岐阜県の中心に位置する美濃市。日本屈指の清流・長良川や豊かな自然に囲まれた地域で、その代表的観光地が「うだつの上がる町並み」です。
歴史的景観の建物が建ち並ぶこのエリアは、1300年の歴史を誇る美濃和紙の産地として栄え、その象徴でもある「うだつ」の建物も見どころです。
徒歩での町並み散策も半日あれば十分!今回はグルメや和紙を使ったワーク体験など、おすすめスポットを紹介します。
※店舗によっては臨時休業の場合がございますので、おでかけの際は公式サイトまたはお電話にてご確認ください。
目次
うだつの上がる町並みとは?
「うだつの上がる町並み」は、日本三大和紙のひとつ「美濃和紙」の産地として、江戸時代から明治時代にかけて特に栄えた商家や紙問屋の建物が建ち並ぶエリアです。
また、年に一度開催される和紙を使った「美濃和紙あかりアート展」や、手染めの和紙を使った「花みこし」のお祭りなどのイベントでは、多くの観光客で賑わいます。
「うだつの上がる町並み」はその名の通り、「うだつ」があがっているのが特徴。
「うだつ」とは、屋根の両端を高くしてつくられた防火壁のことで、裕福な家しかうだつはつくれなかったそう。そのため、うだつは憧れや願望の象徴だったようです。
「うだつがあがらない」という言葉の由来はここからきているそう。
築約300年の和紙問屋
「旧今井家住宅」
うだつの町並みを象徴する古民家。せっかく歴史ある建物であれば、外観だけでなく中も気になりますよね。
旧今井家住宅はそんな観光客向けにピッタリ!ガイドの方の説明を聞きながら、建物内を歴史などの説明を聞きながら見学できます。
旧今井家は江戸中期に建てられた築約300年の建物。13代続いた和紙問屋で、美濃市で最も古いうだつがあがる建物です。和紙問屋をしながら庄屋も兼ねていた旧今井家は、間取りも市内で最大規模の広さを誇ります。
部屋の一室には”明かり取り” と呼ばれる珍しい設備も。囲炉裏を使っていた際の煙突を、明治時代の改築でガラスを取り付けて、太陽の光をとりいれる現在の形に。
夏至や冬至には、天井から差し込む光の向きや長さが変わるのも季節感を感じられます。
そしてここのおすすめスポットのひとつが中庭。春には新緑、秋にはお庭の紅葉が美しく、縁側で写真をとると、まるで1枚の絵画のよう。
さらにそのお庭には、環境省が選んだ”日本の音風景100選 “ に認定された「水琴窟(すいきんくつ)」もあります。ひしゃくで水をすくってかけると、涼しげで繊細な音が聞こえてきて癒やされるひととき……。
さらに知る人ぞ知る縁起のハートマークがついた石灯籠もチェック!中庭にお祀りされた神社の境内にあり、そのハートを触るとラッキーなことがあるという報告が多数寄せられているとか……。気になる方はさわってみてくださいね!
【旧今井家住宅】
住所 :岐阜県美濃市泉町1883
電話番号 :0575-33-0021
営業時間 :9:00〜16:30(4~9月)
9:00〜16:00(10~3月)
定休日 :無休(3~11月)/祝日翌日(火曜が祝日の場合翌日休館)
12月29日~1月3日 ※12~2月は火曜休み
入館料 :大人(高校生以上)300円 団体(20名以上)250円
・美濃和紙あかりアート館との2館共通券の場合は、大人(高校生以上)400円
・美濃和紙あかりアート館・美濃和紙の里会館との3館共通券の場合は、
大人(高校生以上)800円
日本茶にこだわったカフェ
「HAPPA STAND」
「HAPPA STAND(はっぱすたんど)」は、オーガニックのお茶や、岐阜・美濃焼のオリジナルのうつわなど、「時代を越える粋なモノ」をコンセプトにしたカフェです。
うだつの町並みにある美濃市本店は、築150年以上の古民家をリノベーションし、スタイリッシュな店内として2017年にOPEN。
HAPPA STANDで使用している茶葉は、すべて契約農家のある京都府宇治田原町で栽培されたもの。
中でも一番人気のメニューは「焙じ茶らて(温・冷)」。寒い時期にはホイップクリームのまろやかで軽い口あたりと、スッキリとしたあと味の焙じ茶の香りに癒やされます。
そのほか「抹茶らて 600円」も根強い人気。テイクアウトもOKなので、散策のお供にも!
お土産には、かわいいデザインの茶筒のお茶も人気。カラフルな色の茶筒は初心者向けにオススメだという伊勢茶。あっさりしていて飲みやすいのが特徴。しめ縄のデザインも粋です。
スタイリッシュなブラックの茶筒は、オープン当初から定番の京都のお茶。苦みや渋みが感じられる上級者向けのお茶。
いずれも茶葉は詰め替え用も販売しており、中身がなくなってもインテリアとしてつかうのもオシャレ!
