半世紀以上もの時を経て復刻された「カブトビール」の想いを次世代につなぐ名古屋支店「納屋橋TWILO」
目次
カブトビール名古屋支店誕生!
高山さん:「最初は半田の人と一緒に納屋橋マルシェを開催して、カブトビールを名古屋で初めて売りました。
すべて完売をして、改めて、カブトビールの凄さを思い知らされましたね。その後も、イベントではカブトビールを販売していたんですが、次第に集客が減り、なんでだろう?って思ったときに、歴史的背景は蚊帳の外で、ビールそのものにしかフォーカスが当たっていないことに気づいたんです。このままではだめだと思い、一旦イベントでの販売を中止しました。」
高山さん:「そこで考えたのが名古屋にカブトビールの拠点をつくることです。カブトビールの歴史や、先人たちの想いをスマートに学べるベース基地をつくり、半田赤レンガ建物の存在意義や歴史的資産価値を知る気付きの場になればと思い馬場さんに相談したところ、「よし名古屋支店を復活させよう!」と背中を押してくれました!。
こうして、納屋橋に名古屋支店を復活させることになりました。今では半田の赤レンガでイベントをやるときは僕らもお手伝いに行くようにしていますし、僕らがイベントをやるときには半田からもサポートに来てくださっています。この場所を通じて先代たちが想いを持ってつくったものを、感じていただきたいですね。」
カブトビールを後世に残していく
店内ではカブトビールをテーマに描き下ろした作品を、月替わりで展示しています。
当時のポスター。
高山さん:「カブトビールは、5大ビールの中で最初にアートポスターを手がけた会社でもありました。それをもっと身近なものにするために、当時のアーティストとコラボをすることで作家さんたちを応援していたようなんです。
ポスターの種類も、海外向けにカッコいいものをやっていて、それも粋だなって思いますね。そんな時代背景があるので、うちでは作家さんがギャラリーを使うときには賛同を得られた方にだけ、カブトビールをイメージした新作の書き下ろしをお願いしているんです。開催期間中はトワイロで飾らせていただいているので、訪れたお客様には今この作家さんの展覧会をやっていますよ。とお伝えしています。
カブトビールが当時の作家さんを応援してきたように、僕らは現代の作家さんを応援できたらいいなと思っています。そうすると、作家さんも楽しそう!とのってくれるんですよね。SNSでも、歴史のあるカブトビールの絵を描かせていただきましたと、発信してくれるのは嬉しいですね。この場所からカブトビールを後世に残すきっかけになればいいなと思っています。」