名古屋の老舗駅弁屋が生み出す唯一無二のカレーパン!「マツウラベーカリー」

名古屋 中村区
掲載日:2023.03.13
名古屋の老舗駅弁屋が生み出す唯一無二のカレーパン!「マツウラベーカリー」

2022年8月、名古屋市中村区にオープン※した「マツウラベーカリー」。カレーパン専門のお店ですが、運営しているのは創業100年を超える老舗の駅弁屋「松浦商店」です。松浦商店は大正11年に創業して以来、駅弁や仕出し弁当の製造・販売を行ってきました。

そのため、マツウラベーカリーのカレーパンには、松浦商店で培ってきた惣菜の味や匠の技がふんだんに活かされています。

名古屋で愛され続ける松浦商店が、なぜカレーパン専門店を打ち出したのでしょうか。
唯一無二のカレーパンが生まれた背景や味へのこだわり、おすすめ商品をご紹介します。

※2022年6月、名鉄百貨店地下1階に名鉄店(第1号店)がオープン。

のれんのイラストは「だし巻きたまご入りキーマカレーぱん」の断面を
モチーフにしたロゴ

マツウラベーカリー本店の店内

社内で好評だったキーマカレーが復活!
カレーパン専門店をオープン

四代目松浦のキーマカレーぱん

マツウラベーカリーは、コロナ禍により大きな影響を受けたことが誕生の発端となりました。鉄道利用客が激減したことで、駅弁の売上が前年比95%と減少(2020年GW時)。他分野の事業を盛り上げようと社内で発案されたプロジェクトの一つに、カレーパン事業があったのです。

もともと販売していた「冷めてもおいしいキーマカレー弁当」のカレーがおいしいと社内で好評だったため、どうにかして他で活かせないかと、このアイデアが生まれました。

お店は松浦商店の駅弁で使うお米の精米場所だった建物を改装しているそうです。

カレーに合う生地を求めて奔走

こうしてカレーパン事業が始動。生地は地元でパンを製造する企業やパン屋さんをめぐり、作ってもらえないかとお願いして回ります。いろいろなお店を奔走するなかで、東区のパン屋さん「テーラ・テール」の生地がカレーにピッタリなことがわかりました。

さっそく協力依頼をするも、大量生産が難しいとのことで断られてしまいました。しかし、何度も足を運び粘り強く交渉を重ね、ようやく生地を作ってもらえることになりました。

「テーラ・テール」の生地は国産小麦と牛乳、バターで作られているため、素材のおいしさと口溶けの良さが特徴。マイルドなキーマカレーとの相性が抜群です。

そしてついに、松浦商店のキーマカレーを活かしたカレーパンが誕生しました。

弁当屋だからできる唯一無二の味
細かいこだわりとは

マツウラベーカリーのカレーパンは、まん丸でかわいらしい形が特徴ですが、これは具材と揚げ方にこだわっているためです。

ポイントは、くるくるとひっくり返すこと。カレーパンは揚げているときに中から水蒸気が出るため、油へ入れたまま動かさないと片面だけ膨れてしまいます。こまめにひっくり返すことで満遍なく熱が通り、きれいな丸い形になるのです。

油から出すと、ボールのようにきれいな丸さです!

そして、カレーパンの主役とも言えるキーマカレーには、松浦商店の代表格となる駅弁「天下とり御飯」に入っている鶏そぼろのお肉を使用。鶏のむね肉、もも肉、皮をオリジナルの比率で配合し、冷めてもしっとりとして旨味が感じられるバランスになっています。

さらに、カレーの隠し味に使われているのは、はちみつと八丁味噌!カレーをまろやかな味にすることで、子どもからお年寄りまで幅広い方が食べられる味わいに仕上げています。

また、カレーと一緒に入れる具材も、駅弁屋ならではのこだわりが。

だし巻きたまごは、プロが一つひとつ銅板で焼き上げています。熱伝導率の高い銅板で焼くことで、たまごがふわっとなり、巻くとジューシーに。カレーパンに入れるだし巻きたまごは、仕出しのものとは異なり、水分は少なめ。そうすることで揚げるときに水分で生地が破れにくくなります。

