地下鉄「黒川駅」から徒歩約10分ほど。名古屋市北区、国道41号線に面した位置にある「pánem ite ultra(パネム イテ ウルトラ ※以下パネム)」。2022年9月にオープンした、トレードマークのパンダ(?)が目を引くオシャレなパン屋さんです。
1歩店内に足を踏み入れると、香ばしい小麦や甘いバターの香りと壁一面に並ぶ多彩なパンがお客さんを出迎えます。
見るだけでワクワクできるパンたちはバケットからベーグル、デニッシュ、サンドイッチまで幅広く、すべて数えると80種類ほどあるとか!しかも、これからもどんどん増えていきそうとのことです。
今回はオーナーの瀧澤さんと、店長兼パン職人の富山さんにお店への思いやこだわりついて詳しく伺いました。
※情報は取材時のものです。
ご利用の際には、各施設・各店舗の最新情報をご確認ください。
目次
ふとしたきっかけからお店をオープン!
2人の夢が現実に
2022年8月にオープンしたパネム。もともと内装の仕事をしていた瀧澤さんは、スーパーに入っているテナントのパン屋さんを手掛けることが多く、いつかは自分がデザインしたお店を持ちたいという想いがありました。
しかし、パン作りは自分ではなくプロに任せたいと思っていたところ、たまたま富山さんと知り合ったことが大きなきっかけとなりました。富山さんは、瀧澤さんの大学時代の友人の妹。瀧澤さんが友人へ「最近何してる?」といった何気ない連絡を取ったことから、富山さんがパン屋で働いていたことを知ります。
富山さんも、ちょうどパン作りを離れていた時期に瀧澤さんと知り合い、「またパンの世界に戻りたい!」という強い気持ちがあったことから、二人でパネムをオープンすることになりました。
また、富山さんはかつて子どもに「大きくなったらお母さんとパン屋さんを開きたい」と言われたことがあり、なんと、今は親子でパンを作っているそう!
パネムは、二人の夢がカタチになった素敵なお店なんですね。
設計から内装まですべて瀧澤さんが手掛けた店内は、どこを見てもおしゃれ。特にこだわっているのは、パン棚の奥にある小窓です。この裏にはキッチンがあり、パンに挟む具材の調理をしています。音や匂いのライブ感が伝わり、より食欲が刺激されそうです!
「パンを買いに来ることを楽しんでもらいたい」と話す瀧澤さん。店内にはインテリアや小物が置かれていたり、瀧澤さんが描いた絵が飾られていたりと、どこを見てもワクワクできる空間です。
ゆくゆくはGIF動画やプロジェクションマッピングなどを使い、子どもから大人まで楽しめる仕掛けを取り入れていきたいと話します。
pánem ite ultra(パネム イテ ウルトラ)に込められた思い
店名は、ラテン語で「パンのその先へ」という言葉を表しています。単語はそれぞれ「pánem:パン」「ite:行く」「ultra:越えて、向こうへ」という意味。
他のパン屋では見られないパンを創作したり、パン屋という形態にとらわれず新しいアイデアやスタイルを打ち出したりしていきたいという思いが込められています。
マスコットキャラクターは、実はひぐま!?
パネムの看板に大きく描かれているキャラクター。一見、パンダのように見えますが、実はひぐまです。名前を「ひぐまのパンさん」といい、憧れる人の気を惹くために人気者のパンダを装っています。
「客寄せパンダ」という言葉から着想を得て、人気ものになりたくて装ったり、みんなが求める姿に化けたり、そういう人間的な泥臭さをモデルにしたとのこと。
店内には大きなパンダのぬいぐるみがあり、道行く人々を眺めています。
自家製天然酵母を使ったパンは香りと食感が格別!
