東京・上野にある日本最古の国立博物館「国立科学博物館」。日本最大級の総合科学博物館として、2万5,000点以上の展示を誇っています。
ここでは、宇宙や恐竜、日本固有の生態系から日本の科学技術の歴史まで、幅広いテーマに関する展示を楽しめます。
一度は訪れてみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は国立科学博物館のみどころを徹底レポートします!
目次
国立科学博物館ってどんな場所?
東京・上野にある国立科学博物館は、1877(明治10)年に創立された日本で最も歴史のある博物館であり、日本で唯一の国立総合科学博物館です。
常設展示のメインメッセージは「人類と自然の共存のめざして」。「日本列島の自然と私たち」をテーマとする「日本館」と、「地球生命史と人類」をテーマとする「地球館」の2つの建物に分かれています。
それぞれのフロアごとに展示テーマを設け、豊富な実物標本資料を中心に大人も子どもも楽しめる展示を行っています。
アクセス&料金
国立科学博物館があるのは、東京都台東区上野公園内。JR山手線「上野駅」から徒歩約10分の場所です。
駐車場はないので、公共交通機関の利用がおすすめです。
<電車を利用する場合>
JR山手線「上野駅」から徒歩約10分
東京メトロ銀座線、日比谷線「上野駅」から徒歩約10分
東京メトロ千代田線「湯島駅」から徒歩約10分<バスを利用する場合>
都営バス上23「国立西洋美術館前」または上65「上野動物園入口」停留所から徒歩約3分<料金>
一般(大学生以上): 620円
高校生:410円
中学生以下:無料
65歳以上:310円※特別展示によって異なる場合があります。
※障がい者手帳をお持ちの方とその介助者(1名まで)は、無料で入場できます。
日本列島の自然と生い立ちが学べる
「日本館」
まずは「日本館」から行ってみましょう!
『日本列島の自然と私たち』をテーマに、「日本列島の自然と生い立ち」「日本人の形成過程」「日本人と自然のかかわりの歴史」を展示しています。
おすすめのルートは3階から下の階へ降りて行くルートです。
最初に登場するのは訪れた人の視線を釘付けにする迫力のある「フタバスズキリュウ」の全身骨格(レプリカ)。
白亜紀に生息していた首長竜です。ちなみにフタバスズキリュウは恐竜ではありません。恐竜と同じ時代に生きた爬虫類の仲間なのだそう。
日本館では、世界的にもまれな複雑な地史的背景をもつ日本列島の生い立ちや、生き物たちの痕跡の歴史が学べます。
日本に落下した隕石のコーナーも!日本最大級のコレクション数を誇るのだそう。
続いては、2階の展示コーナーへ。港川人・縄文人・弥生人・中世人・近世人・現代人と生活様式や服装、身長など日本人の進化について精巧な人形を用いて紹介しています。
人形がとってもリアルなので、ぜひ近くで見てみてくださいね!
日本の犬のコーナーでは、渋谷の待ち合わせ場所の定番「忠犬ハチ公」のハチも剥製となって展示されているんです!これにはびっくり。
ハチの奥には南極観測隊で有名な樺太犬のジロの剥製も展示されていますよ。
他にも膨大な数のはく製が展示されているのでじっくり観察してみてくださいね。
1階は、「天・地・時・微小」の4つのカテゴリーで自然を見るために用いられた道具が展示されています。
江戸時代の天球儀・地球儀、地震計、時計、顕微鏡はどれもうつくしいものばかり。
地球生命史と人類をテーマにした
「地球館」
日本館をあとにして、「地球館」へ行ってみましょう!ここでは、「地球生命史と人類」をテーマに、地球上に誕生した生命や人類の進化、科学技術の発達の歴史についての展示を行っています。
展示エリアに合わせてフロアの雰囲気が異なるのもポイントです。
地球館は地下3階~地上3階と日本館の2倍の6フロアで構成されています。地下3階では「自然のしくみを探る」をテーマに、法則・宇宙・物質を探る展示と、日本の科学者が紹介されています。
世界の成り立ちを知ることのできる展示や各ポイントに映像解説もあるので、とてもわかりやすく展示されています。
地下2階、地下1階は、「地球環境の変動と生物の進化」をテーマにしています。ここのエリアの目玉はなんと言っても、迫力満点な大型生物の骨格模型が多く展示されていること。
激しい気候変動によって絶滅した生物がいる一方で、多くの生物たちが環境に適した姿に進化し、存続している生物も多く見られます。
大人気のティラノサウルスをはじめとする迫力ある恐竜が展示されていますよ。
ちなみにこの展示されているティラノサウルスは、反対側のトリケラトプスと対峙するかのように設置されているんです。
今にもお互いが飛びかかりそうな雰囲気がありますよね。
天井に吊るされているのは、「アーケロン」と呼ばれる史上最大のウミガメの模型とジュゴンの仲間「ステラーカイギュウ」。
恐竜が地上を支配していた頃、このアーケロンやステラーカイギュウもとんでもない大きさを誇っていたのだとか。
白亜紀の生物はどれも規格外です。
謎に満ちた恐竜の魅力を存分に体感してみてくださいね。
生き物の展示を見た先は、「人類の進化」へ進みます。原人や旧人など、過去の人類を復元した模型像が展示されています。
中でも、アウストラロピテクスという猿人の仲間「ルーシー」は、今から320万年くらい前に現在のエチオピアで生活していた人類の祖先であり、人類学の象徴的な存在として知られています。
1階は、「地球の多様な生き物たち」「地球史ナビゲーター」の2つのテーマに分かれています。地球ナビゲーターでは、宇宙史・生命史・人間史の壮大な物語をテーマに138億年を、標本・資料・映像でたどります。
また地球館の展示室全体を繋げるシンボルゾーンでもあるんです。
2階は、変動する地球の様子を示す画像やデータを準リアルタイムで紹介。加えて江戸時代以降の日本の科学技術が発展してきた歩みを紹介しています。
最後は3階です。「大地を駆ける生命」をテーマにしており、哺乳類、鳥類の剥製が一堂に集結。力強く生きていた彼らの姿を間近で見ることができます。
ここにある剥製の数は、約1,800点。剥製とわかっていても、ショーケース越しに見る動物たちは大迫力です!
ミュージアムショップも要チェック!
B1Fにあるミュージアムショップへもぜひ立ち寄ってみてくださいね。国立科学博物館の展示品をモチーフにしたオリジナル商品や、化石・鉱物等実物標本、実験・観察・工作キット・書籍など、お土産やプレゼントにぴったりなグッズを数多く扱っています。
国立科学博物館は、子供から大人まで楽しめる博物館です。何度訪れても新たな発見があるので、ぜひ皆さんも一度足を運んでみてくださいね。