介したリンドスの入口の美しいビーチも丘中腹から見るとこんな感じです。白いパラソルが規則的に浜辺に並んでいるのがわかりますね!パラソルも白、船も白。エーゲ海、この写真でも奥の方の深いところが大変彩度の高い深いブルーなのがわかります。

リンドスの遺跡アクロポリス

さて、いよいよ丘も頂上へ近付き、石でできた城壁エリアへやってきました。ここの階段を上り終えればアクロポリスの入口はすぐそこです。アクロポリスをぐるっと囲むこの壁は、ヘレニズム時代のもの。ヘレニズム時代はおおよそ紀元前336年から紀元前323年頃とされています。

日本人の感覚で「そんな昔からこの石造りの建造物が残ってるなんて、よっぽど地震が無い所なんだなあ」と思わず思ってしまうのですが、皆さんはどうですか??2000年以上前の物が残っていて、そこに今も人が訪れる事が出来るだなんて凄い事ですよね。

リンドスの遺跡アクロポリス

こちらがいよいよアクロポリスへと入る入口のトンネルです。ここを抜けると、紀元前の遺跡が広がっています。

リンドスの遺跡アクロポリス

こちらは入ってすぐ。修復されてない遺構のエリアで岩や石がゴロゴロと転がっています。実はこちらのアクロポリスは、1900年から1914年にかけてデンマークのカールスバーグ研究所により発掘され、その時全ての建物の基盤がむき出しにされました。

イタリアがロードス島を支配していた1912年から1945年までにかけ復元作業が行われたそうですが、上手くいかず歴史的記録を破壊したに留まったそうです。

このように神殿への道は、かつては建造物の一部だった大きな岩や石がゴロゴロしていて坂になっていますので、行く際は絶対にスニーカーを履いていくことをおすすめします!歩いていてちょっと危ないなという印象を受けました。

リンドスの遺跡アクロポリス

こちらは円柱。遠く遥か2000年以上前に造られた貴重な場所に、このように柵なども無しで自由に出入り出来触れる事が出来てしまうのですから貴重ですね。

リンドスの遺跡アクロポリス

こちらの柱には古い古い文字が記されています。

この場所には紀元前4世紀頃に建設された聖域への入口(プロピュライア)や紀元前200年頃に造られたヘレニズム期の柱廊がありました。

リンドスの遺跡アクロポリス

ゾーニングもされておらず柵なども設けられていませんが、このようにどんなものが見つかっているのか説明が書いてあります。

リンドスの遺跡アクロポリス

こちらが一番丘の高いところに建つドーリス式の神殿。紀元前300年ごろに、それ以前にあった神殿の場所に建設されました。神殿内部には捧げものを置くテーブルとアテーナーの像があったそうです。現在の神殿自体は、復元されたもの。

リンドスの遺跡アクロポリス

神殿の向こう側は切り立った崖と海。

帝国時代には、神殿は建物が追加されて大きく発展していったそうです。中世初期にはそれらの建物が使われなくなり、14世紀にはその廃墟の上に聖ヨハネ騎士団が要塞を建設し、オスマン帝国と対峙したという事です。

ここのアクロポリスで一番印象に残っているのは、建物もそうなのですが何といっても抜けるような青が美しい崖の下に広がるエーゲ海。ただ、ここにもやっぱり柵が無かったので、丘の上だけあり風も強く落ちてしまわないかちょっと怖かったです!ちなみに神殿のすぐ横が崖になっています。

リンドスの遺跡アクロポリス

丘の上から眺めるリンドスの街とビーチ。

最後に、リンドスの丘の上に建つ大変貴重なアクロポリスのインフォメーションを。

住所 Τ.Κ. 85107, Lindos, Rhodes
TEL  2241365200
チケット 大人12ユーロ、予約必要なし
駐車場 有(無料)
営業時間 8~20時(11/1~3/31の間は8時30分~15時30分、火曜定休)
     最終入場は閉業時間の20分前まで。一部祝日は時間変更あり。

※現在新型コロナウィルスの影響で情報が異なる場合があります。

先にも書きましたが、歩きやすい靴と夏場であれば帽子をお忘れの無いよう!ロードス市街地からリンドスまでバスで1時間と少し、バスで到着してからは徒歩で丘の上を目指せば到着できます。

リンドス

以上、ロードス市街地より日帰り観光にお勧めの街リンドスと、リンドスの丘の上に建つアクロポリスでした。

愛知県稲沢市出身。2007年1月よりスウェーデン在住。日本でプロボーカリストとして音楽活動に励んだのち、現在はフリーランスデザイナー、ライターとして活動中。スウェーデンから、リアルな北欧の暮らしを季節の写真とともにお届けします。

ジャンル
エリア

おすすめスポット