豊橋駅から徒歩5分ほどの場所に位置する「ボン千賀」は、大正元年から続く老舗パン屋です。豊橋市民は、ほとんどの人が知っている「ボン千賀」の魅力をご紹介します。
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創業は大正元年。歴史ある「ボン千賀」
ボン千賀は1912年(大正元年)に、お菓子問屋として現在と変わらぬこの場所で創業しました。戦後には、菓子やパンの製造がメインとなり、今に至ります。
先代が、戦後のアメリカで食べて感動した「ブドーパン」や、自家製あん入りのあんパンなど、さまざまな菓子パンを用意しています。
自社でつくった菓子やパンを販売していましたが、80年代に喫茶店ブームが到来。「ボン千賀」も店内の一角を改築して喫茶をオープンしました。
照明も椅子も、カウンターもテーブルも当時のまま。まるで昭和に戻ったかのような雰囲気に心躍ります。
最近では、レトロ喫茶店ブームということもあり、SNSを中心に「ボン千賀」の喫茶やパンの写真などの投稿も増えているそう。若い世代もファンが多くいるお店です。
現在も、菓子やパン、喫茶を営業中!三世代に渡りファンだという家族連れや、昔からの常連さん、若い人など、老若男女から愛され続けています。
昔ながらの可愛いパッケージの菓子パン
「ボン千賀」には昔ながらの菓子パンがずらりと並びます。当時から変わらないパッケージで、「かわいい!」「レトロで素敵」とSNSで話題になっています。
このパッケージを求めて遠方から足繁く通うファンもいるほどで、テレビや雑誌などのメディアでも多く取り上げられています。
どの菓子パンも素朴な味わいと甘さで、パン生地も当時から変わることなくつくり続けています。初めて食べても「なぜか懐かしい」と思ってしまいます。
「パピロ(131円+税)」は、懐かしいバタークリームが入った菓子パン。赤と黄色のパッケージデザインもキュート!
創業当時から人気の「ブドーパン(150円+税)」。たっぷりのレーズンが入った人気の菓子パンです。お土産に購入する人も多いそう。
「ジャムパン(120円+税)」は、ほんのりと甘いジャムがたっぷり入っています。こちらも昔から変わらない製法で作っています。
「クリームパン(120円+税)」は、クリームを詰め込んだ一品。
「小倉あんパン(131円+税)」。こちらは粒あんタイプですが、こしあんもあります。
「3色パン(200円+税)」は、白あん・ジャム・クリームが入った贅沢な菓子パンです。
メロンパンならぬ「レモンパン(160円+税)」は、レモンの香りがほんのり味わえる、レモンパンです。
実は、食パンも販売しています(1斤295円+税〜)。分厚くカットして、小倉とバターをつけて味わうのも良いですね!
その他、さまざまな惣菜パンも販売しており、どれにしようか迷ってしまうほど!
ホッと心和む、温かみのある喫茶コーナー
入り口奥にある喫茶コーナー。昭和の雰囲気が広がる空間が魅力的です。ここではドリンクや販売している菓子パンをイートインすることもできます。
ポップでかわいい照明や床は、つい写真を撮りたくなる!
昔ながらの椅子も味わいがあり素敵です。
こちらが喫茶メニュー。コーヒーからジュース、アイスクリームなどいろんなメニューを用意しています。
まずオーダーしたのがコーヒー。豆菓子が一緒についてきて、さすが喫茶店!近所に住む常連さんの顔を見ただけでどのメニューを頼むかすぐに分かり、ミルクの量なども顔を見たらすぐに用意するそう。
店内で購入した「パピロ」のバターパンと一緒に食べても◎。
そして次にオーダーしたのが、個人的にも大好きなクリームソーダ。最近では、このクリームソーダを求めてお客様が訪れることもあるそう。昔ながらのクリームソーダで、懐かしさを感じます。
これからも末長く愛され続けたい
菓子問屋に始まり100年以上の歴史がある「ボン千賀」。長く続いているからこそ、「昔から変わらない味」にこだわり続けています。
ここへ訪れる遠方の人の中には「豊橋に帰ってきた」と言う方も多く、懐かしさと嬉しさがパンや喫茶からあふれ出ています。
昔ながらの小さなパン屋だからこそ、照明などの古いものは修理をしながら大事に扱い「変わらない良さ」を演出し続けています。
今は若い人の来客も増えており、人気店になった「ボン千賀」。何世代にも渡りこれからも愛されるお店づくりをしたいです。と話してくれました。
豊橋のアイコンとも言える「ボン・千賀」。豊橋市民なら知らない人はいないくらい、昔からの老舗パン屋さんです。
豊橋駅前はここ数年開発が進み、いろんなビルが増えていますが、「ボン千賀」は変わらずにその場所にあり、前を通るだけでも「あぁ、豊橋に帰ってきたな」と誰もがホッと和む場所でもあります。