また、豆乳をつかった生チョコの「とうふちょこれーと」も人気です。焙じ茶と抹茶の2種類があり、それぞれ ”深い” “淡い”と2種類の味わいの違いも試すことができます。
そのほか、オーガニックや添加物など使わない素材にこだわったお菓子も……。秋には岐阜の栗きんとんなど、季節を感じるお菓子もお茶とのペアリングを楽しんでみてくださいね。
【HAPPA STAND】
住所 :岐阜県美濃市常盤町2300番地
電話番号 :0575-46-8859
営業時間 :8:00〜17:00
定休日 :水曜・木曜
いまこそ手書きが新鮮!自分だけのオリジナル
そえぶみ箋のワークショップ体験
最近お手紙書いてますか?
めっきり手紙を書くということも少なくなってきた昨今ですが、「紙遊」はそんな手紙を書きたくなるようなワクワクした空間が広がるお店。
築70年の紙倉庫をそのまま店舗として利用している店内には、和紙をつかった便箋や封筒をはじめ、雑貨や小物など文具女子にはキュンとするお店です。
さらに紙遊では購入だけでなく、美濃和紙を使った自分だけのオリジナルの “そえぶみ箋 ”が作れるというワークショップも体験できます。
そえぶみ箋とは、ワンポイントのデザインと美濃和紙の素朴な風合いが特徴のミニレター。
年間10万個売り上げる大ヒット商品です。
ワークショップでは無地のそえぶみ箋に、好きな色のスタンプやはんこをつかって、ペタペタと押していくだけ!
一見簡単そうに見えますが、いざスタンプを目の前にすると、どの柄のスタンプで何色にしよう……と悩み、なかなか進みません(笑)。渡される便箋は30枚の無地なので、すべてのページを違うスタンプにしてもOK!何個でもどこに押しても自由です。
封筒もセットなので、封筒にも自由に押してOK!
欲張っていろんなスタンプを押して完成!ちなみに現在(2022年)発売15周年の記念ということで、15周年のロゴが入った特別なデザインの帯も用意。帯を巻くと一気に見栄えがアップしますね!
<そえぶみ箋ワークショップ>
要予約。料金1名500円。所要時間約30分
また、店内では昔なつかしい「クリームソーダ 550円」でカフェタイムを過ごすこともできます。
さらにドリンクを注文すると、カフェスペースの一角に設けられたデスクでお手紙を無料で書くことができます(1人1セット)。切手も用意してあるそうなので、旅の思い出に大切な人にここでお手紙をしたためるのも素敵ですね。
【和紙の店 紙遊】
住所 : 岐阜県美濃市常盤町2296
電話番号 :0575-31-2023
営業時間 :10:00 ~16:00(月・木・金曜 ※カフェのLOは15:30)
10:00~17:00(土・日・祝日 ※カフェのLOは16:30)
定休日 :毎週火曜・水曜(祝日は除く)https://www.shiyu.co.jp/shiyu
https://shiyu-minowashi.shop/(オンラインショップ)
和紙メーカー直営の和紙専門店
「Washi-nary」
「ワインの世界を楽しむように、和紙の世界を楽しんでほしい」という想いで、和紙の専門知識を備えたスタッフ “和紙ソムリエ “ がいるショップ「Washi-nary(ワシナリー)」。
和紙好きの人はもちろん、和紙について詳しくない方も、さまざまな和紙の世界に触れることができる空間となっています。
吹き抜けの天井からは、たくさんの和紙でつくられたランプが吊され、柔らかな光に包まれています。
” 和紙 ”と一口にいっても、手すきから機械すきでつくったもの、原料や工程の違いなどさまざまで、展示してあるものだけでも約200種類。間近でその風合いや手触り、透け感や厚みなど、ここでしか体験できないさまざまな和紙の魅力に触れることができます。
現在美濃市の和紙すき職人は17名。美濃和紙は大きく3種類ありますが、中でも「本美濃紙」は、日本の手漉き技術がユネスコ文化遺産にも登録されています。
またその歴史も古く、1300年の歴史があり、皇室への献上品や国宝級の美術品の修繕などにも使用されるほどの伝統ある和紙となります。
最近は障子の家も減ってきていますが、こうしてさまざまな模様や質感の違う和紙の障子を間近でみると、改めて風情があっていいですよね。
2Fにあがると懐紙をはじめ、折り紙、そして文具の中でも特に人気の高いマスキングテープが並びます。オリジナルの透かし和紙柄マスキングテープも素敵ですよ!
さらに、2023年2月28日までのキャンペーンで、対象店舗にあるバーコードを読み取り、簡単なアンケートに答えると、お店から素敵なプレゼントがもらえます。
ちなみにWashi-naryでは、和紙の折り紙をいただきました!
【和紙専門店 Washi-nary】
住所 :岐阜県美濃市本住町1912−1
電話番号 :0575-29-6655
営業時間 :13:00 ~17:00(水・木・金曜)
10:00~17:00(土・日曜)
定休日 :毎週月曜・火曜