パネムは、サンドイッチやベーグル、デニッシュ、クロワッサン、バケットなど、幅広いジャンルのパンが並んでいます。
パン生地には自家製天然酵母を使っていて、もっちりサクッとした食感が大きな特徴。
小麦は国産小麦や高級小麦、オリジナルブレンドなど、パンに合わせて使い分けています。
特にハード系のパン「ブール」は小麦の味や香りがよく感じられ、お二人もイチオシの商品です。
もともとパン作りをしていた富山さんですが、パネムを開店する前にパンの資格を4つも取得したそうです。それだけ「おいしいパンを作りたい!」という気持ちの強さが伺えます。
パンの種類は日々増えており、少し前までは30種類ほどだったとか。現在は80種類ほどまで増えていて、富山さんは「作るペースが追いついていないけど、作りたいパンのアイデアはたくさんあります!」と話します。
安心・安全な材料だけにこだわったお菓子
パネムでは、ラスクやドーナツ、スコーン、カヌレなどの焼き菓子も販売しています。焼き菓子には国産の粉やきび砂糖などを使用。海外から輸入しているものも、販売ルートなどを確認し、安心・安全と思えるもののみを厳選しています。
自身の子育て経験からも、「食品に含まれる材料や添加物は気になってしまうので、焼き菓子は安心して食べれられる、体に優しいことにこだわっています。」と富山さん。
自分や家族のおやつ、友人への手土産として購入していく方も多くいます。
パネムのいちおし商品6選
魅力的なパンが多すぎて選びきれない!という方のために、瀧澤さんと富山さんにおすすめのパンを選んでいただきました。中には取材日にちょうど誕生した新作のパンも。お店で見かけたら、ぜひ食べてみてくださいね。
ブール
パネムが一番の自信を持っておすすめするパン。ハード系のパンなので一見硬そうに見えますが、食べてみるともっちもち!一般的には小麦でゆだねを作りますが、パネムでは米粉を使用。そのため、パンなのにお米のような味わいを感じられます。
オーブンで温めて食べると、香りと風味が際立ちますよ。
ソーセージバケット
スタッフからも高い支持を得ている人気のパン。外はサクサク、なかはしっとりした生地に、ジューシーなあらびきソーセージがベストマッチ。ブラックペッパーがちょうどいいアクセントになり、一度食べたらハマるおいしさです。
ピスタチオクローネ
ピスタチオのクリームが端までたっぷり詰まったぜいたくなパン。一口食べれば、ピスタチオのコクとやさしい香りが口中に広がります。持ってみると、ずっしりとした重量感があり、食べごたえも抜群!
ションソン
三日月型のアップルパイ。パイ生地には国産小麦を使用し、3日間かけてていねいに作られます。バターのふくよかな香りとコクに、リンゴの食感とシナモンの風味が重なり、絶妙なハーモニー!「ここまで入っているのか」というほどリンゴのコンポートがたっぷり入っているため、最初の一口から最後の一口まで楽しめます。
カヌレ
もっちり、しっとりの「生食感」が特徴のカヌレ。程よい甘みと表面の香ばしさがたまらなく、一度食べたらやみつきになるおいしさです。
コーヒーと一緒に味わいたい一品。
デニッシュ食パン
取材日に生まれたばかりの新商品。外はサクッと、中はふわふわもちもちのデニッシュ食パンです。かわいらしい手のひらサイズで朝食や小腹がすいたときにもピッタリ。
上部には「ひぐまのパンさん」の焼印が施され、見た目にも楽しい一品です。
pánem ite ultra(パネム イテ ウルトラ)で
パンのある生活を楽しもう!
パネムには「もう一度来たい!」と思える工夫がたくさん詰まっています。今後はスープやハーブティーなどドリンクの提供も検討しているとのこと。
お店に来てたくさんのパンから選ぶワクワク感、食べておいしい幸福感、そんなパンのある生活を彩るお店でありたいと、お二人は語ります。
毎日でも通いたくなるお店パネムへ、足を運んでみてはいかがでしょうか。