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みなさんこんにちは。自宅にいる時間が増えたことで、読書を楽しまれている方も多いのではないでしょうか。実際、私自身も 一日の中で本を読む時間が以前にも増して、とても多くなりました。本のいいところは、自分の知らない世界へ連れて行ってくれること。そしてたくさんの本を読むことで知識が増え、見える世界が広がっていきます。
また落ち込んだとき、考えがまとまらないときも、本を読むことで、自分だけでは考えもしなかった新しい考えを知ることもできます。そんなわけで、私自身も本を読むことが大好きです。
そこで、今回はライフデザインズ編集部が独自の目線でおすすめしたい「本」をピックアップしてご紹介します。ぜひ本を選ぶ際の参考にしてみてくださいね!
人生の最後に食べたいおやつは何ですか?「ライオンのおやつ」
まず最初におすすめする作品は、「食堂かたつむり」の著作で知られる小川糸さんの最新作「ライオンのおやつ」です。”人生の最後に食べたいおやつは何ですか”。余命を告げられた主人公が過ごす瀬戸内の島にあるホスピスでは週に一度、ゲストのリクエストに応えた「思い出のおやつ」をリクエストすることができる。
リクエストされたおやつが目に前にだされたとき、死を目の前にしたゲストたちは何を思うのか。死に向かう主人公や周りを取り巻く人たちの体と心の変化が繊細に、丁寧に描かれています。
偶然本屋さんで手にとった一冊でした。私たちは当たり前のように明日がくると思って生活をしていますが、決してそうではないこと。死はいつも身近にあることに改めて気づかされました。
”幸せというのは、自分が幸せであると気づくこともなく、ちょっとした不平不満をもらしながらも、平凡な毎日を送れることなのかもしれない”。
主人公が本の中で語るように、生きることについて改めて考えさせられる作品です。そして読み終わったあと、きっと瀬戸内に行ってみたくなりますよ。
何度でも読みたくなる小説「TUGUMI」
吉本ばななさんの代表作といえば、「キッチン」や「アルゼンチンババア」が有名ですが、「TUGUMI」もまた、多くの人に知られている名作の一つ。
「つぐみ」は容姿端麗な顔立ちで地元1の美少女。おまけに身体が弱く、ちょっとしたことですぐに寝込んでしまう。少女漫画のヒロインのような儚さとうつくしさを兼ね備えています。しかしそれ以上に……性格は意地悪で、口も悪い。病弱なのをいいことに、家族に悪態をつきやりたい放題です。そんな中、主人公である「まりあ」が東京の大学から一時帰省をすることで、この物語がはじまります。
この作品は「つぐみ」と「まりあ」のひと夏のできごとを描いただけの作品です。あっと驚くような展開があるわけでもありません。しかし、読んでいくうちにすっかりと自分自身も主人公「つぐみ」に振り回され、つぐみの虜になっています。セリフの言い回し、海辺の町の雰囲気が本の中から伝わってきて、キラキラと眩しい気持ちになります。
いつも私は夏が近づくとこの本が読みたくなり、つぐみに会いたくなるんです。そんな中毒性のある作品です。今、改めて読んでみてください。
毎日を大切に生きたくなるエッセイ「人生の旅をゆく」
吉本ばななさんの作品からもう一冊。数多くの小説を発表してる吉本さんですが、エッセイもまた多くだされています。エッセイを読みたくなるときは少し疲れているときだと思います。元気なときは長編小説もスラスラ読めますが、疲れているときこそサラサラ読めるエッセイを手にとりたくなります。その中でも私が特に好きなのが、「人生の旅をゆく」というエッセイ集です。
旅のことを中心に、出産・日常・子育て・別れなど人生の過ごし方がひだまりのような文章で描かれています。心に余裕がないときこそ、ぜひこの本を読んでみていただきたいです。