手仕事で一つひとつていねいに具材を包みます。

オリジナルのパン粉を優しく付けて、揚げの工程へ。

この他、ポテトサラダなども駅弁で使うものを応用しているものの、カレーパンにしたときの味と見た目を考慮して専用の具材を用意しているそう。

100年以上続く老舗のこだわりが詰まった、特別感のあるカレーパンですね。

一度は食べておきたい!
マツウラベーカリーのおすすめパン4選

マツウラベーカリーで販売されているカレーパンは、6種類。キーマカレー、だし巻きたまご、ザクコロ(ハム&チーズ)、ポテサラ、あんぱんの定番5種類に加え、期間限定のオリジナルカレーパンが並んでいます。取材時(2月)はブラックタイガーのエビフライとタルタルがのった「海老タルキーマカレーパン」でした。

ここでは、まずは抑えておきたい商品をご紹介します。

四代目松浦のキーマカレーぱん

キーマカレーを味わうシンプルな商品。カレーのスパイス感よりもまろやかさと味の深みが際立ちます。バターの香りとほのかな甘味のあるもっちりとした生地がカレーと見事に調和し、一品料理を食べているようなぜいたく感!

だし巻きたまご入りキーマカレーぱん

断面のインパクトが抜群の、だし巻きたまごが入ったカレーパン。甘めのたまごは噛むと出汁がじゅわっと出てきて、カレーと見事にマッチ!他のカレーパンにはない見た目と一度食べたらやみつきになるおいしさで、カレーパンの概念が変わるかも?

ハム&チーズ入りザクコロキーマカレーぱん

クルトンをまとわせ、ザクザクの食感が楽しめるカレーパン。厚切りハムは、揚げるときに生地が破れないよう、角をカットする一手間が加えられています。敢えてとけないチーズを使用することで、チーズのコクや風味をしっかり感じられ、より調和のとれた味わいに。

白玉団子入りあんぱん

カレーパンに並び、開店当初からレギュラーメニューとなっているあんぱん。煮物を作り続けてきたノウハウを活かし、あんこを炊いてみたことから生まれた商品です。

じっくりと炊き上げた北海道産の大納言小豆は甘くて優しい味わい。もっちりとした白玉団子が味と触感のちょうどいいアクセントになっています。

手土産や自分へのごほうびにもおすすめ!
ワンランク上のこだわりカレーパン

マツウラベーカリーのカレーパンは、老舗のこだわりが詰まった唯一無二のカレーパンです。どれを食べようか迷ったら、キーマカレーぱん、だし巻きたまご、ザクコロの3つが入った「カレーぱん3種のセット」がおすすめ。

名古屋市中村区の本店に加え、名鉄百貨店本店の地下にも店舗があるため、仕事帰りやショッピングのついでにも気軽に立ち寄れますよ。

名古屋のお土産として、大切な人や友人へのギフトとして、自分へのごほうびとして買ってみてはいかがでしょうか。

スポット詳細

【マツウラベーカリー本店】
住所  :愛知県名古屋市中村区佐古前町7-5
電話番号:052-485-9452
Instagram:https://www.instagram.com/bakery_matsuura.official/

 

【マツウラベーカリー名鉄店】
住所  :愛知県名古屋市中村区名駅1-2-1 名鉄百貨店本店メンズ館地下1階
電話番号:052-585-2855

 

愛知県名古屋市在住。コピーライター3年、広告代理店でメディア編集者3年を経てフリーランスへ。金融やSDGs、ファッションなど幅広いジャンルのメディアで編集経験を積む。現在はグルメ・トラベルを中心に取材や執筆を行う。

趣味は旅行、読書、お酒。国内旅行が好きで47都道府県を制覇し、現在は2周目を満喫中。自身でもお酒に関するメディアを運用し、365日文章にふれる生活を送っている。


https://twitter.com/izunoumi_110

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