古いものを捨てるのではなく、どう活かすか。時代を超えた愛すべきブロカントたちに出会える場所「BROCANTE MOMO」
目次
ブロカントの魅力や上手な取り入れ方
ここからは実際に倉庫内の商品を見ながら、ブロカントの魅力や上手な取り入れ方をご紹介していきたいと思います。
農業国で知られるハンガリーでは、ミルクバケツやミルク缶といった酪農用品が多く出回っているそう。中でもこのミルクバケツはブロカントモモの人気アイテムです。
杉本さん:「昔は牛やヤギの搾乳をするのに、一個一個このバケツを持って搾乳していたんです。ですので、バケツを持って歩けるようにこうした形にデザインされいます。
どのブロカント品にも言えることですが、柔軟に考えるのがポイントです。。例えば、このミルクバケツであれば、鉢カバーとして使えます。壁にもかけられるので、お庭や室内にかけて飾ってもすてきになりますよ。ジョウロも水を入れて使うんじゃなくて、植物を入れてもいいですよね。
このように、もとの使い方ではなく「自分がいいな」と思った使い方をして楽しむことができるものブロカントの魅力です。」
杉本さん:「古い本も人気がありますよ。一番古いもので、100年以上も前のものがあります。こういった本は置くだけでもインテリアになるので、雰囲気づくりに買われていく方が多いですね。」
こちらは鉄アイロン。昔はストーブの上に直接乗せて熱くしてから使われていたそう。服の大きさや場所に合わせてさまざまなサイズがあります。
小さいものの方が数が少ないため、人気があります。鉄アイロンの使い方としては、ブックエンドやドアキーパーとして使うと小洒落た演出ができます。
素朴な風合いが特徴のミルク缶。こちらは、ディスプレイとして使ったり、グリーンを入れて使っても良さそうです。
さて、問題です!これはなんでしょう?
……
正解は湯たんぽ!
私は残念ながら全くわかりませんでした。日本の湯たんぽとは形が全然違いますよね。中に熱した炭を入れて、寝る前にベッドを温めるのだそう。国が違うと、こんなにも形が変わるのかと驚きです。
もう一つ気になったのが、取っ手ひとつをとっても細部にまでデザインが施されているところです。実際の使われ方やデザイン性の高さを見ることができるのも、ブロカントの面白さです。
お茶碗みたいな器。こちらは「カフェオレボウル」です。フランスをはじめとしたヨーロッパではよく使われています。
なぜ、このような形になっているのか。それはヨーロッパではパンをコーヒーにつけて朝食を食べる人が多く、単純にマグカップだとパンをつけにくいという理由だそう。
数ある椅子の中でも特に人気があるのが子供用の椅子。お庭に置いてもいいですし、ディスプレイとしても小ぶりなので使いやすいアイテムです。
昔のヨーロッパでは、シルバーは高級品であったため、一般家庭ではピューター(すず)のカトラリーが多く使われていました。ブロカントモモでも、ディスプレイ用としてピューターのカトラリーを多く扱っています。
こうした当時の生活背景が垣間見えるのもなんだか面白いです。
今でも日常で十分使えそうなバスケット
お店の人にはこうした天秤もディスプレイとして買われていく方が多いそうです。
こちらの3㎝ほどのサイズの陶器人形は「フェーブ」と呼ばれる物です。フランスの有名なお菓子ガレットデロアの中に入っており、切り分けた際にフェーブが入っていた人は、その日 1 日王様になることができます。インテリアの置物としてもかわいいですよね。
ブロカントには興味はありましたが、どうやって取り入れるのが正解なんだろうと思っていました。しかし今回お話を伺い、ブロカントはもとの使い方ではなく、柔軟に考えて日常生活に取り入れたらいいのだと知りました。
ジョウロをフラワーベースのようにしてもよし、インテリアとして置いたり、かけたりぶらさげたりするだけでもよし。何より時代を経て独特な空気感を纏ったブロカントたちは空間に取り入れるだけで、雰囲気をガラリの変えてしまう魅力があります。
まずは小物からお家のインテリアに取り入れてみてはいかがでしょうか。