【Rinakoより愛を込めて。NYC日記】秘密の図書館

その他
掲載日:2019.08.26

The Morgan Library & Museum
(モーガン ライブラリー アンド ミュージアム)

The Morgan Library & Museum

「家が潰れるから、雑誌と本は今週中に全て捨てます」物心ついてからずっと母に言われ続けていたことだ。そんな私はニューヨークでも懲りずに本を買い続けている。私の夢の家と言えば、美女と野獣に出てくる野獣の屋敷にある図書館だ。それが現実にある。グランドセントラルから徒歩10分ほどで着くここは、J.P.モルガンが所有していた図書館。彼が生涯かけて収集したコレクションが展示されている。

The Morgan Library & Museum

早速目当ての図書館へ向かいたいが、2006年に改装され綺麗に整理整頓されたこの建物は、どこがその入り口なのか分からない。ウロウロと歩く私に「何かお困りですか?」とスタッフの人が声をかけてくれた。

The Morgan Library & Museum

この先に野獣の屋敷にある図書館があるとは、とても思えないこざっぱりしたエントランス。内装が素敵なロビーを抜けて、奥へ奥へと進むと、遂に。

The Morgan Library & Museum

貴重な書籍が天井までぎっしり並べられ、上を見上げると歴史的人物達の絵画が描かれていた。想像以上の本棚に圧倒された私は、近くにあったベンチに腰をかけあたり一面を見渡した。

グーテンベルク聖書

グーテンベルク聖書は、世界に47冊しかなく、3冊も所蔵しているのは世界でここだけ。

The Morgan Library & Museum

所狭しに並ぶ本はうっとりするほどうつくしい装丁ばかり。

The Morgan Library & Museum

モルガン自身が勉強部屋として使っていた場所には、金庫のついた本棚も。貴重な本はここに保管されていたそうだ。

【The Morgan Library & Museum】
住所:225 Madison Ave, New York, NY 10016
営業時間:10:30am〜5:00pm(火〜木)
     10:30am〜9:00pm(金)
     10:00am〜6:00pm(土)
     11:00am〜6:00pm(日)
web:https://www.themorgan.org

マンハッタン、ブルックリン、クイーンズをつなぐサブウェイに乗ると、多くの人が重たそうな本を開く。基本的に地下を走るこの電車は、電波が通らないから日本と違ってスマートフォンに夢中になる人が少ない。

日本から持ってきたお気に入りの単行本を読んでいると「それ何語?どんな内容なの?」と突然隣の人に話しかけられた。「とても小さいね。どこで買えるの?」と興味津々の彼女。日本だったら110番されてしまいそうな勢いだ。1冊の本で会話が生まれる街だったら、紙媒体の未来もきっと明るいのではないかと安易に考えてしまう私だった。

神奈川県横浜市出身。2018年より渡米。日本でファション誌の編集者として勤務した後、現在は、ニューヨーク マンハッタンにあるアート学校でグラフィックデザインを学ぶ。

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