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鶴舞にある人気カフェ「nocake.(ノカケ)」の2号店「nodate.(ノダテ)」が2022年2月御器所にオープンしました。
日本茶とスパイスにフィーチャーしたnodate.では、昼はランチやチーズケーキを、夜はお酒を中心にコースやアラカルト料理を味わえるバーとして楽しめます。
特別な空間の中で”日常”と”刺激”を
場所は市営地下鉄「御器所駅」3番出口から徒歩3分ほど。スタイリッシュな外観に白い暖簾が目印です。
モノトーンを基調とした店内は、キッチンに面したカウンター9
席を用意。無駄なものを削ぎ落した洗練された空間に、茶釜とワイングラスが存在感を放ちます。
店名のnodate.は、野外で茶を点てる「野点」から由来します。一体どのようなお店なのか、オーナーの林礼一さんにお話を伺いました。
-nodate.のコンセプトを教えてください。
林さん:「特別な空間の中で”日常”と”刺激”を味わっていただくことをテーマにしています。日本のお茶・お酒を主軸にしているので無機質な”和”の空間を目指しました。温かみのあるnocake.とは対照に、無機質でひんやりとした非日常な空間にこだわっています。この空間で、茶器+酒器+折敷と、無駄なモノたくさん使って提供することで、その豊かさを感じてもらいたいですね。」
内装デザインだけではなく、食器や什器のトーンも統一され、コンセプチュアルな空間が広がります。
昼と夜、それぞれお料理の内容と違うテーマを設けているのも特徴のひとつ。昼は「特別な空間の中で日常を味わう」をテーマに。17時からの夜営業は、照明やBGMで雰囲気をがらりと変え、「特別な空間の中で刺激を味わう」をテーマにしています。
-お料理のこだわりを教えてください。
林さん:「当たり前にあるものを、より深く理解してもらうことで、日常的な時間がより豊かなものになるよう、日本茶とスパイスにフィーチャーしました。スパイスを使ったお茶、イタリア料理と中華料理を融合した無国籍料理、創意工夫を凝らしたチーズケーキなどを提供しています。」
日本茶の味わいの変化をじっくり楽しむ
日本茶は厳選した4種類(香駿・山翡翠・べにふうき・ブレンド煎茶 500~700円)をラインナップ。味わいや香りの変化を感じながら、3煎を楽しむことができます。
カウンター脇に置かれた茶釜。鉄器でお湯を沸かすことで、口当たりがまろやかに。
このようなセットで提供され、湯冷ましから急須にお湯を注ぎ、時間を計って湯のみに注ぎます。
1煎目・・・やや低めの温度でじっくり蒸らし、苦味・渋みのない甘い味わい
2煎目・・・高い温度で短めに抽出することで、苦味・渋みを引き立す
3煎目・・・スパイスを入れることで、お茶プラスアルファの楽しみ方を
1煎茶目の軽やかな味わいと、2煎目は明らかに違う!ほどよい苦味と渋みを感じます。
そして最後の3煎目は、花山椒を急須に入れていただきます。ドキドキしながら口に含むと……おいしい!先ほどの苦味に、ほどよくスパイシーな味わいと余韻を感じます。
知っているようで意外と知らない日本茶、スパイスとの楽しみ方、新しいおいしさを発見できますよ。素敵な急須を使って自分でお茶を淹れる心地よさも◎
スパイスや旬の素材を盛り込んだオリジナルメニュー
nodate.では、ランチ・カフェ・ディナー・バーとして、どんなシーンにも利用できます。どの料理も、スパイスや旬の素材を使って一工夫し、できるだけ無農薬・無添加にこだわっています。
日常を味わうランチやチーズケーキ
昼の営業(11:30~17:00)は「日常的に食べる食事や飲み物に一工夫し、新しい発見をしてもらいたい」をコンセプトに、独創的なランチメニューやチーズケーキをいただけます。
ランチメニューは、メインが変わる定食2種、カレー1種を日替わりで楽しめます。
【取材日のランチメニュー】 ※内容は日によって変わります。
・10種の野菜のヴィ―ガンカレー
・牛すじの赤ワインどて煮
・中華風豚の生姜焼き各1,000円(税込)
こちらは「中華風豚の生姜焼き」。定食にはメインのほか、スープと副菜2皿が付いています。副菜のサツマイモは1週間熟成させたり、キャロットロペにもオレンジやトマトなど複数の素材を盛り込んだりと、手間をかけて作られています。
メインの生姜焼きには、自家製テンジャンユを合わせて。豚肉のうま味に甘辛いテンジャンユが引き立ちます。
人気のチーズケーキは6種類ラインナップ。トリュフやフォアグラを使った変わり種や、カルダモンやチリのスパイスがきいたものなど、どれも興味をそそられます。
【チーズケーキのメニュー】
・レモンとカルダモンのチーズケーキ 500円
・ショコラとチリのチーズケーキ 500円
・ラベンダーラズベリーチーズケーキ 500円
・ゴルゴンゾーラチーズケーキ 500円
・トリュフと発酵バターとバニラのチーズケーキ 600円
・フォアグラカシスチーズケーキ 700円
お店では、このように自家製アイスをトッピングして提供しています。取材日のアイスはふきのとう。ほんのり甘く、ふきのとうの風味を感じました。柑橘系のジャムやスパイスも添えられ、この一皿で色々な味が楽しめます。
今回いただいた「トリュフと発酵バターとバニラのチーズケーキ」は、ふわっと香るトリュフとコクがたまらない一品です。これまでに味わったことのないおいしさに感動するはず。日本茶はもちろん、ワインにも合いそうな大人のためのチーズケーキでした。
3月から、おうちで楽しめるテイクアウトメニューが登場しました。お肉や季節野菜などが入ったバラエティ豊かなお弁当。この1箱で満足度ばっちりですね。
刺激を味わうディナータイム
一方、17時からのディナーは、「今まで食べたことがないような、刺激的な料理やお酒のプレゼンテーション」がコンセプト。イタリア料理と中華料理をベースにしたオリジナルメニューをお酒とともに堪能できます。
林さんがセレクトしたお酒は、日本のワインを中心に200種類ほど揃えています。
ディナーコースは、前菜からはじまる全6品5,000円(税込)を用意。メニューは毎月変わり、3月はホワイトアスパラや鰆など、旬の食材をふんだんに盛り込んでいます。
アラカルト料理も多彩なので、お酒をメインに気軽に利用することができます。
オリジナルの箸や折敷なども販売
nodate.では、「食事を提供するだけではなく、楽しんでほしい」という思いから、器や箸などのアイテムにもこだわっています。お店で使用している箸や折敷、一部の器は、林さんご自身で立ち上げた『2+〇〇〇(ニトヲオウ)』という食器ブランドのもの。作家さんたちに依頼しながら、デザイン・商品開発をしているそうです。オリジナル商品を店頭で購入することもできますよ。
店内では、作家さんのポップアップイベントが開催されることも。取材で訪れた日は、nodate.の箸や折敷などのアイテムを制作している「器屋RIN」さんの作品を紹介していました。
当たり前に日常にあるものの魅力を感じさせてくれるnodate.。こだわりの詰まった食事・空間・器で、感動体験を味わってみてはいかがでしょうか。